王女という業務に飽きたので家出することにしました。

カイン

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私は家出します。2

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深夜

私は動きやすい服に着替え、くすねておいたナイフで長い金色の髪を切る。
その髪をゴムで1束にし、机の上に置く。
この国では髪を切ることは神聖なことであり、教会で儀式をしなければならない。
もし、個人で髪を切れば国を追放される。
つまりこれは保険だ。
もし、逃げたとして連れ戻されるようなことがあったとしても、私が国を追放されたものだとしたら、お父様を始めこの国の人間は私の自由に手出し出来ないだろう。
想像しただけでにやけて来る。
アイツらの悔しそうな顔が目に浮かぶわ。
外交やらなんやらに散々私を使った罰よ!
これだけで済んだこと、感謝して欲しいわ!
あぁ、考えたら少しイライラしてきた。
ふと、シルの顔が浮かんだ…
未練と言えば未練ではないけど、最後にシルにさよならだけ言いたかったわ。
なんやかんやいってアイツが1番付き合い長かったよねぇ。
そんなことを思いながらしみじみと、シルのことを思い出す。

アミダの脳内シュミレーターには軽快な音楽が鳴り出す。

私が初めてシルとあった日


シルの父親は私の父の執事をしているので、付き添いでシルは来ていた。
初めて会った日のシルは女の子と見間違えるくらいちっちゃくて、可愛かった。
私はそんなシルをみて女の子、しかも同い年の友達ができたと思って今では考えられないけど、シルに走ってたんだよね。
そしてシルに飛びつこうとしたら、避けられて足を出されこかされた。
は?なにやってんのあのクソ。
はぁはぁ、落ち着け落ち着け
その後
幼い私は泣いた。
こかしたあとのシルは謝りながらも私のことを小さい声でゴリラっていってきたんだよね。

~回想終わり~

ブチッ
あれ?やっぱりアイツクソだな、
それ以外も思い出すけど、口を開けば、顔が萎れた風船のようです。とか、私の足音で床が抜けるとか、いっぱい言われた気がする。
思い返せば返すほどあいつクソ過ぎないか!?
仮にも私王女だったぞ!アイツ絶対許さん!お前の首だけは絶対墓場に持って帰るかんな!
私は打倒シルを胸に脱走の準備を続ける。
ことは計画通りに進み、あとは窓を開けてロープを垂らし下に降りるだけだ。
ここまでスムーズなのも理由がある。
実は護衛をベッドの上でねむらせてある。ちょっと誘惑してやればコロッと堕ちた。
はぁ、馬鹿な男どもね。呆れてものも言えないわ。
たぶんこいつらの首は明日にはないだろう。
罪悪感もあるがいつも私を気色悪い目で見てきていたのでお相子だ。

「じゃ、行きますか」

ロープをベッドに括りつけて、窓から降りようとする。
下を見ると、すごい高さだ。
怖い、怖い、
少し涙目になった。
でも、行くしかない!
覚悟を決めて飛ぼうとした瞬間

「お待ちくださいっ、アミダ様!!」

「え?なん、で、あんたが、いんのよ、」

「シル…」

視線の先には、銀髪をバッサリ切り落としたシルがいた。


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