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第二章
第76話:即位
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皇紀2224年・王歴228年・冬・皇居・16歳
「ご即位おめでとうございます」
「「「「「おめでとうございます」」」」」
全てがシャーロットの言っていた通りになりました。
国王は皇都からはるか遠くの地方にまで逃げて行きました。
自分の立場も能力も弁えず、今もそこからハリー様とカンリフ討伐の勅命を乱発しているようですが、全く何の意味もありません。
カンリフがハリー様の軍門に下り、皇都周辺は平穏無事となりました。
死病に取り付かれたカンリフの後継者を、ハリー様が誰にも真似できない魔術で救われた事で、カンリフ一族は絶対服従の魔術契約を結んだのです。
この国で隔絶した力を持つ二つの家の力関係がはっきりしただけでなく、完全な主従関係が締結されたのです。
もうこの国にハリー様に逆らえるような勢力はありません。
ハリー様なら、カンリフ一族を皆殺しにする事もできたのでしょうが、それでは国を統一するまでに多くに民が犠牲になると考えられたのでしょう。
ハリー様はとてもお優しい方ですから、最も死者の少ない方法を選ばれたのです。
カンリフ家の先代当主を無残な死に追いやり、偽の宣託を口にしてハリー様を殺そうとしたクズ、アザエル教団の教祖はカンリフ家に討ち取られました。
狂信的なアザエル教徒は皆殺しにされました。
同時にアザエル教団と一緒にハリー様を襲ったベリアル教団も、本拠地の大神殿はもちろん、地方にある中小の神殿も全て焼き払われ壊滅しました。
名目だけの教祖にされていた叔父は、最初は文句を言っていましたが、新たに皇位継承権のある公爵家を創設してもらって事で、ハリー様の味方になりました。
一時は地方に遷都してハリー様と争おうとしていた皇帝ですが、新たな皇国の柱にしようとしていた、奪爵追放処分を受けた選帝侯達が全員死んでしまいました。
いえ、選帝侯家だけではなく、皇都を捨てた貴族と騎士が全員死にました。
当主や後継者だけでなく、一族を名乗れる者が全て死に、族滅したのです。
唯一残ったのは、カンリフ一族に生まれた女系のリンスター選帝侯家だけです。
皇帝も原因不明の病で死ぬのは嫌だったのでしょう、長々と書かれた詫びの手紙を寄こしたので、わたくしに譲位しろと返信してやりました。
長い皇家皇国の歴史の中で、皇帝になった女は六人だけです。
それも八百年ほど昔にさかのぼらなければいけない稀有な事です。
それも、男系男子の皇族が成人するまでの中継ぎとして即位しただけです。
最後の女性皇帝が愛人に皇帝位を譲ろうとした大事件を機に、女性皇帝は忌み嫌われてきたのです。
わたくしが皇帝に即位する際には、ハリー様に譲位しない事とハリー様との間にできた子供に譲位しない事が、魔術契約で宣言させられました。
ハリー様にはそのような野望がなかったので、何の問題もありませんでした。
それはわたくしも同じで、全く問題などありませんでした。
ハリー様には国を支配する王位に就いていただくのですから、皇位など不要です。
わたくしとハリー様の間にできた子供には、四つの選帝侯家を継がせる予定です。
「ベンジャミンが心身ともに成人するまでの間、皇位を預かる事になりました。
皆私心なく皇家と皇国に忠誠を尽くすように」
「ご即位おめでとうございます」
「「「「「おめでとうございます」」」」」
全てがシャーロットの言っていた通りになりました。
国王は皇都からはるか遠くの地方にまで逃げて行きました。
自分の立場も能力も弁えず、今もそこからハリー様とカンリフ討伐の勅命を乱発しているようですが、全く何の意味もありません。
カンリフがハリー様の軍門に下り、皇都周辺は平穏無事となりました。
死病に取り付かれたカンリフの後継者を、ハリー様が誰にも真似できない魔術で救われた事で、カンリフ一族は絶対服従の魔術契約を結んだのです。
この国で隔絶した力を持つ二つの家の力関係がはっきりしただけでなく、完全な主従関係が締結されたのです。
もうこの国にハリー様に逆らえるような勢力はありません。
ハリー様なら、カンリフ一族を皆殺しにする事もできたのでしょうが、それでは国を統一するまでに多くに民が犠牲になると考えられたのでしょう。
ハリー様はとてもお優しい方ですから、最も死者の少ない方法を選ばれたのです。
カンリフ家の先代当主を無残な死に追いやり、偽の宣託を口にしてハリー様を殺そうとしたクズ、アザエル教団の教祖はカンリフ家に討ち取られました。
狂信的なアザエル教徒は皆殺しにされました。
同時にアザエル教団と一緒にハリー様を襲ったベリアル教団も、本拠地の大神殿はもちろん、地方にある中小の神殿も全て焼き払われ壊滅しました。
名目だけの教祖にされていた叔父は、最初は文句を言っていましたが、新たに皇位継承権のある公爵家を創設してもらって事で、ハリー様の味方になりました。
一時は地方に遷都してハリー様と争おうとしていた皇帝ですが、新たな皇国の柱にしようとしていた、奪爵追放処分を受けた選帝侯達が全員死んでしまいました。
いえ、選帝侯家だけではなく、皇都を捨てた貴族と騎士が全員死にました。
当主や後継者だけでなく、一族を名乗れる者が全て死に、族滅したのです。
唯一残ったのは、カンリフ一族に生まれた女系のリンスター選帝侯家だけです。
皇帝も原因不明の病で死ぬのは嫌だったのでしょう、長々と書かれた詫びの手紙を寄こしたので、わたくしに譲位しろと返信してやりました。
長い皇家皇国の歴史の中で、皇帝になった女は六人だけです。
それも八百年ほど昔にさかのぼらなければいけない稀有な事です。
それも、男系男子の皇族が成人するまでの中継ぎとして即位しただけです。
最後の女性皇帝が愛人に皇帝位を譲ろうとした大事件を機に、女性皇帝は忌み嫌われてきたのです。
わたくしが皇帝に即位する際には、ハリー様に譲位しない事とハリー様との間にできた子供に譲位しない事が、魔術契約で宣言させられました。
ハリー様にはそのような野望がなかったので、何の問題もありませんでした。
それはわたくしも同じで、全く問題などありませんでした。
ハリー様には国を支配する王位に就いていただくのですから、皇位など不要です。
わたくしとハリー様の間にできた子供には、四つの選帝侯家を継がせる予定です。
「ベンジャミンが心身ともに成人するまでの間、皇位を預かる事になりました。
皆私心なく皇家と皇国に忠誠を尽くすように」
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