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36week
418th week コンシェルジュは呟く。
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「カノお嬢様、、、」
近代的な白い室内で、
『ヴーーーンン』と
処置椅子の
背もたれが起き上がった。
「よく頑張られましたね。
この度の乳歯も無事に
超冷却保存されましたよ。
それでは、失礼しますね。」
父親譲りの、愛くるしい瞳が
パチクリと開いて、
自分の姿をとらえれば、
ねぎらいの言葉を掛けつつ、
当然の様に、
その細い脇腹に
手袋を嵌めた
自分の両手を差し込む。
「シモセキ、もうカノは、
おっきいのん。抱っこは無用。」
これも父親譲りか、
緩いパーマっけある髪の
ツインテールを揺らして、
この春初等部に進級された
カノお嬢様は
自分に笑顔を見せつつも、
ハッキリと
子供扱いを拒絶してくる。
「カノお嬢様は、成長が早過ぎ
で、シモセキは寂しいですよ。」
産まれた当初の印象は、
天然父親に
よく似た顔の赤子ぐらいで、
何の感情も
湧かなかった。
が、
乳歯が生え始めた頃。
しゃべりはじめた赤子の性格は
完璧に母親であるカレン様と
リンクし、
自分の心臓は
見事に撃ち抜かれ数年。
「いい加減カノばなれ、
したんせですの。まいりますわ。」
但し、
残念ながら話し言葉が、
あの天然父親のチャンポン方言なカノお嬢様。
「このまま横抱きさせて頂き
たいのですがね、お嬢様。」
「おじいさまが、お待ちでしょし
急ぎますのん。さ、シモセキ。」
しかし、
愛嬌のある顔から
クールに繰り出される方言が
唯一無二の響きとなって、
周りを癒やすのだから
幼女ながら恐るべし
悪女っぷり。
「では、せめてエスコートを。」
差し出された、
白磁器のような紅葉手を
恭しく、
自分の手の中に収め
静かな建物の中を、
車へと手を引く自分に、
「パパんは、何時の便?」
カノお嬢様は下から覗き込む。
結局、
カノお嬢様の天然父親は
クビにも
婚姻破棄も、されることなく、
グループメイン企業の専務に昇進し
今日は南米から帰国する。
「アマネ様は 15時45分の便で
到着されますよ。
お迎えに参りましょうか?」
出産時の臍帯血や
幼児の歯髄細胞が、
人工多能性幹細胞と合わせて
損傷した臓器の再生に使えるため、
これまで
カノお嬢様出産時や、
6才から生え変わりされた
乳歯の全てを保管。
それを
血縁する人の幹細胞を使った
枢神経系細胞の発生を目的に、
最先端再生医療の場に
運んだのだ。
「うちで、おかあさま、とね。
しても、カノもレセプションが
あるんにぃ、忙しですのね。」
未だ
カレン様は目を覚ます事はない。
が、それもあと少し。
1週間後、
プライベートジェットで
移送される。
「そうですね。アマネ様も
急いで帰国されるでしょうね。」
帝王切開による出産後、
ホスピスから完全設備を施した
我がマンションに
自宅療養へ移行されたカレン様。
カノ様は御自宅で眠る
カレン様と生活されてきた。
「モンドおじいさまも、お人が
わるいのん。パパんが居な
い間に、パーティーをする
とかって、まさかのでしょ。」
今頃は兄上の元、
ソファー型に形状稼働された
ベッドで座られながら
無覚醒リハビリを受けられて
いるだろう
カレン様を思いつつ、
カノ様に応える。
「旦那様の御交遊からの招待客を
ご覧になられれば、アマネ様が
黙ってらっしゃらないですから」
「パパんのお友達でもあるのん
でしょし、なぜかしらね?」
傷害致死事件を示談で不起訴に。
夜の顔を持つ母リンコ。
ヤシロ・スズネは
異常執着思考があるといえ、
男を従えるリンコに
ある種の畏怖尊敬でも持っていたのだろうか。
入手した調書から読み取れるのは、
一線を越えた母を見た時
男を略奪された嫌悪が
リンコの存在を初めて拒絶するに
至った様だから、
独特の道徳観が
一族にあるのだろう。
ともあれ、
ヤシロ・スズネは
国内社交界から消された。
「ゼルマ様に『関西で口座いれ
ないか』と誘われたのを、
アマネ様にお話されたでしょ」
カノお嬢様を嗜めるように
小さい口に指先をおく。
天然父親は、
生まれたカノお嬢様に異常なほど
過保護で、幼女の交遊関係にも
自分棚上げで、うるさい。
「ふふ、ゼルマくんたら。
面白がられてなんでしょ。
でも、コウザってなぁに?」
しかし、
この件に関しては天然父親に自分も賛成だ。
初等部の令嬢に
『口座とは東でいう、担当の事』
と説明させられかねない、
危険人物は全くもって排除。
しかし、口座とは。
「まだ知らなくてけっこうで
ございましょうね。それに」
大金を注ぎ込む男となれば、
言い当て妙で、
どこか納得で、
明け透けない
その言い方に
あくまで、金に関係すると匂わせる
情を感じるのは
自分だけだろうか。
「そもそも、大事な方は、
お店には呼ばないのですよ。
ゼルマ様は駄目駄目ですね。」
20歳?新進気鋭の西ホストですか。
今や中国に韓国とホスト人口は拡大し、
韓流アーティスト並み
美男子ホストの勢いは破竹。
国内マダムをつなぐに、
国内ホストもうかうかしていられないのでしょう。
引っ張られろ。です。
「カノは、モンドおじいさまの
ホストは見てみたいっのよ!」
資金提供より『戀』は再建し、
『old戀』なる支店も開店させた旦那様は、
すっかりホスト達から、オヤジ扱いで、
最近は全国から
店周りに来るホストにまで
顔割れされてしまった。
「そんな戯言を何方から?」
「ジョーくんですわよん。」
それもこれも、
『old戀』の壁に旦那様の写真が
おふざけで、
『ミスターM』と飾られているせいだろう。
「それでレセプションに『old戀』
キャストを呼ばれたのですか?」
今日は旦那様の御友人が、
世界最大の飛行船で来日されており、
その夜接待に『戀』キャストを指名している。
「ジョーくんが シャンパンコール
したげるゆーのよ。したらね、
おじいさまも、お勉強になる
って。シモセキもやるのですの。」
昼に行われる、飛行船レセプションに
旦那様はカノお嬢様も招待され、
『old戀』のキャストが
エスコートに呼ばれたわけだが、
カノお嬢様の男趣味が
旦那様のせいで、渋過ぎる。
「本当に、カノお嬢様には
敵いませんね。ではここから
レセプションの始まりです。」
大学病院の扉を開いて、
カノお嬢様を促せば
そこには真っ白いリムジンと、
左右に居並ぶホスト達。
「シモセキ!!サプライズですの
んね!モンドおじいさまー!」
その先頭に両手を広げるのは我が主、モンド会長だ。
「ハハハハ。カノお姫様。さあ
一緒に行こうか。本物の王女様
も空港でお待ちかねだぞー。」
「カノ姫、本日はお招き有り難う
ございます。老兵が、この様な
貴重な機会を頂けることに、
カノ姫には感謝ですよ。さ。」
隣には、
相変わらずダンディズム滲み
漏れている『old戀』ジョー代表。
で、、、
「カノ姫!クールチャーミングな
嬢様ご機嫌よう!ゼルマやぞ!」
ど金髪の
「ゼルマ、、」
白タキシード、、本気ですね。
「こいつ、今『戀』に体入中。
今日は大所帯ですからね。ヘルプ
席なんだが、いつの間にこっち
乗り込んできたのかなあ。
アマネくんに、怒られるなあ。」
全く申し訳なさそうには
見えない笑顔のジョー代表を、
天然父親の代わりに睨み上げる自分。
もうすぐ目が覚めると
信じているカレン様の代わりに、
今度こそ自分がカノお嬢様を
御守りせねば。
「もう!!シモセキってばね、
心配しすぎでしょ!!」
そんな自分に、
カノお嬢様が振り返って
自分の首に飛び付くと、
左の頬に軽くキスをしてくる。
「さ!まいりますのんよ!」
こーゆー、
スキンシップも天然父親譲りで
自分の懸念するところだ。
「カノ姫!ゼルマにもくれ!」
「若造!調子にのるんじゃない!
シモセキ!お前ボーナスなし!」
『パタン★』
晴れた午前の光の中、
真っ白いリムジンに、
姫とホストを乗せれば
執事の自分も苦笑しつつ乗り込み扉を閉める。
行き先は、ドレスアップした
王女一行と
チャンスを狙う男達の祝宴。
そこに自分は見守り座るのみ。
『妻が座っていた~浮気とバレた
僕と彼女の奇妙な18週間』
END
近代的な白い室内で、
『ヴーーーンン』と
処置椅子の
背もたれが起き上がった。
「よく頑張られましたね。
この度の乳歯も無事に
超冷却保存されましたよ。
それでは、失礼しますね。」
父親譲りの、愛くるしい瞳が
パチクリと開いて、
自分の姿をとらえれば、
ねぎらいの言葉を掛けつつ、
当然の様に、
その細い脇腹に
手袋を嵌めた
自分の両手を差し込む。
「シモセキ、もうカノは、
おっきいのん。抱っこは無用。」
これも父親譲りか、
緩いパーマっけある髪の
ツインテールを揺らして、
この春初等部に進級された
カノお嬢様は
自分に笑顔を見せつつも、
ハッキリと
子供扱いを拒絶してくる。
「カノお嬢様は、成長が早過ぎ
で、シモセキは寂しいですよ。」
産まれた当初の印象は、
天然父親に
よく似た顔の赤子ぐらいで、
何の感情も
湧かなかった。
が、
乳歯が生え始めた頃。
しゃべりはじめた赤子の性格は
完璧に母親であるカレン様と
リンクし、
自分の心臓は
見事に撃ち抜かれ数年。
「いい加減カノばなれ、
したんせですの。まいりますわ。」
但し、
残念ながら話し言葉が、
あの天然父親のチャンポン方言なカノお嬢様。
「このまま横抱きさせて頂き
たいのですがね、お嬢様。」
「おじいさまが、お待ちでしょし
急ぎますのん。さ、シモセキ。」
しかし、
愛嬌のある顔から
クールに繰り出される方言が
唯一無二の響きとなって、
周りを癒やすのだから
幼女ながら恐るべし
悪女っぷり。
「では、せめてエスコートを。」
差し出された、
白磁器のような紅葉手を
恭しく、
自分の手の中に収め
静かな建物の中を、
車へと手を引く自分に、
「パパんは、何時の便?」
カノお嬢様は下から覗き込む。
結局、
カノお嬢様の天然父親は
クビにも
婚姻破棄も、されることなく、
グループメイン企業の専務に昇進し
今日は南米から帰国する。
「アマネ様は 15時45分の便で
到着されますよ。
お迎えに参りましょうか?」
出産時の臍帯血や
幼児の歯髄細胞が、
人工多能性幹細胞と合わせて
損傷した臓器の再生に使えるため、
これまで
カノお嬢様出産時や、
6才から生え変わりされた
乳歯の全てを保管。
それを
血縁する人の幹細胞を使った
枢神経系細胞の発生を目的に、
最先端再生医療の場に
運んだのだ。
「うちで、おかあさま、とね。
しても、カノもレセプションが
あるんにぃ、忙しですのね。」
未だ
カレン様は目を覚ます事はない。
が、それもあと少し。
1週間後、
プライベートジェットで
移送される。
「そうですね。アマネ様も
急いで帰国されるでしょうね。」
帝王切開による出産後、
ホスピスから完全設備を施した
我がマンションに
自宅療養へ移行されたカレン様。
カノ様は御自宅で眠る
カレン様と生活されてきた。
「モンドおじいさまも、お人が
わるいのん。パパんが居な
い間に、パーティーをする
とかって、まさかのでしょ。」
今頃は兄上の元、
ソファー型に形状稼働された
ベッドで座られながら
無覚醒リハビリを受けられて
いるだろう
カレン様を思いつつ、
カノ様に応える。
「旦那様の御交遊からの招待客を
ご覧になられれば、アマネ様が
黙ってらっしゃらないですから」
「パパんのお友達でもあるのん
でしょし、なぜかしらね?」
傷害致死事件を示談で不起訴に。
夜の顔を持つ母リンコ。
ヤシロ・スズネは
異常執着思考があるといえ、
男を従えるリンコに
ある種の畏怖尊敬でも持っていたのだろうか。
入手した調書から読み取れるのは、
一線を越えた母を見た時
男を略奪された嫌悪が
リンコの存在を初めて拒絶するに
至った様だから、
独特の道徳観が
一族にあるのだろう。
ともあれ、
ヤシロ・スズネは
国内社交界から消された。
「ゼルマ様に『関西で口座いれ
ないか』と誘われたのを、
アマネ様にお話されたでしょ」
カノお嬢様を嗜めるように
小さい口に指先をおく。
天然父親は、
生まれたカノお嬢様に異常なほど
過保護で、幼女の交遊関係にも
自分棚上げで、うるさい。
「ふふ、ゼルマくんたら。
面白がられてなんでしょ。
でも、コウザってなぁに?」
しかし、
この件に関しては天然父親に自分も賛成だ。
初等部の令嬢に
『口座とは東でいう、担当の事』
と説明させられかねない、
危険人物は全くもって排除。
しかし、口座とは。
「まだ知らなくてけっこうで
ございましょうね。それに」
大金を注ぎ込む男となれば、
言い当て妙で、
どこか納得で、
明け透けない
その言い方に
あくまで、金に関係すると匂わせる
情を感じるのは
自分だけだろうか。
「そもそも、大事な方は、
お店には呼ばないのですよ。
ゼルマ様は駄目駄目ですね。」
20歳?新進気鋭の西ホストですか。
今や中国に韓国とホスト人口は拡大し、
韓流アーティスト並み
美男子ホストの勢いは破竹。
国内マダムをつなぐに、
国内ホストもうかうかしていられないのでしょう。
引っ張られろ。です。
「カノは、モンドおじいさまの
ホストは見てみたいっのよ!」
資金提供より『戀』は再建し、
『old戀』なる支店も開店させた旦那様は、
すっかりホスト達から、オヤジ扱いで、
最近は全国から
店周りに来るホストにまで
顔割れされてしまった。
「そんな戯言を何方から?」
「ジョーくんですわよん。」
それもこれも、
『old戀』の壁に旦那様の写真が
おふざけで、
『ミスターM』と飾られているせいだろう。
「それでレセプションに『old戀』
キャストを呼ばれたのですか?」
今日は旦那様の御友人が、
世界最大の飛行船で来日されており、
その夜接待に『戀』キャストを指名している。
「ジョーくんが シャンパンコール
したげるゆーのよ。したらね、
おじいさまも、お勉強になる
って。シモセキもやるのですの。」
昼に行われる、飛行船レセプションに
旦那様はカノお嬢様も招待され、
『old戀』のキャストが
エスコートに呼ばれたわけだが、
カノお嬢様の男趣味が
旦那様のせいで、渋過ぎる。
「本当に、カノお嬢様には
敵いませんね。ではここから
レセプションの始まりです。」
大学病院の扉を開いて、
カノお嬢様を促せば
そこには真っ白いリムジンと、
左右に居並ぶホスト達。
「シモセキ!!サプライズですの
んね!モンドおじいさまー!」
その先頭に両手を広げるのは我が主、モンド会長だ。
「ハハハハ。カノお姫様。さあ
一緒に行こうか。本物の王女様
も空港でお待ちかねだぞー。」
「カノ姫、本日はお招き有り難う
ございます。老兵が、この様な
貴重な機会を頂けることに、
カノ姫には感謝ですよ。さ。」
隣には、
相変わらずダンディズム滲み
漏れている『old戀』ジョー代表。
で、、、
「カノ姫!クールチャーミングな
嬢様ご機嫌よう!ゼルマやぞ!」
ど金髪の
「ゼルマ、、」
白タキシード、、本気ですね。
「こいつ、今『戀』に体入中。
今日は大所帯ですからね。ヘルプ
席なんだが、いつの間にこっち
乗り込んできたのかなあ。
アマネくんに、怒られるなあ。」
全く申し訳なさそうには
見えない笑顔のジョー代表を、
天然父親の代わりに睨み上げる自分。
もうすぐ目が覚めると
信じているカレン様の代わりに、
今度こそ自分がカノお嬢様を
御守りせねば。
「もう!!シモセキってばね、
心配しすぎでしょ!!」
そんな自分に、
カノお嬢様が振り返って
自分の首に飛び付くと、
左の頬に軽くキスをしてくる。
「さ!まいりますのんよ!」
こーゆー、
スキンシップも天然父親譲りで
自分の懸念するところだ。
「カノ姫!ゼルマにもくれ!」
「若造!調子にのるんじゃない!
シモセキ!お前ボーナスなし!」
『パタン★』
晴れた午前の光の中、
真っ白いリムジンに、
姫とホストを乗せれば
執事の自分も苦笑しつつ乗り込み扉を閉める。
行き先は、ドレスアップした
王女一行と
チャンスを狙う男達の祝宴。
そこに自分は見守り座るのみ。
『妻が座っていた~浮気とバレた
僕と彼女の奇妙な18週間』
END
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