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第一章
第6話:暗澹
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私は二〇〇羽以上のステュムパーリデスに暗澹たる気分でした。
魔虎ちゃん達との生活では、毎日美味しい手料理を作って、家族団欒を愉しもうと思っていたのに、不味い料理からスタートしなければいけません。
まあ、魔法袋の中には、美味しい料理や食材が沢山ストックされていますから、美味しいモノから食べて、不味いモノは後回しにする事もできます。
でも、前世でずっと節約して生きた来た私には、不味いモノから食べて美味しいモノは最後に取っておく癖があるのです。
「「「「グルルルル」」」」
魔虎ちゃん達が慰めてくれます。
乗せてくれているタゴサクはもちろん、他の三頭もしっかりと撫でてあげます。
いえ、私の心の平穏のために、撫でさせてくれます。
そこでハッと気がつきました、何も自分で食べなくてもいいのだと。
この世界は弱肉強食で、弱者に施すような人間はほとんどいません。
わずかに教会だけが、寄付を強請るための道具として、孤児院を営んでいます。
「みんな、一番近い所にある教会を探して、孤児院に行くわよ」
私の指示を受けた魔虎ちゃん達が、人の臭い、いえ、気を探します。
魔獣達には、独特の能力があって、生き物がいる場所が分かるのです。
しかも単に何かがいると分かるのではなく、種族ごとに分けて探せるようです。
魔虎ちゃん達のその能力に頼って、近くの人里を探します。
王都に戻れば確実に孤児院がありますが、あんな所には絶対に戻りません。
とにかく人にさえ会えれば、その人から孤児院の場所を聞けばいいのです。
「「「「クッオオオオオオオン」」」」
本当に困ったことなのですが、人里を見つける前に、多くの魔獣に襲いかかってこられて、嫌でも斃さなければいけなくて、ドンドン食材が増えてしまいます。
中には美味しい魔獣もいますし、換金価値のある魔獣もいるのですが、半数以上があまり美味しくない魔獣なのです。
賢く強い魔獣は、私達の強さを察して、襲ってきません。
極端に弱く気の弱い魔獣も襲ってこないのですが、頭が悪く弱い魔獣が嫌というほど襲いかかってくるのです。
「「「「クッオオオオオオオン」」」」
魔虎ちゃん達が威嚇してくれているのに、あまり効果がありません。
よくよく周囲の気配を探ると、隠れ魔境の上を通過しようとしていたようです。
広大だけど、普通の未開地だと思われていたところの奥に、魔境が隠れている事があるとは聞いていましたが、自分が遭遇するとは思ってもいませんでした。
ここは強引に突っ切るしかありません!
魔虎ちゃん達との生活では、毎日美味しい手料理を作って、家族団欒を愉しもうと思っていたのに、不味い料理からスタートしなければいけません。
まあ、魔法袋の中には、美味しい料理や食材が沢山ストックされていますから、美味しいモノから食べて、不味いモノは後回しにする事もできます。
でも、前世でずっと節約して生きた来た私には、不味いモノから食べて美味しいモノは最後に取っておく癖があるのです。
「「「「グルルルル」」」」
魔虎ちゃん達が慰めてくれます。
乗せてくれているタゴサクはもちろん、他の三頭もしっかりと撫でてあげます。
いえ、私の心の平穏のために、撫でさせてくれます。
そこでハッと気がつきました、何も自分で食べなくてもいいのだと。
この世界は弱肉強食で、弱者に施すような人間はほとんどいません。
わずかに教会だけが、寄付を強請るための道具として、孤児院を営んでいます。
「みんな、一番近い所にある教会を探して、孤児院に行くわよ」
私の指示を受けた魔虎ちゃん達が、人の臭い、いえ、気を探します。
魔獣達には、独特の能力があって、生き物がいる場所が分かるのです。
しかも単に何かがいると分かるのではなく、種族ごとに分けて探せるようです。
魔虎ちゃん達のその能力に頼って、近くの人里を探します。
王都に戻れば確実に孤児院がありますが、あんな所には絶対に戻りません。
とにかく人にさえ会えれば、その人から孤児院の場所を聞けばいいのです。
「「「「クッオオオオオオオン」」」」
本当に困ったことなのですが、人里を見つける前に、多くの魔獣に襲いかかってこられて、嫌でも斃さなければいけなくて、ドンドン食材が増えてしまいます。
中には美味しい魔獣もいますし、換金価値のある魔獣もいるのですが、半数以上があまり美味しくない魔獣なのです。
賢く強い魔獣は、私達の強さを察して、襲ってきません。
極端に弱く気の弱い魔獣も襲ってこないのですが、頭が悪く弱い魔獣が嫌というほど襲いかかってくるのです。
「「「「クッオオオオオオオン」」」」
魔虎ちゃん達が威嚇してくれているのに、あまり効果がありません。
よくよく周囲の気配を探ると、隠れ魔境の上を通過しようとしていたようです。
広大だけど、普通の未開地だと思われていたところの奥に、魔境が隠れている事があるとは聞いていましたが、自分が遭遇するとは思ってもいませんでした。
ここは強引に突っ切るしかありません!
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