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第一章
第11話:それぞれの幸せ・ラミーユ王太子視点
「グッはっ!」
カリーヌ、クララ、二人は無事なのか。
呪殺を跳ね返されてしまった。
呪殺返しも想定して防御魔法陣も組み込んでいたのに、このザマだ。
私はいい、私は死を覚悟していた。
だが二人が死ぬようなことになっては、死んでも死にきれない。
「カリーヌ、クララ、大丈夫か」
「大丈夫ですわ、ラミーユ王太子殿下」
「大丈夫です、兄上」
よかった、とりあえず死んではいない。
「ケガは、ケガはないか。
一生残るようなケガを二人にさせてはいないか」
「大丈夫ですわ、ラミーユ王太子、大きなケガはありません」
「私も大丈夫です、兄上、鼻血はでていますが、ケガはないようです」
「クソ、命懸けの呪殺まで失敗したか。
これでもう打つ手がなくなった」
★★★★★★
私はアイリスに負けたと思った。
将来アイリスが王妃となり国が荒れる。
多くの民が塗炭の苦しみを味わい死んでいくと思った。
何よりカリーヌとは結婚できないと絶望した。
だが勝ったはずのアイリスが病気療養を理由に王都を去った。
それどころかヴィゼル公爵まで病気療養を理由に王都を去って行った。
しかも私との婚約まで辞退してだ。
ヴィゼル公爵が領地に戻った直後は正直戦争を覚悟した。
私達が呪殺犯だと知られてしまったのだと思ってた。
ヴィゼル公爵は軍を率いて私を殺す覚悟をしたのだと思っていた。
だが、その不安は杞憂に終わった。
ヴィゼル公爵は王国の政治から手を引き、領地の政治に専念したのだ。
私も父王もそうなってようやくヴィゼル公爵の大きさを知った。
ヴィゼル公爵がいなくなって王国の政治が大混乱してしまった。
父王は何度もヴィゼル公爵に使者を送り、王都に戻ってくれるように懇願したが、全く相手にされなかった。
ヴィゼル公爵は「娘に三度も呪殺が行われるような王都には絶対に戻らない、王太子によろしく伝えてくれ」と使者に伝言を預けた。
私は恐怖のあまり身体中が震え背中に冷たい汗が流れた。
私がやった事を全部知られていると思った。
ヴィゼル公爵は知った上で、私を殺すのではなく王家を見捨てる事にしたのだ。
もう黙っている事などできない、私は全て正直に父王陛下に話した。
父王は私を情けなさそうな眼で見ていたが、何も言わなかった。
叱責されるより胸が痛んだ。
私は国よりも自分の色恋を優先したのだ。
本当に為政者としての責任感があるのなら、アイリスを教え導くべきだったのだ。
だが、やったしまった後で後悔しても仕方がない。
失敗を認めて進んでいくしかない。
愛するカリーヌと手を取り合ってこの国をよくしていくのだ。
領地に戻ったアイリスも領城に籠っていると聞く。
私がやった事で心を入れ替えてくれたのなら、私のやった事は全くの間違いではないかったのだと思えるのだが。
カリーヌ、クララ、二人は無事なのか。
呪殺を跳ね返されてしまった。
呪殺返しも想定して防御魔法陣も組み込んでいたのに、このザマだ。
私はいい、私は死を覚悟していた。
だが二人が死ぬようなことになっては、死んでも死にきれない。
「カリーヌ、クララ、大丈夫か」
「大丈夫ですわ、ラミーユ王太子殿下」
「大丈夫です、兄上」
よかった、とりあえず死んではいない。
「ケガは、ケガはないか。
一生残るようなケガを二人にさせてはいないか」
「大丈夫ですわ、ラミーユ王太子、大きなケガはありません」
「私も大丈夫です、兄上、鼻血はでていますが、ケガはないようです」
「クソ、命懸けの呪殺まで失敗したか。
これでもう打つ手がなくなった」
★★★★★★
私はアイリスに負けたと思った。
将来アイリスが王妃となり国が荒れる。
多くの民が塗炭の苦しみを味わい死んでいくと思った。
何よりカリーヌとは結婚できないと絶望した。
だが勝ったはずのアイリスが病気療養を理由に王都を去った。
それどころかヴィゼル公爵まで病気療養を理由に王都を去って行った。
しかも私との婚約まで辞退してだ。
ヴィゼル公爵が領地に戻った直後は正直戦争を覚悟した。
私達が呪殺犯だと知られてしまったのだと思ってた。
ヴィゼル公爵は軍を率いて私を殺す覚悟をしたのだと思っていた。
だが、その不安は杞憂に終わった。
ヴィゼル公爵は王国の政治から手を引き、領地の政治に専念したのだ。
私も父王もそうなってようやくヴィゼル公爵の大きさを知った。
ヴィゼル公爵がいなくなって王国の政治が大混乱してしまった。
父王は何度もヴィゼル公爵に使者を送り、王都に戻ってくれるように懇願したが、全く相手にされなかった。
ヴィゼル公爵は「娘に三度も呪殺が行われるような王都には絶対に戻らない、王太子によろしく伝えてくれ」と使者に伝言を預けた。
私は恐怖のあまり身体中が震え背中に冷たい汗が流れた。
私がやった事を全部知られていると思った。
ヴィゼル公爵は知った上で、私を殺すのではなく王家を見捨てる事にしたのだ。
もう黙っている事などできない、私は全て正直に父王陛下に話した。
父王は私を情けなさそうな眼で見ていたが、何も言わなかった。
叱責されるより胸が痛んだ。
私は国よりも自分の色恋を優先したのだ。
本当に為政者としての責任感があるのなら、アイリスを教え導くべきだったのだ。
だが、やったしまった後で後悔しても仕方がない。
失敗を認めて進んでいくしかない。
愛するカリーヌと手を取り合ってこの国をよくしていくのだ。
領地に戻ったアイリスも領城に籠っていると聞く。
私がやった事で心を入れ替えてくれたのなら、私のやった事は全くの間違いではないかったのだと思えるのだが。
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