神を越えたその先へ

blaster

文字の大きさ
7 / 38
1章

冒険者ギルド

しおりを挟む
「さて、これからどうしようかなー。」

  森の中を歩きながらそんな事を考えていると、

「きゃぁぁぁぁっ!」
「ん?」

『気配察知』を使用して確認すると、1人の女性を複数の男性が囲んでいる。女性の周りには幾つかの死体もあるようだ。どうやら感じたまんまの状況らしい。

「、、、助けるか。」
  俺はそう言って走り出した。
  そこにはいかにも盗賊です!と言った感じの男4人が青い髪の美少女を囲んでいた。

「クヒヒ、お嬢ちゃん。ちょっと俺らとイイコトしようぜ~。」
「まあ、もしかしたら嬢ちゃんは壊れちまうかもしれないがな!」
「グヒャヒャヒャ!違いねぇ。」
「兄貴、俺にも後で味見させてくださいよ~。」
「おい、ずりーぞ!俺だってヤりたいんだ!」

  なんだコイツら?聞いてるだけで滅茶苦茶イライラする。

「あー、多対一は卑怯なんじゃないかな。しかもか弱い女の子相手に。」
「あ?なんだお前?今忙しいんだ。後にしてくれ。」
「そうか。ところでそこのお嬢さん。助けは必要ですか?」
「は、はい!お、お願いします!」
「と、いう訳で、本人の許可も貰ったのでこの子を連れていきますね。」
「はぁ!?おいガキ!人が下手に出たからってなに調子乗ってんだ?あぁ!?」

  あれで下手に出てたんだ、、、。

「まぁいい。おいお前ら。ガキは殺して女だけ持ってくぞ。」
「了解、兄貴!」
「オラァ!」
「死ねぇ!」
「システ〇コール!、、、なんちって。」

  そう言って俺は炎の矢を20本出した。ジェネレートサーマルエレメント(以下略)ってやつだな。

「ディスチャージ!」
「アチィッ!」
「シッ!」

連中が熱さに悶絶している隙に、俺は全員の首を刈り取った。

「ふぅ、初めての対人戦だったが普通にできたな。」
「あの、、、あなたは、、、?」

その問いに俺は、

「通りすがりです。どうか気にしないでください。」

自分から声をかけたのに「気にするな」というなんとも矛盾した答えを返した。

「へ?」
「それでは。」
「た、ちょっと待ってください!命の恩人になにもしなかったとあったらエリアル家として失格です!」
「いえ、気にしないでください。では。」
「お願いします!何か恩返しをさせてください!」

はぁ、めんどくさい、、、。こういうのはだいたいずっと付きまとってくるからな。

「じゃあ道案内を頼む。ここから一番近い国はどこだ?俺は地理には疎くてな。」
「はい!この森を抜けて北に3キロ程行ったところに帝国がありますが、あそこは実力主義ですよ?」
「大丈夫だ。戦闘は出来るからな。」
「そ、そうでしたね。では行きましょう。」
「ああ。」


「ここが帝国です。入るときに検問があります。何か身分を証明する物は持っていますか?」
「、、、いや、持ってない。」
「わかりました。ここは私の出番ですね!」

なんか不安だなぁ。

「ようこそ帝国へ。身分証または冒険者カードはお持ちですか?」
「これを。」
「!これは!エリアル家だとは知らず、失礼しました!」
「そんなのは要らないわ。後ろのは私の従者よ。」
「はい。問題ございません。どうかお通りください。」
「ご苦労様。」
「もったいないお言葉でございます。」

「、、、なぁ、お前って良いとこの貴族だったの?俺の態度は失礼に当たる?」
「そういう事に対して怒る貴族もいますが、ここ帝国は実力主義なのでそういうことは緩いです。ですので気にしなくて良いですよ。」
「そうか。わかった。いつも通りでいかせてもらう。
  ところで、冒険者ギルドってどこにあるかわかるか?」
「あ、はい。冒険者ギルドはこの道を真っ直ぐ行ったところにありますよ。」
「そうかありがとう。」
「ってなに一人で行こうとしてるんですか!」
「え?もう恩返しはしてもらったろ?」
「ま、まだ不十分です!冒険者ギルドの案内もさせてください!」
「た、頼む。」
「はい!任せてください!」

「ここが冒険者ギルドです。さ、はいりましょう。」
「入ったら入口で待っててくれないか?」
「良いですけど何故ですか?」
「それはもちろんテンプレを求めるからだよ。」
「てんぷれ?何ですかそれ?」
「冒険者ギルドに限って言えば登録しようとすると冒険者が絡んでくるってヤツだな。」
「危ないじゃないですか。」
「それがいいんだって。とにかく手は出すなよ。」
「はぁ、わかりました。」
「じゃ、行こう。」

──カラン カラン──

「ようこそ!冒険者ギルドへ!」
「冒険者の登録をしたいのだが。」
「はい、ではこの用紙に必要事項を記入してください。文字の読み書きは出来ますか?」

思考加速、身体能力発動。

「はい。問題ありません。、、、これでいいですか?」
「え?は、速っ!、、、し、失礼しました。拝見します。はい、ありがとうございます。問題はございません。」
「出身地とか書かなかったけど大丈夫なのか?」
「はい。大丈夫です。例えばなんですけど、両親が亡くなってしまって、思い出したくないと言って書かない人もいますから、、、。」
「そうか。」
「はい。では、実力検査をするのでついてきてください。」
「ちょっと待てよ。」

  おお!もう来ないんじゃないかと心配していたが杞憂に終わったな。

「イリーナ、ソイツの検査は俺がやるぜ」
「カイジンさんはAランクでしょう?あなたがやる必要はないと思いますが、、、。」
「なぁに、ちょっとコイツに冒険者の厳しさを教えてやるのさ。」
「や、止めてください!新人潰しは感心しませんよ。」

  へぇ、ちゃんとそういうのは止めるんだな。日本のラノベだと止めないで傍観する、何てのもあるし。

「まぁ俺に任せろって。」
「ですからダメですって──」
「大丈夫です。やらせてください。」
「、、、本当にいいんですか?彼、強いですよ?」
「多分大丈夫です。僕もそれなりに出来るんで。」
「そうですか、、、。わかりました。では訓練場に行きましょう。」
「私も見学していいかしら?」

  ずっと見ていたエリアルさんが話に入ってきた。そういえばまだこの子の名前知らないな。

「!?あなた様は!
とうぞ、是非見ていってください。」

「(やっぱり良いとこの貴族様だったんだな、エリアル様?)」
「(止めてくださいよ!私は身分の差というものがあまり好きではないんです。)」

俺が冗談目かして言うとエリアルさんが少し怒った感じで言ってきた。

「(それと、私の名前はアクアです。できれば家名ではなく名前で呼んでください。呼び捨てで結構です。)」
「(わかったよ。アクア。)」
「それでは行きましょうか。」


「それでは、レン・ハヤミの実力検査を行います。審判は私が務めさせて頂きます。相手はAランク冒険者のカイジンです。カイジンさん、くれぐれも相手を殺さないようにお願いします。」
「カカ!わぁーってるよ。」

「では、始め!」

──ドンバキッ!──

「「「、、、、、、」」」

沈黙が聞こえる。いや、矛盾しているようだが雰囲気的にそんな感じだ。

「しょ、勝負あり!レン・ハヤミの勝ち!」

  よし、これでいいかな?
ちなみに、今使ったのは身体能力強化、気配隠蔽、物理攻撃力強化、ベクトル操作だ。
始まった瞬間に身体能力を上げ、気配を隠蔽しながら近づき、殴る瞬間に物理攻撃力を上げてベクトル操作で死なない程度に吹っ飛ばした。

「ふぅ、終わったー。」
「あ、あなた。結構強かったのね。」

  これでも訓練は積んでたから。

「ちょっといいかな?」

ん?誰だ?

「ギルドマスター!」

出たー!ギルマス!


  ___________________
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  無理矢理ぶったぎりました。
テンプレ盛り合わせ回でしたね(笑)

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

二度目の勇者は救わない

銀猫
ファンタジー
 異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。  しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。  それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。  復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?  昔なろうで投稿していたものになります。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

処理中です...