魔法武士・種子島時堯

克全

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本編

養嗣子空輸

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1542年12月8日『筑前・大宰府』種子島権中納言時堯・14歳

「よく集まってくれた、君たちは常日頃の努力と訓練での優秀な成績から、特に選抜されて近江国国衆の養嗣子となる事が決まった。今から私が空を翔けて君たちを近江国に運ぶが、かなり寒いのでしっかりと防寒具を着るように」

「「「「「はい!」」」」」

 今日は近江国国衆に養嗣子入りが決まっている若者を空輸するのだが、いつものようにマッハ10で高空を翔けると彼らが死んでしまう。だから低空を低速で飛ぶのだが、万が一の事もあるので、極北に住むエスキモーのような装束で身を包んでもらっている。

 もちろん人を空輸する時の大籠は、鉄筋に鉄網と藤を編み込んだ丈夫な物に、毛皮と毛織物で防風・防寒を施した物だが、非常時を考えて個人個人にも十分な対策を取らせている。

 もちろん俺自身が高空を超高速で翔ける時は、1番外側にフルプレートアーマーを装備し、その直ぐ内側にはハードレーザーアーマーを装備する、更に内側にフカフカで温かい毛織物の着物をまとい、最後に絹織物の下着をつけて完全装備している。

 話を戻すが、養嗣子たちはそれぞれ文武に秀でているから、近江国の発展繁栄は約束されているのだが、問題はどこまで手を加えるかだ。九州・台湾のように遺伝子改良した穀物を植え付ければ、瞬く間に敵国や異国にまで種が広まってしまうだろう。

 完全占領している九州・台湾でさえも、いつ改良穀物の種が盗み出されるか分からない状態なのだ。まして周囲を敵国に囲まれた山城国・大和国・近江国で作付けすれば、瞬く間に盗まれてしまい敵国・異国の生産力が高まってしまう。

 そこで品種改良した種の導入は見送り、堰・ダムや水車・風車・踏み車などの新耕作道具を導入することにした。同時に蝦夷国や樺太国から魚肥を運ばせると共に、両国で品種改良穀物の作付けを行う事を決断した。両国で砂糖大根を大々的に作付けするのは変わらないが、九州・台湾の高地でも砂糖大根を作付けする事にしたため、種の量が不足する事になってしまったのだ。

 ここで1つ問題となる事がある、それは種子島家の畿内占領地には海がない事だ。確かに同盟国とも言える、根来寺津田家が紀伊国を支配しており、紀伊国の湊を使えば魚肥を近江国・大和国・山城国に直送できるとも言える。だがそれで満足する俺では無いのだ!

 若狭国の武田家に逃げ込んだ足利義晴将軍を更に追い込み、畿内にも直轄湊を手に入れて九州・台湾と海を通じてつなげる。そして畿内の領地を全てを、運河・河川・湖沼を結んだ海運と軍用道路で自由に行き来できるようにする。

 その為にはこの若くて優秀な養嗣子候補を無事に近江国に運び、力を発揮してもらわなければならない!

 俺は着々と種子島家陸軍編成を改編して行った。
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