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第一章「ウォロ村」
第六話「天真爛漫少女」
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家までは迷わずに帰ることができた。
この村は碁盤の目のようになっていて非常に歩きやすい。
「ふぅ……」
家の中に入るとベッドの上に腰を下ろす。
朝食の器は誰かが片づけてくれたようだ。
さて、何もすることがない。
そうだな……とりあえず、頭の中を整理しよう。
話を聞いた限りだと、この世界にはレベルが存在するらしい。
そして村長の話によるとレベルは俺にもあると推測できる。
レベル1ではないことを期待しているが、ともかく正確なレベルが分かるまではあまり無茶をしない方がいいだろう。
そして今、一番の問題はステータスの事だ。
オムさんはレベルとステータスの数字が見えると言っていた。
だが俺にはレベルだけでなくステータスも確認することができない。
「アクティベイト」
スキルボードを見るに、この世界には<HP>、<STR>、<DEF>といったステータスがある。
その点、<HP>が分からないということは、いつ死ぬか分からないということだ。
もしかしたら、自分では平気だと思っていても、いつの間にか<HP>が0になってしまうということもありえなくもない。
それに、<身体スキル>は+、<職業スキル>では%でステータスが上がる。
そのため<職業スキル>にスキルポイントを全振りするのは得策ではない気もする。
しかし、<職業スキル>には<特能>を得られるメリットもある。
とても難しい選択だ。
それに、SP(スキルポイント)を得られる条件がまだ分かっていない。
定石ならばモンスターを倒すかレベルアップが鍵になりSPが得られるだろう。
しかし、1ポイント得るのにも命がけかもしれない。
現在の残りSPは0だ。
「うーん……」
俺はまず、膨大なスキル欄から優先順位を決めていった。
「コンコン」
大体の方針が決まってきた頃、家のドアをたたく音がした。
「ステイ」
俺がそう言ったと同時にケイがドアを足で開けた。
「……返事は待たないのね」「お昼ご飯だよー!!」
俺の声をかき消すように。ケイはそう言いながら両手でおぼんを持ってずかずかと家の中に入ってくる。
そして、ケイが俺の目の前に置いた食事は朝と同じものだった。
「……朝と同じだね」
「毎日これを食べてるの?」
俺はケイに苦笑いしながら質問する。
「そうだよ!」
「わたし遊びの準備してくるからそれまでに食べ終わってね!!」
ケイが元気な返事が返したと思えば、そう言い残しドアも閉めずに走り去っていった。
「はぁ……」
俺は立ち上がり、ゆっくりとドアを閉める。
そして少し急ぎ目に食事を口に運んだ。
「ふぅ……」
バンッ
食事を食べ終わり一息ついたと同時に激しくドアが開く。
今度はノックもせずにケイが家の中に入ってきた。
「食べ終わった?」
ケイは真っすぐな瞳でこちらを見ている。
俺は反射的にうなずいてしまったが、間違いだったかもしれない。
「じゃあ遊びいこ!」
そう言うケイの後ろには、昨日、村まで案内してくれた2人の少女もいた。
俺は覚悟を決めて膝に手をつきながらゆっくりと立ち上がる。
「アレンさんってレベルのこと知らないの?」
家から一歩目を踏み出すと同時に、後ろにいた少女の内、片方が俺に質問をした。
俺はこの少女にまたチクられたのだ。
この村は碁盤の目のようになっていて非常に歩きやすい。
「ふぅ……」
家の中に入るとベッドの上に腰を下ろす。
朝食の器は誰かが片づけてくれたようだ。
さて、何もすることがない。
そうだな……とりあえず、頭の中を整理しよう。
話を聞いた限りだと、この世界にはレベルが存在するらしい。
そして村長の話によるとレベルは俺にもあると推測できる。
レベル1ではないことを期待しているが、ともかく正確なレベルが分かるまではあまり無茶をしない方がいいだろう。
そして今、一番の問題はステータスの事だ。
オムさんはレベルとステータスの数字が見えると言っていた。
だが俺にはレベルだけでなくステータスも確認することができない。
「アクティベイト」
スキルボードを見るに、この世界には<HP>、<STR>、<DEF>といったステータスがある。
その点、<HP>が分からないということは、いつ死ぬか分からないということだ。
もしかしたら、自分では平気だと思っていても、いつの間にか<HP>が0になってしまうということもありえなくもない。
それに、<身体スキル>は+、<職業スキル>では%でステータスが上がる。
そのため<職業スキル>にスキルポイントを全振りするのは得策ではない気もする。
しかし、<職業スキル>には<特能>を得られるメリットもある。
とても難しい選択だ。
それに、SP(スキルポイント)を得られる条件がまだ分かっていない。
定石ならばモンスターを倒すかレベルアップが鍵になりSPが得られるだろう。
しかし、1ポイント得るのにも命がけかもしれない。
現在の残りSPは0だ。
「うーん……」
俺はまず、膨大なスキル欄から優先順位を決めていった。
「コンコン」
大体の方針が決まってきた頃、家のドアをたたく音がした。
「ステイ」
俺がそう言ったと同時にケイがドアを足で開けた。
「……返事は待たないのね」「お昼ご飯だよー!!」
俺の声をかき消すように。ケイはそう言いながら両手でおぼんを持ってずかずかと家の中に入ってくる。
そして、ケイが俺の目の前に置いた食事は朝と同じものだった。
「……朝と同じだね」
「毎日これを食べてるの?」
俺はケイに苦笑いしながら質問する。
「そうだよ!」
「わたし遊びの準備してくるからそれまでに食べ終わってね!!」
ケイが元気な返事が返したと思えば、そう言い残しドアも閉めずに走り去っていった。
「はぁ……」
俺は立ち上がり、ゆっくりとドアを閉める。
そして少し急ぎ目に食事を口に運んだ。
「ふぅ……」
バンッ
食事を食べ終わり一息ついたと同時に激しくドアが開く。
今度はノックもせずにケイが家の中に入ってきた。
「食べ終わった?」
ケイは真っすぐな瞳でこちらを見ている。
俺は反射的にうなずいてしまったが、間違いだったかもしれない。
「じゃあ遊びいこ!」
そう言うケイの後ろには、昨日、村まで案内してくれた2人の少女もいた。
俺は覚悟を決めて膝に手をつきながらゆっくりと立ち上がる。
「アレンさんってレベルのこと知らないの?」
家から一歩目を踏み出すと同時に、後ろにいた少女の内、片方が俺に質問をした。
俺はこの少女にまたチクられたのだ。
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