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第一章
第5話:魔術と錬金術2・アイリス視点
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「マイラ、地下室か石造りの離れはありませんか。
このままでは部屋を壊してしまいます」
不本意です、これは私の望んだ事ではありません。
別に魔術や錬金術の研究が好きなわけではありません。
ネットもゲームもラノベもマンガもないから仕方なくやっている事です。
一時は誰かに本を作らせようかとも考えましたが、その為には植物紙を作らせたり作家を育てたりしなければいけません。
そんな大変な事をするのも、その為に多くの人間に会うのも嫌です。
「左様でございますね、屋敷には地下室もありますし、石造りの離れもございます。
ですが新たに莫大な魔力を得られたお嬢様の力に耐えられるかと言えば、かなり不安がございます、残念ですが王都の屋敷では場所がありません。
優れた専門の魔術師に師事して力の制御を学ぶべきなのですが……」
「それは絶対に嫌ですよ、マイラ。
私が元気で魔術や錬金術を学んでいると知られてしまったら、また狙われます。
そんなことになったら私だけの事ではすまないかもしれません。
父上や母上、兄上まで巻き込んでしまうかもしれません。
私が莫大な魔力を得たのと同じように、絶対に秘密にしなければいけません」
「はい、分かっております、お嬢様」
またマイラが感動したような表情をしています。
嘘を言っている身としては胸が痛みます。
何の思い入れもない、この世界に転生して父母や兄になっただけの人を本心から案じているわけではありません。
そう言えばマイラと乳姉妹以外と関係を持たなくてもいいからです。
「では今日は魔術の研究ではなく錬金術の研究をします。
それでも何か計算外の事が起きてはいけません。
誰も近づかない小屋か離れを用意してください。
それまで私は仮眠します。
ああ、前に言っていた羊皮紙の用意はできていますか。
今あるだけの羊皮紙を持って来てください」
「はい、お嬢様、直ぐに持ってこさせます」
アニメやラノベの常識から言えば、この身体が莫大な魔力を得たのは私が転生した影響なのでしょうね。
これに有りがちな神や悪魔、魔王や管理者が係わっていなければいいのですが、嫌な予感がしてしまいますね。
それを思いついてしまったら、暇を持て余すくらいならイザという時のために魔術と錬金術の自主練をしようと考えたのです。
死にたくはないですからね。
でもだからと言って誰かに師事するのは絶対嫌です。
それに、もう段々危機感や不安感も軽くなってきました。
魔術や錬金術を自主練するよりも、自分で小説を書く方が面白いと分かりました。
公爵家はとても金持ちのようですから、羊皮紙が少々高いと言っても大丈夫でしょうから、父母に甘えてたくさん買ってもらいましょう。
問題は父母や兄とのお茶会と食事会を避ける方法ですが……
このままでは部屋を壊してしまいます」
不本意です、これは私の望んだ事ではありません。
別に魔術や錬金術の研究が好きなわけではありません。
ネットもゲームもラノベもマンガもないから仕方なくやっている事です。
一時は誰かに本を作らせようかとも考えましたが、その為には植物紙を作らせたり作家を育てたりしなければいけません。
そんな大変な事をするのも、その為に多くの人間に会うのも嫌です。
「左様でございますね、屋敷には地下室もありますし、石造りの離れもございます。
ですが新たに莫大な魔力を得られたお嬢様の力に耐えられるかと言えば、かなり不安がございます、残念ですが王都の屋敷では場所がありません。
優れた専門の魔術師に師事して力の制御を学ぶべきなのですが……」
「それは絶対に嫌ですよ、マイラ。
私が元気で魔術や錬金術を学んでいると知られてしまったら、また狙われます。
そんなことになったら私だけの事ではすまないかもしれません。
父上や母上、兄上まで巻き込んでしまうかもしれません。
私が莫大な魔力を得たのと同じように、絶対に秘密にしなければいけません」
「はい、分かっております、お嬢様」
またマイラが感動したような表情をしています。
嘘を言っている身としては胸が痛みます。
何の思い入れもない、この世界に転生して父母や兄になっただけの人を本心から案じているわけではありません。
そう言えばマイラと乳姉妹以外と関係を持たなくてもいいからです。
「では今日は魔術の研究ではなく錬金術の研究をします。
それでも何か計算外の事が起きてはいけません。
誰も近づかない小屋か離れを用意してください。
それまで私は仮眠します。
ああ、前に言っていた羊皮紙の用意はできていますか。
今あるだけの羊皮紙を持って来てください」
「はい、お嬢様、直ぐに持ってこさせます」
アニメやラノベの常識から言えば、この身体が莫大な魔力を得たのは私が転生した影響なのでしょうね。
これに有りがちな神や悪魔、魔王や管理者が係わっていなければいいのですが、嫌な予感がしてしまいますね。
それを思いついてしまったら、暇を持て余すくらいならイザという時のために魔術と錬金術の自主練をしようと考えたのです。
死にたくはないですからね。
でもだからと言って誰かに師事するのは絶対嫌です。
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魔術や錬金術を自主練するよりも、自分で小説を書く方が面白いと分かりました。
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