15 / 34
14話
しおりを挟む
ウォオォオオオオ!
「お見事でございます!
お嬢様!」
「まあ、私ではありませんよ。
アカが狩ってくれたのですよ」
「いえ、アオとアカはお嬢様の従魔でございます。
従魔の戦果は主の戦果、お嬢様の戦果で間違いありません」
「ウフフフ、そう言ってもらえると嬉しいわ。
この戦果は城代としての戦果で、騎士団や城兵の費用に回せるのよね?」
「はい、甘えさえていただきます」
事前に打ち合わせした芝居です。
予定通りの効果があればいいのですが。
まあ、でも、これで効果がでなければ、次の手を考えればいいことです。
今は狩った腕龍の事だけ考えましょう。
七十トン級の腕龍を、城近くまでおびき寄せ、将兵だけでなく、住民や入り込んでいる密偵にも、アオとアカが狩るところを見せつけ、私の力を広めさせるのです。
それができれば、私に領地を与えるという話がなくなることはないでしょう。
荒廃してた王太子領ではなく、もっと豊かな領地が与えられるかもしれません。
王太子領がそのまま与えられるとしても、王太子に金を貸していた貴族たちからの嫌がらせがなくなる可能性が高いです。
そういう事を考えて、今回のアピールとなったのです。
それに、七十トン級の腕龍は、競売にかければ最低でも四十二億小銅貨で落札されるという話です。
四十二億小銅貨あれば、二万一千人もの従士を一年間養えるのです。
それ以上に大きいのは、腕龍の素材で創り出した武器や道具を、城の備品として常備し、騎士や従士や徒士に貸与することができるのです。
腕龍の皮で作った皮鎧は、一般的な騎士が装備している板金鎧よりもはるかに堅固な防御力を持っています。
普通の騎士が使う鋼鉄製の剣では刺し貫く事はできません。
いえ、ミスリル銀や魔獣の牙や爪から作った魔獣剣でも刺し貫けないと聞きます。
しかも皮鎧ですから、騎士だけでなく従士や徒士でも装備することができます。
次に武器ですが、腕龍の牙・爪・骨から作った武器は、恐ろしいほどの切れ味があるのです。
鋼鉄製の鎧どころか、ミスリル銀製の鎧やオリハルコン製の鎧さえ、刺し貫き一刀両断にする切れ味だと聞きます。
「ジャスパー、我が家の職人だけで加工はできますか?」
「領都の職人や領内各地の職人を集めれば、時間はかかっても可能だと思われます。
お急ぎならば、王都の職人や他の貴族家の職人に依頼することも可能ですが、それでは素材が流出してしまう可能性があります。
大きな素材は管理できるでしょうが、切れ端などは管理しきれません。
ですがその切れ端を剣や槍の先端につけられると、我が家の将兵が危険にさらさねかねません」
さすがは我が家の職人です。
我が家の危険になりそうな事を避けようとしてくれます。
「分かりました。
ジャスパーに任せますから、加工はこの城の中に限ってください」
「お見事でございます!
お嬢様!」
「まあ、私ではありませんよ。
アカが狩ってくれたのですよ」
「いえ、アオとアカはお嬢様の従魔でございます。
従魔の戦果は主の戦果、お嬢様の戦果で間違いありません」
「ウフフフ、そう言ってもらえると嬉しいわ。
この戦果は城代としての戦果で、騎士団や城兵の費用に回せるのよね?」
「はい、甘えさえていただきます」
事前に打ち合わせした芝居です。
予定通りの効果があればいいのですが。
まあ、でも、これで効果がでなければ、次の手を考えればいいことです。
今は狩った腕龍の事だけ考えましょう。
七十トン級の腕龍を、城近くまでおびき寄せ、将兵だけでなく、住民や入り込んでいる密偵にも、アオとアカが狩るところを見せつけ、私の力を広めさせるのです。
それができれば、私に領地を与えるという話がなくなることはないでしょう。
荒廃してた王太子領ではなく、もっと豊かな領地が与えられるかもしれません。
王太子領がそのまま与えられるとしても、王太子に金を貸していた貴族たちからの嫌がらせがなくなる可能性が高いです。
そういう事を考えて、今回のアピールとなったのです。
それに、七十トン級の腕龍は、競売にかければ最低でも四十二億小銅貨で落札されるという話です。
四十二億小銅貨あれば、二万一千人もの従士を一年間養えるのです。
それ以上に大きいのは、腕龍の素材で創り出した武器や道具を、城の備品として常備し、騎士や従士や徒士に貸与することができるのです。
腕龍の皮で作った皮鎧は、一般的な騎士が装備している板金鎧よりもはるかに堅固な防御力を持っています。
普通の騎士が使う鋼鉄製の剣では刺し貫く事はできません。
いえ、ミスリル銀や魔獣の牙や爪から作った魔獣剣でも刺し貫けないと聞きます。
しかも皮鎧ですから、騎士だけでなく従士や徒士でも装備することができます。
次に武器ですが、腕龍の牙・爪・骨から作った武器は、恐ろしいほどの切れ味があるのです。
鋼鉄製の鎧どころか、ミスリル銀製の鎧やオリハルコン製の鎧さえ、刺し貫き一刀両断にする切れ味だと聞きます。
「ジャスパー、我が家の職人だけで加工はできますか?」
「領都の職人や領内各地の職人を集めれば、時間はかかっても可能だと思われます。
お急ぎならば、王都の職人や他の貴族家の職人に依頼することも可能ですが、それでは素材が流出してしまう可能性があります。
大きな素材は管理できるでしょうが、切れ端などは管理しきれません。
ですがその切れ端を剣や槍の先端につけられると、我が家の将兵が危険にさらさねかねません」
さすがは我が家の職人です。
我が家の危険になりそうな事を避けようとしてくれます。
「分かりました。
ジャスパーに任せますから、加工はこの城の中に限ってください」
9
あなたにおすすめの小説
【完結】貴方の後悔など、聞きたくありません。
なか
恋愛
学園に特待生として入学したリディアであったが、平民である彼女は貴族家の者には目障りだった。
追い出すようなイジメを受けていた彼女を救ってくれたのはグレアルフという伯爵家の青年。
優しく、明るいグレアルフは屈託のない笑顔でリディアと接する。
誰にも明かさずに会う内に恋仲となった二人であったが、
リディアは知ってしまう、グレアルフの本性を……。
全てを知り、死を考えた彼女であったが、
とある出会いにより自分の価値を知った時、再び立ち上がる事を選択する。
後悔の言葉など全て無視する決意と共に、生きていく。
母が病気で亡くなり父と継母と義姉に虐げられる。幼馴染の王子に溺愛され結婚相手に選ばれたら家族の態度が変わった。
佐藤 美奈
恋愛
最愛の母モニカかが病気で生涯を終える。娘の公爵令嬢アイシャは母との約束を守り、あたたかい思いやりの心を持つ子に育った。
そんな中、父ジェラールが再婚する。継母のバーバラは美しい顔をしていますが性格は悪く、娘のルージュも見た目は可愛いですが性格はひどいものでした。
バーバラと義姉は意地のわるそうな薄笑いを浮かべて、アイシャを虐げるようになる。肉親の父も助けてくれなくて実子のアイシャに冷たい視線を向け始める。
逆に継母の連れ子には甘い顔を見せて溺愛ぶりは常軌を逸していた。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
【完結】「幼馴染が皇子様になって迎えに来てくれた」
まほりろ
恋愛
腹違いの妹を長年に渡りいじめていた罪に問われた私は、第一王子に婚約破棄され、侯爵令嬢の身分を剥奪され、塔の最上階に閉じ込められていた。
私が腹違いの妹のマダリンをいじめたという事実はない。
私が断罪され兵士に取り押さえられたときマダリンは、第一王子のワルデマー殿下に抱きしめられにやにやと笑っていた。
私は妹にはめられたのだ。
牢屋の中で絶望していた私の前に現れたのは、幼い頃私に使えていた執事見習いのレイだった。
「迎えに来ましたよ、メリセントお嬢様」
そう言って、彼はニッコリとほほ笑んだ
※他のサイトにも投稿してます。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
弟が悪役令嬢に怪我をさせられたのに、こっちが罰金を払うだなんて、そんなおかしな話があるの? このまま泣き寝入りなんてしないから……!
冬吹せいら
恋愛
キリア・モルバレスが、令嬢のセレノー・ブレッザに、顔面をナイフで切り付けられ、傷を負った。
しかし、セレノーは謝るどころか、自分も怪我をしたので、モルバレス家に罰金を科すと言い始める。
話を聞いた、キリアの姉のスズカは、この件を、親友のネイトルに相談した。
スズカとネイトルは、お互いの身分を知らず、会話する仲だったが、この件を聞いたネイトルが、ついに自分の身分を明かすことに。
そこから、話しは急展開を迎える……。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる