魔法武士・種子島時堯

克全

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本編

一気呵成

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1546年9月

 下準備に十二分の時間と手間をかけて、一旦開戦に踏み切れば一気呵成に攻め込むのみだ!

 当然何時ものように、侵攻予定の城砦の城門と土塁は俺が直接攻撃を加えて、完膚なきまでに破壊の限りを尽くした。種子島陸軍が攻め込んで行っても、城門を閉めて籠城することも、土塁を盾に抵抗することも難しいくらい、城の防御施設は破壊してある。

 この状況まで追い込んでおいて、安芸方面から国衆・地侍を加えて再編成した10万兵を、5個師団に分けて5方面から石見・出雲・備後に侵攻した。当然だが、最初に安芸に侵攻した時に使った海軍艦艇は通常任務に戻っている。国衆・地侍と入れ替わった屯田兵は、万が一大内家が攻めこんできた場合に備え、1万5000兵が接収した城砦に詰めている。

 もちろん備前方面で虎視眈々と備中・美作・因幡・但馬侵攻を準備していた播磨方面軍15万兵も、5万兵が阿波の三好家の奇襲上陸に備え、残る10万兵を5個師団に分けて5方面から侵攻を開始した。

 さらに丹波で密かに侵攻準備を整えていた15万兵は、5万兵を訓練・屯田・奇襲対策に残し、10万兵を5個師団に分けて5方面から但馬・丹後に攻め込んだ。

 最後に若狭で集結訓練していた、朝鮮・女真・アムールアイヌなど、大陸から海軍艦艇を使って購入した奴隷屯田兵10万兵を5個師団に分けて丹後に侵攻した。

 丹波と若狭に集結させていた兵力は隠し玉で、特に若狭で訓練していた10万兵は、沿岸防衛艦隊・漁業艦隊・交易艦隊を大動員して海上奇襲を実行した。10万兵が十二分の補給支援を受けて、防衛戦を構築する尼子影響下の国衆の後方上陸を成功させたのだ、尼子方の国衆・地侍に与えた衝撃は計り知れないものだった。

 それでなくても、生き残るための裏切りが日常茶飯事の国衆・地侍だ。月山富田城の合戦後に大内家から尼子家に乗り換えていても、俺の事前城砦攻撃を受けて、素早く種子島家に降伏臣従する者が多かった。そんな者たちには、何時も通りの処遇として城と領地の半分を接収し、抱えきれなくなった一族一門と家臣は京の六衛府で召し抱えた。

 だが今回は、一旦敵対してから降伏臣従の使者を送って来た者には厳しい処置を取った。城地を全て接収して、行き場の無くなった国衆・地侍は、蝦夷地侵攻軍に入れて耐寒訓練をさせる事にした。予定より遅れている蝦夷侵攻を何としても実施すべく、その準備にも力を注ぐ事にしたのだ。

 最後に残ったのが、最初から最後まで尼子家に忠誠を尽す、ある意味珍しく奇特な国衆・地侍だ!

 彼らのような国衆・地侍こそ頭を低くしても家臣団に迎えたいのだ!
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