16 / 38
2章 洞窟迷宮
迷宮深層~アクアside~
しおりを挟む
今回は想像すると少しグロテスクです。気をつけてください。
___________________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「せいっ、やぁ!」
前から来た魔物を倒すが、直ぐ新しい魔物が出てくる。
「っ、また!きりがない!でも、、、!」
私は蓮が教えてくれた事を思い出す。
『いいか、アクア。これから一対多で戦うことが多くなる。その時はどうすれば良いと思う?』
『ええっと、、、速く動いて敵を撹乱させる?』
『それも良いな。だが、隙間なく囲まれて一斉に攻撃されたらどうしようもない。』
『だったらその状況にならなければ良い!』
『そうだな、そのためにやるのが兵法の1つだ。』
『へーほー?』
『兵法な。詳しくは、《一対多を行わない》事だな。』
『?一対多なのに一対多じゃないの?どういう事?』
『一対一を何回もやるんだ。その敵の数だけな。一体一体はコンマの世界で、常に勝ち続ければ良い。』
『へー。どうやってやるの?へいほう。』
『それは自分で考えろ。』
蓮はアニメの受け売りだからな。と照れ臭そうに笑った。アクアは、「あにめ」というものがよくわからなかったが、一対一を何回も繰り返す方法を考えた。
「私の答えはこれ!」
と言うが否や、アクアの姿がぶれたように魔物は見えた。。魔物は追おうとするが、見失ってしまう。そして次の瞬間、
「ハッ!」
一体の魔物の後ろに現れたアクアが瞬時に首を切り飛ばし、またぶれた。それが何回も続く。
魔物は困惑した。何故姿を見失うのか?相手はそれほど速くないはずだ。
その答えは、アクアの移動のしかたにある。
(あそこが薄い!)
また魔物が絶命する。数が段々と減っていく。
ではアクアは何を見ているのか?それは、視線だ。魔物の視線の、細かく言えば認識の薄い場所を狙って全速力で飛び込む。そして最大威力の一撃をもって敵を沈める。それがアクアなりに考えた答えだった。
「いつ終わるのかな、これ。早く終わらせないと。」
アクアは急いで攻略を進めた。
──深層第40層──
「どこかしら、ここ?」
アクアは今、東京に立っていた。
「高い建物がいっぱいある、、、。」
アクアはきょろきょろと辺りを見回す。
「何かしら、白い線が並んでる。」
横断歩道を見たアクアが不思議に思う。と、
「っ!人間?」
人型の魔物が大量に出現した。
「いや、違う!これは魔物ね!」
アクアは少し迷ったが、直ぐに気持ちを戦闘へ切り替えた。
「ハァ!」
2体の首を同時に両断するが、直ぐに4体の魔物が攻撃してくる。
「きゃっ!?か、数が多い!どうすれば良いの!?」
そう、数が多くて死角が無いのだ。
「なら、全部纏めて一掃すれば良い!」
アクアはおもむろに側に立っていた電柱を掴むと、引っこ抜き、両手で振り回した。
人を模しているためグシャ、ブチュ、と音を立てて内臓がはみ出す。
「うっ、、、。」
あまりの凄惨さにアクアは口を押さえそうになった。
「うぁぁぁぁぁぁ!!」
嘔吐感と嫌悪感を叫んでかき消し、より一層魔物を一掃した。
そして残ったのは、血の海の中心にいるアクアのみだった。
「はぁ、はぁ。レンに早く会いたい、、、。」
アクアは蓮を心の支えにして残りの階層の攻略を始めた。
___________________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
誤字を修正しました。
アクアは第50層でゴールです。理由はもう少しで明かされます。予想は出来るかもしれませんが。
次回はティアsideです。
___________________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「せいっ、やぁ!」
前から来た魔物を倒すが、直ぐ新しい魔物が出てくる。
「っ、また!きりがない!でも、、、!」
私は蓮が教えてくれた事を思い出す。
『いいか、アクア。これから一対多で戦うことが多くなる。その時はどうすれば良いと思う?』
『ええっと、、、速く動いて敵を撹乱させる?』
『それも良いな。だが、隙間なく囲まれて一斉に攻撃されたらどうしようもない。』
『だったらその状況にならなければ良い!』
『そうだな、そのためにやるのが兵法の1つだ。』
『へーほー?』
『兵法な。詳しくは、《一対多を行わない》事だな。』
『?一対多なのに一対多じゃないの?どういう事?』
『一対一を何回もやるんだ。その敵の数だけな。一体一体はコンマの世界で、常に勝ち続ければ良い。』
『へー。どうやってやるの?へいほう。』
『それは自分で考えろ。』
蓮はアニメの受け売りだからな。と照れ臭そうに笑った。アクアは、「あにめ」というものがよくわからなかったが、一対一を何回も繰り返す方法を考えた。
「私の答えはこれ!」
と言うが否や、アクアの姿がぶれたように魔物は見えた。。魔物は追おうとするが、見失ってしまう。そして次の瞬間、
「ハッ!」
一体の魔物の後ろに現れたアクアが瞬時に首を切り飛ばし、またぶれた。それが何回も続く。
魔物は困惑した。何故姿を見失うのか?相手はそれほど速くないはずだ。
その答えは、アクアの移動のしかたにある。
(あそこが薄い!)
また魔物が絶命する。数が段々と減っていく。
ではアクアは何を見ているのか?それは、視線だ。魔物の視線の、細かく言えば認識の薄い場所を狙って全速力で飛び込む。そして最大威力の一撃をもって敵を沈める。それがアクアなりに考えた答えだった。
「いつ終わるのかな、これ。早く終わらせないと。」
アクアは急いで攻略を進めた。
──深層第40層──
「どこかしら、ここ?」
アクアは今、東京に立っていた。
「高い建物がいっぱいある、、、。」
アクアはきょろきょろと辺りを見回す。
「何かしら、白い線が並んでる。」
横断歩道を見たアクアが不思議に思う。と、
「っ!人間?」
人型の魔物が大量に出現した。
「いや、違う!これは魔物ね!」
アクアは少し迷ったが、直ぐに気持ちを戦闘へ切り替えた。
「ハァ!」
2体の首を同時に両断するが、直ぐに4体の魔物が攻撃してくる。
「きゃっ!?か、数が多い!どうすれば良いの!?」
そう、数が多くて死角が無いのだ。
「なら、全部纏めて一掃すれば良い!」
アクアはおもむろに側に立っていた電柱を掴むと、引っこ抜き、両手で振り回した。
人を模しているためグシャ、ブチュ、と音を立てて内臓がはみ出す。
「うっ、、、。」
あまりの凄惨さにアクアは口を押さえそうになった。
「うぁぁぁぁぁぁ!!」
嘔吐感と嫌悪感を叫んでかき消し、より一層魔物を一掃した。
そして残ったのは、血の海の中心にいるアクアのみだった。
「はぁ、はぁ。レンに早く会いたい、、、。」
アクアは蓮を心の支えにして残りの階層の攻略を始めた。
___________________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
誤字を修正しました。
アクアは第50層でゴールです。理由はもう少しで明かされます。予想は出来るかもしれませんが。
次回はティアsideです。
0
あなたにおすすめの小説
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
ちくわ
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる