22 / 22
1章
15話
しおりを挟む
「ふぇふぇふぇふぇ。
もう疲れたか。
まだ千匹も斃しておらんぞ」
百婆ちゃんも無茶を言う。
百人組み手でも最後まで戦えず途中でぶっ倒れるのが普通なのに、数百万匹の魔獣と戦わせるなんで無茶過ぎる。
最悪の場合でも百婆ちゃんが貸してくれている護りが発動するとは言え、スパルタ教育過ぎる。
まあ、でも、仕方がない。
エイマを見殺しには出来ない。
一旦自分でやり始めた事を途中で止めるわけにはいかない。
ここで止めたら、一生引きずる気がする。
それに、甘えだとは自覚しているが、俺が本当に困ったり危険な眼にあったら、百婆ちゃんとヘルミが助けてくれる。
そう確信できるだけの慈愛の視線を常に感じている。
それに赤蟻は斃せば斃すほど金になる。
一メートル級の獰猛な大型の蟻型魔蟲で強力な分、冒険者組合の買い取り額が高く売れ残る事もないのだ。
まあ、高値で売れないなら無理に売る必要もない。
百婆ちゃんが貸してくれている魔法袋は無尽蔵でなんでも入れて保管できる。
エイマたちの食料にすればいい。
俺はエイマたちを助けた責任を最後までまっとうすることにした。
安全な家を確保し、食糧を与え、衣服を整えることにした。
とはいえ、過保護にし過ぎてもいけないと百婆ちゃんに叱られた。
百婆ちゃんの言ってることはコロコロ変わると、言いたい気持ちが全くないわけではないが、モノには加減があるのだと言われればそうかと思うしかない。
「ふぇふぇふぇふぇ。
職人に育てる事じゃ。
冒険者などいつ死ぬか分からんからな」
真剣に百婆ちゃんに相談したら、真面目に答えてくれた。
ヘルミさんが最近の傾向を助言してくれた。
比較的安全で、俺たちとの接点がある、冒険者組合のある千人規模の小都市の城壁内に家を購入し、エイマたちを保護する場所にした。
自給自足の村出身だから、自分たちが着る程度なら麻布や葛布を織ることも、皮を加工する事もできる女たちだ。
俺たちが狩った牙兎や角兎の皮で練習させれば、皮革職人として独り立ちする事も不可能ではないと、百婆ちゃんたちが断言してくれた。
俺は異世界での目的を見つけた。
俺は不幸な眼にあっている女子供を助ける!
母子を保護するための家を作る。
女子供が独立して生活出来るだけの技術を学ぶ場所にする。
最終的に魔道具を作れるくらいの職人に育てられればいいけれど、ゴブリンやコボルト、オークや大鼠から皮鎧が作れれば、この世界で十分皮革職人皮鎧職人として生きて行けるという。
俺の誇りにかけて成し遂げて見せる!
もう疲れたか。
まだ千匹も斃しておらんぞ」
百婆ちゃんも無茶を言う。
百人組み手でも最後まで戦えず途中でぶっ倒れるのが普通なのに、数百万匹の魔獣と戦わせるなんで無茶過ぎる。
最悪の場合でも百婆ちゃんが貸してくれている護りが発動するとは言え、スパルタ教育過ぎる。
まあ、でも、仕方がない。
エイマを見殺しには出来ない。
一旦自分でやり始めた事を途中で止めるわけにはいかない。
ここで止めたら、一生引きずる気がする。
それに、甘えだとは自覚しているが、俺が本当に困ったり危険な眼にあったら、百婆ちゃんとヘルミが助けてくれる。
そう確信できるだけの慈愛の視線を常に感じている。
それに赤蟻は斃せば斃すほど金になる。
一メートル級の獰猛な大型の蟻型魔蟲で強力な分、冒険者組合の買い取り額が高く売れ残る事もないのだ。
まあ、高値で売れないなら無理に売る必要もない。
百婆ちゃんが貸してくれている魔法袋は無尽蔵でなんでも入れて保管できる。
エイマたちの食料にすればいい。
俺はエイマたちを助けた責任を最後までまっとうすることにした。
安全な家を確保し、食糧を与え、衣服を整えることにした。
とはいえ、過保護にし過ぎてもいけないと百婆ちゃんに叱られた。
百婆ちゃんの言ってることはコロコロ変わると、言いたい気持ちが全くないわけではないが、モノには加減があるのだと言われればそうかと思うしかない。
「ふぇふぇふぇふぇ。
職人に育てる事じゃ。
冒険者などいつ死ぬか分からんからな」
真剣に百婆ちゃんに相談したら、真面目に答えてくれた。
ヘルミさんが最近の傾向を助言してくれた。
比較的安全で、俺たちとの接点がある、冒険者組合のある千人規模の小都市の城壁内に家を購入し、エイマたちを保護する場所にした。
自給自足の村出身だから、自分たちが着る程度なら麻布や葛布を織ることも、皮を加工する事もできる女たちだ。
俺たちが狩った牙兎や角兎の皮で練習させれば、皮革職人として独り立ちする事も不可能ではないと、百婆ちゃんたちが断言してくれた。
俺は異世界での目的を見つけた。
俺は不幸な眼にあっている女子供を助ける!
母子を保護するための家を作る。
女子供が独立して生活出来るだけの技術を学ぶ場所にする。
最終的に魔道具を作れるくらいの職人に育てられればいいけれど、ゴブリンやコボルト、オークや大鼠から皮鎧が作れれば、この世界で十分皮革職人皮鎧職人として生きて行けるという。
俺の誇りにかけて成し遂げて見せる!
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
私は聖女(ヒロイン)のおまけ
音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女
100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女
しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
完【恋愛】婚約破棄をされた瞬間聖女として顕現した令嬢は竜の伴侶となりました。
梅花
恋愛
侯爵令嬢であるフェンリエッタはこの国の第2王子であるフェルディナンドの婚約者であった。
16歳の春、王立学院を卒業後に正式に結婚をして王室に入る事となっていたが、それをぶち壊したのは誰でもないフェルディナンド彼の人だった。
卒業前の舞踏会で、惨事は起こった。
破り捨てられた婚約証書。
破られたことで切れてしまった絆。
それと同時に手の甲に浮かび上がった痣は、聖痕と呼ばれるもの。
痣が浮き出る直前に告白をしてきたのは隣国からの留学生であるベルナルド。
フェンリエッタの行方は…
王道ざまぁ予定です
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる