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第2章
第38話:イチャイチャ
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カチュア王太女殿下の言う事は事実だ。
ロードの進化までは、誰が何を言ってこようとも俺はここから動かない。
ロードと人間の言葉で話ができるようになることが、俺の最大の目標なのだ。
研究する事が楽しくて、寝食を忘れて熱中してしまう。
カチュア王太女殿下とどちらが大事なんだという、野暮な質問は受け付けない。
両立できるようにするのが男の甲斐性だと思う。
「ではこういたしましょう。
カチュア王太女殿下は私兵団と王国騎士団とを鍛えるために、ゴブリンとの実戦訓練ができるここに残る。
そのように国王陛下にお伝えください。
同時に内々の事として、せっかく人質としている貴族連合の子弟を、このまま大魔境に隔離幽閉する理由として、ゴブリンの監視をやらせる事としましょう」
俺は色々と考えた末に、国王陛下が認めてくれるであろう理由を捻り出した。
王家としては、このまま有力貴族の子弟を人質にしておきたいはずだ。
特にシャルマン公爵家のジャスワンと、シャルマン公爵家の派閥に属する連中は絶対に解放したくないはずだ。
ジャスワンは俺の弟で、昨日会うまでは可愛いという感情があったのだが、あんな殺意の籠った視線を向けられると、完全に肉親の情がなくなってしまった。
「カチュア王太女殿下、リドワーン様の申される通りでございます。
このまま貴族連合軍の幹部を大魔境に閉じ込めることができれば、貴族達は王家に何も言えなくなります。
更にリドワーン様の強さを徹底的に見せつけることができれば、カチュア王太女殿下の御代は盤石となります。
ここはリドワーン様の提案通りになさるべきだと思います」
カチュア王太女殿下の軍師役を務めているフェリシティが、手放しで俺の提案を賛成してくれた。
「ありがとうございます、リドワーン様。
リドワーン様の提案が私の事を一番考えてくださっています。
フェリシティも賛成してくれたことですし、このまま大魔境に留まります。
国王陛下に急いで使者を送ってください」
機嫌を直してくれたカチュア王太女殿下だが、その日から人目も憚らずに俺と密着しようとするのにはとても困った。
俺にだって人並みに劣情くらいある。
しかも猿並みの激しい劣情に襲われる思春期なのだから、本当に困った。
だが劣情に流されて愛するカチュア王太女殿下の評判を落とすわけにはいかないので、乏しい自制心を総動員して我慢した。
「リドワーン様、今日はどうなされますの」
「そうですね、レベルが8になったロードでは、ファイターキングゴブリンとの戦いでもあまり経験値が入らなくなっています。
一度レベル3とレベル5のロードスライムに分離させてみて、以前のように戦うだけで効率よく経験値が貯まるのか試してみようと思います」
そんな真面目な会話をしながらも、カチュア王太女殿下は腕に抱きついてくる。
そんなに胸を押し付けられたら、真直ぐに立てなくなってしまう。
ロードの進化までは、誰が何を言ってこようとも俺はここから動かない。
ロードと人間の言葉で話ができるようになることが、俺の最大の目標なのだ。
研究する事が楽しくて、寝食を忘れて熱中してしまう。
カチュア王太女殿下とどちらが大事なんだという、野暮な質問は受け付けない。
両立できるようにするのが男の甲斐性だと思う。
「ではこういたしましょう。
カチュア王太女殿下は私兵団と王国騎士団とを鍛えるために、ゴブリンとの実戦訓練ができるここに残る。
そのように国王陛下にお伝えください。
同時に内々の事として、せっかく人質としている貴族連合の子弟を、このまま大魔境に隔離幽閉する理由として、ゴブリンの監視をやらせる事としましょう」
俺は色々と考えた末に、国王陛下が認めてくれるであろう理由を捻り出した。
王家としては、このまま有力貴族の子弟を人質にしておきたいはずだ。
特にシャルマン公爵家のジャスワンと、シャルマン公爵家の派閥に属する連中は絶対に解放したくないはずだ。
ジャスワンは俺の弟で、昨日会うまでは可愛いという感情があったのだが、あんな殺意の籠った視線を向けられると、完全に肉親の情がなくなってしまった。
「カチュア王太女殿下、リドワーン様の申される通りでございます。
このまま貴族連合軍の幹部を大魔境に閉じ込めることができれば、貴族達は王家に何も言えなくなります。
更にリドワーン様の強さを徹底的に見せつけることができれば、カチュア王太女殿下の御代は盤石となります。
ここはリドワーン様の提案通りになさるべきだと思います」
カチュア王太女殿下の軍師役を務めているフェリシティが、手放しで俺の提案を賛成してくれた。
「ありがとうございます、リドワーン様。
リドワーン様の提案が私の事を一番考えてくださっています。
フェリシティも賛成してくれたことですし、このまま大魔境に留まります。
国王陛下に急いで使者を送ってください」
機嫌を直してくれたカチュア王太女殿下だが、その日から人目も憚らずに俺と密着しようとするのにはとても困った。
俺にだって人並みに劣情くらいある。
しかも猿並みの激しい劣情に襲われる思春期なのだから、本当に困った。
だが劣情に流されて愛するカチュア王太女殿下の評判を落とすわけにはいかないので、乏しい自制心を総動員して我慢した。
「リドワーン様、今日はどうなされますの」
「そうですね、レベルが8になったロードでは、ファイターキングゴブリンとの戦いでもあまり経験値が入らなくなっています。
一度レベル3とレベル5のロードスライムに分離させてみて、以前のように戦うだけで効率よく経験値が貯まるのか試してみようと思います」
そんな真面目な会話をしながらも、カチュア王太女殿下は腕に抱きついてくる。
そんなに胸を押し付けられたら、真直ぐに立てなくなってしまう。
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