紅焔のグレイナル

ひかひら

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そして、冒険が始まる

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グレイナルの目の前に居たのは、絵本に出てきそうな火の妖精だ。
だが、猛スピードでグレイナルの元にやってきた赤い物体を「絵本に出てきそうな火の妖精」と、捉えるのは20秒ほどかかった。
「ご、ごめんなさい」グレイナルは即座に頭を下げて謝った。数十秒の間、なんの会話もなく逆に静けさによる怖さまで感じる。
「謝るな、今のは私が悪かった。すまない。」見た目の可愛さとは裏腹に、いつの時代だよ!と突っ込みたくなるような言葉でグレイナルに謝った。
「さっそくだが、頼みがある。」
「あー、すまない。君の名前を教えてくれるか?」この時点で俺には三つの選択肢があった。
一つ目 他人に名前を聞く前に、自分が名乗るのが普通じゃないのか?とカッコつける。
二つ目 素直に名前を教える。
三つ目 逃げる
「俺の名前はグレイナルだ。」
結局二つ目を選んでしまった。
こんなヘタレな俺を許して欲しい!
「そうか、グレイナルか。さっきの続きの話だが、単刀直入に言う。今、火の妖精の国のフレイズが危機なんだ。助けてれくれ。」
仕方ねーなー。手伝ってやるよ。
こう言いたいのだが、流石に言うことはできなかった。
「わかった。手伝わせてくれ。ただし、条件がある。」
「よかった。ところで、その条件はなんだ。」
なぜここで普通の言葉に切り替わったのか、俺には理解できない。
「俺と親友になってくれ!」
正直、いじめられてばっかりだったから、友達が欲しかった。俺はただ、しゃべり相手が欲しかっただけかもしれない。
「わかった。さっそく今の状況を説明するよ。」素直に友達になってくれるのが嬉しかったが、なぜこんなに会ったばかりなのに懐かしく思えるのか不思議に思えた。
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