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第2章

第33話:経験値稼ぎ

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 ロードとファイターキングゴブリンとの戦いは6時間にも及んでいるが、もうファイターキングゴブリンの攻撃がロードにダメージを与えることはない。

 ファイターキングゴブリンが使っていた棍棒は、ロードが打ち合わせる棍棒によって粉々に砕けている。

 ロードの使っていた棍棒は4本あったが、まだ2本が健在で、しかも適当に引き抜いた巨大な魔樹を8本も振り回している。

「少し観賞時間が長すぎたね、みんな自由にトイレに行きなさい。
 もうロードが負けない事は分かっただろ、安心して食事にも行きなさい。
 本当にもう何も心配する事はないのだよ」

 俺も緊張と動揺で平常心を失っていたのかもしれない。
 小さい子がモジモジしているのを見て、トイレを我慢している事に気がついた。

 それに6時間も戦いを見ていたら、お腹だって減っているだろう。
 子供達に我慢を強いるなど、大人のする事じゃない。

 俺の解散指示を受けて、家臣とその一族がそれぞれの家に戻って行った。
 まあ、ロードの戦いぶりに安心しているからこそできる事だ。

 6時間にも及ぶ戦いは、ロードを著しく成長させてくれた。
 レベル3に成長するどころか、もうレベル6に達している。

 今では経験値を稼ぐために、ファイターキングゴブリンをプリーストロードゴブリン4匹に癒させながら、戦い続けるという鬼畜ぶりだ。
 もっともそうしろと指示したのは俺だけどね。

 いや、それだけではなく、ファイターキングゴブリンが逃げ出せないように戦いながら、ゴブリンとホブゴブリン、ビッグゴブリンとヒュージゴブリンを身体の中に取り込んで、スライムとビッグスライムの経験値稼ぎの相手としている。

 レベル7を超えるビッグスライムなら、レベルの低いヒュージゴブリンは経験値稼ぎに丁度いい相手なのだ。

 このままいけば、合体統合することなくベビーからヒュージにまで成長したスライムを誕生させることができる。
 しかも斃した死体はベビーとリトルや成体スライムにまで成長させる食料になる。

 ゴブリンとホブゴブリンを斃してレベル2になったスライムを、レベル1のスライムと100匹のレベル1ベビースライムに分裂させて、食事を与えてレベル1のスライムにまで成長させるという、無限成長サイクルを行っていた。

 だが、順調な成長が続いているからこそ、戦いの途中で複数のポイズンスライムとポーションスライムが成長したからこそ、どうしても確かめたい事があった。

「ロード、無能力のレベル1スライム99匹と、オオワライタケポイズンマッシュルームスライム1匹を合体統合させる。
 100匹全部が毒薬生成のスキルを得ているかどうか確認して、今度は分離させても覚えているか確かめる」
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