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3.5章 それぞれの物語
閑話 対魔族戦1
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お久しぶりです。
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「よし、では当初の作戦通り。20名には最前線で魔物を倒してもらい、5名には城内で王の護衛をしてもらう。いいな?」
「は、はい!」
アイザーが確認を取り生徒達が緊張気味に答える。アイザーは苦笑して、
「気持ちはわかるがそんなに気負うなよ。お前達は言うなれば俺達が誘拐して戦わせてる、言い方は悪いが他人なんだ。もちろん俺は他人なんて思ってないが………とにかく、危険だと思ったら撤退してくれて構わない。だから、絶対に死ぬなよ。」
アイザーの心が籠もった言葉にクラスメイトは顔を見合わせる。少し肩の荷が下りたような表情になった。
彼らは地球の高校生だ、大勢の命を背負うには精神面で難しい。そうはわかっていても、だが期待してしまう。いや、期待せざるを得ないのだ。それ程に今このハイラード王国は危険な状態にある。魔物の大群の襲来という危機的状態に。
「頼む、自分勝手で最低なことはわかってる。それでも、この王国を、守ってくれないか?」
アイザーが土下座をしようとすると、進藤が慌てて答えた。
「そ、そんな!アイザーさんが頭を下げることじゃありませんよ!それに、困っている人たちを助けるのは当然でしょう?命の危険があると言っても、危なかったら逃げても良いとまで言われている。
僕はこの国のために戦いたいと思います。魔王を倒すための土台にもなりますしね。」
「そ、そうか。そう言ってくれると助かる。何にしても安全第一で戦ってくれ。」
アイザーはいくらか安心したように言った。
「では、今日は解散する。各自戦いに備えてくれ。」
「「「はい!」」」
~その夜~
相原香奈はベランダに出て夜風に当たっていた。なぜか眠れなかったからだ。
いや、理由はわかっている。明日魔物と戦うことを考えるとどうしても眠れないのだ。
「香奈?こんな時間にどうしたの?」
後ろから誰かが話しかけてきた。振り返るとそこには涼乃がいた。
「涼乃ちゃん?ちょっと眠れなくて……」
「そうね、明日の事を考えると眠れなくて当然だわ。」
香奈は意外そうに涼乃を見る。
「涼乃ちゃんは落ち着いてるんだね。平気なの?」
涼乃はかぶりを振って、
「まさか、内心では怖くて、泣きだして、逃げ出したいわ。でも、それをすると帰れなくなるかもしれない、他の皆が死んでしまうかもしれないと考えると、とてもできないわ。私ができることはできるだけ冷静に振る舞ってみんなの不安の少しでも取り払うことだけよ。
みんなには内緒だけれど、ここに来たのもこっそり泣きたくなったからなのよ?」
冗談めかして涼乃は言った。
「すごいね、涼乃ちゃんは強いよ。」
「そんなことないわ。」
「ねぇ、涼乃ちゃん。蓮くんが言ってたこと、覚えてる?」
そう言って香奈はポケットから雫のような形をした水色のクリスタルを取り出した。
「えぇ、『ピンチになったら俺のことを考えて魔力を込めろ』、そう言ってたわね。」
そう言いながら涼乃もあの日から肌身離さず持っていたクリスタルを取り出す。
「そう、蓮くんは私たちを助けてくれるって言った。だからちょっと頑張ってみようと思うんだ。確かに緊張もするし死にたくはない。だからこそ私も、クラスのみんなも死なせないために私ができる最大限のことをしたいなって思ったの。」
涼乃は一度静かに目を閉じて、開いた。その目に先ほどまでの影はない。
それに気づいた香奈は嬉しそうに笑った。
「香奈、ありがとう。あなたのおかげで心に区切りがついたわ。」
「ううん、助け合うのは当然だよ。私も涼乃ちゃんとお話しできたから落ち着いた。」
「それはよかったわ。ならもう寝ましょう。寝不足で死んじゃいましたなんて笑えないわ。」
香奈はいつもと変わらない涼乃の様子に笑顔を浮かべると
「うん!おやすみ、涼乃ちゃん。」
「えぇ、おやすみ。」
~次の日~
蓮以外のクラスメイト誰一人も書けることなく集まったことを確認し、アイザーは真剣な顔で言った。
「昨日も言ったが、お前らのことは本当に申し訳なく思ってる。どうか、自分達の命を最優先にしてくれ。逃げて帰ったからと言って決して責めることはしないし、これからの態度が変わることもない。だから、死なないでくれ。」
そしてアイザーは、一転して明るく
「なぁに、軍もただのうのうと暮らしてたわけじゃ無い何年も、それこそ10年以上必死に積み上げてきたんだ。そいつらが頑張るさ。元々あいつらがやらなきゃいけないことをお前たちに手伝ってもらっているという状況だからな。そう気負うな。っと、どうした、進藤?」
そこまで行ったところで、進藤がアイザーさんの前に出た。
「アイザーさん、お気遣いありがとうございます。俺たちもいつまでもうじうじしてるだけではいけないですね。」
そう言うと進藤はクラスメイトの方へと振り返って、
「みんな!アイザーさんがここまで言ってくれてるんだ!その気持ちに応えろとは言わない!けどこのままなし崩し的に戦いに出るわけにはいかないだろう!?」
「そうだな、ここでうだうだしてても無駄に命を落とすだけだ。いっちょやってやろうぜ。」
山内がそう言う。そのことが意外だったのか、アイザーが
「山内、お前もやってくれるのか。最初の頃に比べて最近は訓練も真面目にやっていたし、嬉しいな」
と言うが、もちろん香奈の木を引きたかっただけだ。蓮がいなくなってから、山内は自分で努力して香奈に振り向いてもらおうと努力していた。
「へへ、当たり前じゃないすか。これも勇者の務めっすよ。俺たちの世界に帰るためにもこんなとこでやられてる場合じゃないっす。」
もちろんそのことはおくびにも出さない。
だが、実際は香奈は蓮のことが好きなので山内の恋が実ることはない。
「進藤君が頑張るなら、私も頑張ってみようかな。」
「山内がやるってんだ。俺たちがサボるわけにはいかないよな。」
「全員で協力すれば魔物なんて余裕だろ!」
「おいおい、フラグ立てんなよw」
「あ、やべw」
進藤と山内の存在は大きいのか、クラス全体の雰囲気が明るくなり、やる気に満ちていく。
「お前ら……ありがとう!お前らの活躍と健闘を祈る!」
アイザーが叫ぶと、
「「「はい!」」」
クラスメイトが力強く応えた。
_______________________
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お久しぶりなんてもんじゃないですね。結構放置してしまいました。
待っていてくれた方、本当に申し訳ありませんでした。
次話もクラスメイト編をやろうと思います。
それと、フリースペースに書きましたが、メールアドレスを作成しました。
「感想はちょっと……」という方や、作品や私個人に関して何かある人は気軽に言っていただければと思います。
メールアドレス:kamiwokoetasaki@gmail.com
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「よし、では当初の作戦通り。20名には最前線で魔物を倒してもらい、5名には城内で王の護衛をしてもらう。いいな?」
「は、はい!」
アイザーが確認を取り生徒達が緊張気味に答える。アイザーは苦笑して、
「気持ちはわかるがそんなに気負うなよ。お前達は言うなれば俺達が誘拐して戦わせてる、言い方は悪いが他人なんだ。もちろん俺は他人なんて思ってないが………とにかく、危険だと思ったら撤退してくれて構わない。だから、絶対に死ぬなよ。」
アイザーの心が籠もった言葉にクラスメイトは顔を見合わせる。少し肩の荷が下りたような表情になった。
彼らは地球の高校生だ、大勢の命を背負うには精神面で難しい。そうはわかっていても、だが期待してしまう。いや、期待せざるを得ないのだ。それ程に今このハイラード王国は危険な状態にある。魔物の大群の襲来という危機的状態に。
「頼む、自分勝手で最低なことはわかってる。それでも、この王国を、守ってくれないか?」
アイザーが土下座をしようとすると、進藤が慌てて答えた。
「そ、そんな!アイザーさんが頭を下げることじゃありませんよ!それに、困っている人たちを助けるのは当然でしょう?命の危険があると言っても、危なかったら逃げても良いとまで言われている。
僕はこの国のために戦いたいと思います。魔王を倒すための土台にもなりますしね。」
「そ、そうか。そう言ってくれると助かる。何にしても安全第一で戦ってくれ。」
アイザーはいくらか安心したように言った。
「では、今日は解散する。各自戦いに備えてくれ。」
「「「はい!」」」
~その夜~
相原香奈はベランダに出て夜風に当たっていた。なぜか眠れなかったからだ。
いや、理由はわかっている。明日魔物と戦うことを考えるとどうしても眠れないのだ。
「香奈?こんな時間にどうしたの?」
後ろから誰かが話しかけてきた。振り返るとそこには涼乃がいた。
「涼乃ちゃん?ちょっと眠れなくて……」
「そうね、明日の事を考えると眠れなくて当然だわ。」
香奈は意外そうに涼乃を見る。
「涼乃ちゃんは落ち着いてるんだね。平気なの?」
涼乃はかぶりを振って、
「まさか、内心では怖くて、泣きだして、逃げ出したいわ。でも、それをすると帰れなくなるかもしれない、他の皆が死んでしまうかもしれないと考えると、とてもできないわ。私ができることはできるだけ冷静に振る舞ってみんなの不安の少しでも取り払うことだけよ。
みんなには内緒だけれど、ここに来たのもこっそり泣きたくなったからなのよ?」
冗談めかして涼乃は言った。
「すごいね、涼乃ちゃんは強いよ。」
「そんなことないわ。」
「ねぇ、涼乃ちゃん。蓮くんが言ってたこと、覚えてる?」
そう言って香奈はポケットから雫のような形をした水色のクリスタルを取り出した。
「えぇ、『ピンチになったら俺のことを考えて魔力を込めろ』、そう言ってたわね。」
そう言いながら涼乃もあの日から肌身離さず持っていたクリスタルを取り出す。
「そう、蓮くんは私たちを助けてくれるって言った。だからちょっと頑張ってみようと思うんだ。確かに緊張もするし死にたくはない。だからこそ私も、クラスのみんなも死なせないために私ができる最大限のことをしたいなって思ったの。」
涼乃は一度静かに目を閉じて、開いた。その目に先ほどまでの影はない。
それに気づいた香奈は嬉しそうに笑った。
「香奈、ありがとう。あなたのおかげで心に区切りがついたわ。」
「ううん、助け合うのは当然だよ。私も涼乃ちゃんとお話しできたから落ち着いた。」
「それはよかったわ。ならもう寝ましょう。寝不足で死んじゃいましたなんて笑えないわ。」
香奈はいつもと変わらない涼乃の様子に笑顔を浮かべると
「うん!おやすみ、涼乃ちゃん。」
「えぇ、おやすみ。」
~次の日~
蓮以外のクラスメイト誰一人も書けることなく集まったことを確認し、アイザーは真剣な顔で言った。
「昨日も言ったが、お前らのことは本当に申し訳なく思ってる。どうか、自分達の命を最優先にしてくれ。逃げて帰ったからと言って決して責めることはしないし、これからの態度が変わることもない。だから、死なないでくれ。」
そしてアイザーは、一転して明るく
「なぁに、軍もただのうのうと暮らしてたわけじゃ無い何年も、それこそ10年以上必死に積み上げてきたんだ。そいつらが頑張るさ。元々あいつらがやらなきゃいけないことをお前たちに手伝ってもらっているという状況だからな。そう気負うな。っと、どうした、進藤?」
そこまで行ったところで、進藤がアイザーさんの前に出た。
「アイザーさん、お気遣いありがとうございます。俺たちもいつまでもうじうじしてるだけではいけないですね。」
そう言うと進藤はクラスメイトの方へと振り返って、
「みんな!アイザーさんがここまで言ってくれてるんだ!その気持ちに応えろとは言わない!けどこのままなし崩し的に戦いに出るわけにはいかないだろう!?」
「そうだな、ここでうだうだしてても無駄に命を落とすだけだ。いっちょやってやろうぜ。」
山内がそう言う。そのことが意外だったのか、アイザーが
「山内、お前もやってくれるのか。最初の頃に比べて最近は訓練も真面目にやっていたし、嬉しいな」
と言うが、もちろん香奈の木を引きたかっただけだ。蓮がいなくなってから、山内は自分で努力して香奈に振り向いてもらおうと努力していた。
「へへ、当たり前じゃないすか。これも勇者の務めっすよ。俺たちの世界に帰るためにもこんなとこでやられてる場合じゃないっす。」
もちろんそのことはおくびにも出さない。
だが、実際は香奈は蓮のことが好きなので山内の恋が実ることはない。
「進藤君が頑張るなら、私も頑張ってみようかな。」
「山内がやるってんだ。俺たちがサボるわけにはいかないよな。」
「全員で協力すれば魔物なんて余裕だろ!」
「おいおい、フラグ立てんなよw」
「あ、やべw」
進藤と山内の存在は大きいのか、クラス全体の雰囲気が明るくなり、やる気に満ちていく。
「お前ら……ありがとう!お前らの活躍と健闘を祈る!」
アイザーが叫ぶと、
「「「はい!」」」
クラスメイトが力強く応えた。
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お久しぶりなんてもんじゃないですね。結構放置してしまいました。
待っていてくれた方、本当に申し訳ありませんでした。
次話もクラスメイト編をやろうと思います。
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SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
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