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第二章「セントエクリーガ城下町」
第十五話「未成年少女」
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「ケイ、起きて」
「行くよ」
俺がケイの肩を叩くと、ケイはもぞもぞと身体を起こす。
「地球の空って何色なの?」
ケイは身体を起こすのと同時に口を開いた。
どうやら所々、話は聞いていたみたいだ。
「青色だよ」
俺は立ち上がりながら答える。
「青色ってどんな色?」
ケイは大きなあくびをしてからリュックを背負った。
……そうか。
一瞬、言っている意味が分からなかったが、確かにウォロ村には原色のような鮮やかな色は無く、空も黄色いため青を知らないのかもしれない。
この町にきてからも、町並みは煉瓦の色で統一されていたため新しく知った色はチーズの原色に近い黄色ぐらいだろう。
青を知らない人に青をなんて説明したらいいのか見当もつかない……
海の色と言っても、ケイは海を見たことはないだろう。
「うーん……説明するの難しいから、あったら教えるね」
俺は説明するのを放棄した。
「うん!」
ケイは寝ぼけながらも元気な声で答える。
俺はケイよりも先に部屋を出ようと思ったのだが、ドアの前で手を捕まえられてしまった。
仕方がないので手を繋いだまま建物を後にした。
建物を出ると既に日が暮れかけていた。
というより壁が生み出す影のせいで闇が迫ってきているように感じる。
そして、その影の方向にレゼンタックはある……
既に、影に覆われている場所は、電気で明るく照らされているようだったが、俺は少し恐怖を感じながら足を進めた。
俺とケイは、来た道を20分ほどかけながらレゼンタックに戻る。
ケイは青色を探そうと終始目を動キョロキョロしていたが、見つけたのは薄ピンクのリボンだけだった。
中に入ると、総合受付には人がたくさん並んでいた。
しかし、昼間に案内してくれた女の人はこちらに気づいたのか笑顔で2番窓口に向かうようなハンドサインを送ってくれている。
「……ケイ」
「あの女の人の名前なんだっけ?」
俺は作り笑顔で軽く手をあげながらケイに聞く。
二時間もつまらない話を聞いていたせいで、名前をど忘れしてしまった。
「アリシアさんだよ?」
「忘れちゃったの?」
ケイは満面の笑みで手を振っている。
「……そうだったね、行こうか」
俺はケイの手を引いて2番窓口に向かった。
2番窓口は、総合受付と違って誰も人は並んでいない。
「すみません、先程アリシアさんに言われて来た者なんですけど、住民票を持ってきました」
さっき用紙を渡した若い男の人に話かける。
「……ああ!はい!アメリアさんから聞いていますよ」
その言葉を聞いた瞬間、顔が熱くなるのを感じた。
当人であるケイの方を見ると、そっぽを向いて知らん顔をしている。
『アリシアさんだよ?』じゃないよ。
俺はケイが二時間の内、ほとんどを寝ていたのを忘れていた。
そんなケイに聞いた俺も悪いが、とんだ恥をかいてしまった。
「はい、それで先程、記入してもらった登録用紙の事なのですが」
「アレンさんは問題なく登録できるのですが、ケイさんは未成年ということなので登録できないです」
「記入ミスではなさそうですね……どうなさいますか?」
「……ケイって今何歳?」
俺は一瞬フリーズした後、繋いでいたケイの手をゆっくりと放した。
「行くよ」
俺がケイの肩を叩くと、ケイはもぞもぞと身体を起こす。
「地球の空って何色なの?」
ケイは身体を起こすのと同時に口を開いた。
どうやら所々、話は聞いていたみたいだ。
「青色だよ」
俺は立ち上がりながら答える。
「青色ってどんな色?」
ケイは大きなあくびをしてからリュックを背負った。
……そうか。
一瞬、言っている意味が分からなかったが、確かにウォロ村には原色のような鮮やかな色は無く、空も黄色いため青を知らないのかもしれない。
この町にきてからも、町並みは煉瓦の色で統一されていたため新しく知った色はチーズの原色に近い黄色ぐらいだろう。
青を知らない人に青をなんて説明したらいいのか見当もつかない……
海の色と言っても、ケイは海を見たことはないだろう。
「うーん……説明するの難しいから、あったら教えるね」
俺は説明するのを放棄した。
「うん!」
ケイは寝ぼけながらも元気な声で答える。
俺はケイよりも先に部屋を出ようと思ったのだが、ドアの前で手を捕まえられてしまった。
仕方がないので手を繋いだまま建物を後にした。
建物を出ると既に日が暮れかけていた。
というより壁が生み出す影のせいで闇が迫ってきているように感じる。
そして、その影の方向にレゼンタックはある……
既に、影に覆われている場所は、電気で明るく照らされているようだったが、俺は少し恐怖を感じながら足を進めた。
俺とケイは、来た道を20分ほどかけながらレゼンタックに戻る。
ケイは青色を探そうと終始目を動キョロキョロしていたが、見つけたのは薄ピンクのリボンだけだった。
中に入ると、総合受付には人がたくさん並んでいた。
しかし、昼間に案内してくれた女の人はこちらに気づいたのか笑顔で2番窓口に向かうようなハンドサインを送ってくれている。
「……ケイ」
「あの女の人の名前なんだっけ?」
俺は作り笑顔で軽く手をあげながらケイに聞く。
二時間もつまらない話を聞いていたせいで、名前をど忘れしてしまった。
「アリシアさんだよ?」
「忘れちゃったの?」
ケイは満面の笑みで手を振っている。
「……そうだったね、行こうか」
俺はケイの手を引いて2番窓口に向かった。
2番窓口は、総合受付と違って誰も人は並んでいない。
「すみません、先程アリシアさんに言われて来た者なんですけど、住民票を持ってきました」
さっき用紙を渡した若い男の人に話かける。
「……ああ!はい!アメリアさんから聞いていますよ」
その言葉を聞いた瞬間、顔が熱くなるのを感じた。
当人であるケイの方を見ると、そっぽを向いて知らん顔をしている。
『アリシアさんだよ?』じゃないよ。
俺はケイが二時間の内、ほとんどを寝ていたのを忘れていた。
そんなケイに聞いた俺も悪いが、とんだ恥をかいてしまった。
「はい、それで先程、記入してもらった登録用紙の事なのですが」
「アレンさんは問題なく登録できるのですが、ケイさんは未成年ということなので登録できないです」
「記入ミスではなさそうですね……どうなさいますか?」
「……ケイって今何歳?」
俺は一瞬フリーズした後、繋いでいたケイの手をゆっくりと放した。
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