9 / 9
8話
しおりを挟む
王太子ジャクソンは呪いで身体が腐り始めました。
全身に激痛が駆け巡り、七転八倒すれば、地に当たったところから、また激痛が全身を駆け巡ります。
全身が腐っていく痛みと、何かに触れるどころか、空気が動いても、誰かが側を歩いても全身に激痛がはしるのです。
ですがそれは王太子だけを襲ったわけではありません。
王族全てに同じ呪いが襲い掛かりました。
王族だけではなく、王太子と共に悪事を行った、貴族士族にも襲い掛かりました。
王宮内はのたうち回って苦しむ人々で溢れました。
普通なら王宮の宝を盗む好機ですが、そういう邪心悪意を持った者は、全員身体が腐って苦痛に苛まれ、盗むどころではありません。
残った人々は基本心優しい人達で、普通なら苦しむ人を助けようとします。
ですが今回は別です。
王族や心御卑しい人達の身体が腐りだして直ぐに、神から天罰だから手出しするなという啓示が届いたのです。
イライジャが伝えたのです。
王宮から逃げ出した心優しき人々は、イライジャの命令に従い、王宮と王城を閉鎖しました。
貴族や士族が駆けつけ、詰問しようとしましたが、心卑しき者達の身体が腐りだしました。
生き残った貴族士族は、最初疫病を疑いましたが、イライジャの啓示を受けた人達から真実が伝わり、誰も王宮や王城に近づかなくなりました。
一カ月後、王宮内は死屍累々となりました。
本来なら腐敗して王宮や王城が穢れるのですが、イライジャの力を借りた呪殺だったので、王宮や王城が汚れないようミイラのように乾燥した状態で死んでいました。
全てイライジャが計画したことです。
もっとも慈悲深い神とたたえられた存在とは思えない行いです。
ですが、それがうれしくもあります。
全て私を愛し慈しむ心からだと思うと、天にも昇る喜びで心が満たされます。
私は全てを知ったのです。
十日の祈りでイライジャと一つに溶け合ったことで、イライジャが神であったことも、神としての力も、共有するようになりました。
イライジャと私は分ち難い一心同体の夫婦神として新たな存在となりました。
現世の私の身体が朽ち果てた時、一つとなって天に昇るのです。
それまではこの世界で生きなければいけませんから、その間にこの国の民を導き、清く正しい魂に導くことにしました。
イライジャが国王となり、私が女王となる、二頭政治を行うのですが、心は一心同体ですから、何の問題もありません。
大臣や役人は、人間の身体に神使が乗り移り、正しい政治、正しい生活を教え覚えてもらいました。
人間の魂が成長することを願って。
全身に激痛が駆け巡り、七転八倒すれば、地に当たったところから、また激痛が全身を駆け巡ります。
全身が腐っていく痛みと、何かに触れるどころか、空気が動いても、誰かが側を歩いても全身に激痛がはしるのです。
ですがそれは王太子だけを襲ったわけではありません。
王族全てに同じ呪いが襲い掛かりました。
王族だけではなく、王太子と共に悪事を行った、貴族士族にも襲い掛かりました。
王宮内はのたうち回って苦しむ人々で溢れました。
普通なら王宮の宝を盗む好機ですが、そういう邪心悪意を持った者は、全員身体が腐って苦痛に苛まれ、盗むどころではありません。
残った人々は基本心優しい人達で、普通なら苦しむ人を助けようとします。
ですが今回は別です。
王族や心御卑しい人達の身体が腐りだして直ぐに、神から天罰だから手出しするなという啓示が届いたのです。
イライジャが伝えたのです。
王宮から逃げ出した心優しき人々は、イライジャの命令に従い、王宮と王城を閉鎖しました。
貴族や士族が駆けつけ、詰問しようとしましたが、心卑しき者達の身体が腐りだしました。
生き残った貴族士族は、最初疫病を疑いましたが、イライジャの啓示を受けた人達から真実が伝わり、誰も王宮や王城に近づかなくなりました。
一カ月後、王宮内は死屍累々となりました。
本来なら腐敗して王宮や王城が穢れるのですが、イライジャの力を借りた呪殺だったので、王宮や王城が汚れないようミイラのように乾燥した状態で死んでいました。
全てイライジャが計画したことです。
もっとも慈悲深い神とたたえられた存在とは思えない行いです。
ですが、それがうれしくもあります。
全て私を愛し慈しむ心からだと思うと、天にも昇る喜びで心が満たされます。
私は全てを知ったのです。
十日の祈りでイライジャと一つに溶け合ったことで、イライジャが神であったことも、神としての力も、共有するようになりました。
イライジャと私は分ち難い一心同体の夫婦神として新たな存在となりました。
現世の私の身体が朽ち果てた時、一つとなって天に昇るのです。
それまではこの世界で生きなければいけませんから、その間にこの国の民を導き、清く正しい魂に導くことにしました。
イライジャが国王となり、私が女王となる、二頭政治を行うのですが、心は一心同体ですから、何の問題もありません。
大臣や役人は、人間の身体に神使が乗り移り、正しい政治、正しい生活を教え覚えてもらいました。
人間の魂が成長することを願って。
1
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(3件)
あなたにおすすめの小説
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
「地味な婚約者を捨てて令嬢と結婚します」と言った騎士様が、3ヶ月で離婚されて路頭に迷っている
歩人
ファンタジー
薬師のナターリアは婚約者の騎士ルドガーに「地味なお前より伯爵令嬢が
ふさわしい」と捨てられた。泣きはしなかった。ただ、明日から届ける薬が
一人分減るな、と思っただけ。
ルドガーは華やかな伯爵令嬢イレーネと結婚し、騎士団で出世する——はずだった。
しかしイレーネの実家は見栄だけの火の車。持参金は消え、借金取りが押し寄せ、
イレーネ本人にも「稼ぎが少ない」と三行半を突きつけられた。
3ヶ月で全てを失ったルドガーが街角で見たのは、王宮薬師に抜擢された
ナターリアが、騎士団長と笑い合う姿だった。
「なあ、ナターリア……俺が間違っていた」
「ええ、知ってます。でも、もう関係のない話ですね」
『無能な聖女』と婚約破棄された私、実は伝説の竜を唯一従える『真の守護者』でした。~今さら国に戻れと言われても、もう遅いです~
スカッと文庫
ファンタジー
「魔力値たったの5だと? 貴様のような偽聖女、この国には不要だ!」
聖女として国を支えてきたエルナは、第一王子カイルから非情な婚約破棄を言い渡される。隣には、魔力値を偽装して聖女の座を奪った男爵令嬢の姿が。
実家からも見捨てられ、生きては戻れぬ『死の森』へ追放されたエルナ。しかし、絶望の中で彼女が目覚めさせたのは、人間には測定不能な【神聖魔力】だった。
森の奥で封印されていた伝説の銀竜を解き放ち、隣国の冷徹皇帝にその才能を見出された時、エルナを捨てた王国は滅びの危機に直面する――。
「今さら謝っても、私の結界はもうあなたたちのために張ることはありません」
捨てられた聖女が真の幸せを掴む、逆転劇がいま幕を開ける!
公爵家の家政を10年回した私が出ていったら、3ヶ月で領地が破綻しました
歩人
ファンタジー
エレナは公爵家に嫁いで10年、夫は愛人に入れ込み、義母には「家政婦代わり」と
罵られた。だが領地の財務も、商会との交渉も、使用人の管理も、全部エレナが
やっていた。ある日、義母から「あなたの代わりなんていくらでもいる」と言われ、
エレナは静かに離縁届を出した。「では、代わりの方にお任せください」
辺境の町で小さな商会を開いたエレナ。10年間の実務経験は伊達ではなかった。
商会はたちまち繁盛する。一方、エレナがいなくなった公爵家は3ヶ月で経営破綻。
元夫が「戻ってこい」と泣きつくが——
「お断りです。あと、10年分の未払い給金を請求いたしますね」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
7話の誤字報告(* ̄∇ ̄*)
イライジャに妻は私です。
↓
イライジャの妻は私です。
です(*`・ω・)ゞ
感想ありがとうございます。
直してきます。
8話の渡すは全てを知ったのです。→私は全てを知ったのです。では無いですか?
感想ありがとうございます。
見直してきます。
8話が連続で投稿されてますよー
失敗しました。
修正します。