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第一章
第1話:転生して
俺はキャメロン・ラゼル、公爵家の長男だ。
そして前世の記憶と知識を備えた転生者なのだ。
転生した世界が前世でやった事のある乙女ゲームなのは残念だが、これが運命ならば仕方がないので、その中で精一杯生きることにした。
ありがたい事に前世の記憶と知識で桁外れの魔力を得ることができた。
魔力の事は誰にも知られないようにしているので、誰とも比較した事もなければ競走した事もないが、恐らくこの世界で最強だろう。
「お兄様、キャメロンお兄様、どこにおられますの?」
妹のリアナが俺を探し回っている。
俺の唯一の心配が、妹のリアナの事だ。
乙女ゲームの世界である以上、断罪される悪役令嬢とヒロインがいる。
事もあろうに妹のリアナが悪役令嬢だったのだ。
最初はゲームのシナリオ通り見捨てる心算だった。
兄役の俺が見捨てたくなるくらい、リアナの性格は悪く作られていた。
「ここだよ、リアナ、私はここにいるよ」
だがリアナの性格が悪いのは、前世でやっていたゲームの中でだけで、今一緒に暮らしているリアナはとても素直でいい子だ。
兄として見ているからではなく、前世の俺として公正に判断して、こんな性格のい子は前世にはいなかった。
こんな子が性悪の悪役令嬢になるとはとても思えない。
それが今の俺の正直な気持ちなのだが……
「お兄様、母上に教わって初めてお菓子を焼きましたの。
お兄様に一番最初に食べて欲しいですわ」
可愛いやないか、こんな子が性悪に育つわけがないんだ!
まずゲームの世界とこの世界が全く同じとは限らない。
前世のシナリオライターが悪の魔術士で、リアナを陥れた可能性もある。
俺の知らない裏設定があって、王太子やヒロインが悪人だった可能性もある。
そんな事情は全部無視しても、可愛い妹が断罪されるのを見逃しにはできない。
今俺はこの場でリアナを助けると誓う。
「ああ、食べさせてもらうよ、リアナの初めてのお菓子を食べられるなんて、こんな幸せな事はないよ。
さあ、屋敷に戻ってティータイムにしよう。
いくら春だとはいっても、そんな薄着では風邪をひいてしまうよ。
私の上着をかけてあげるから、温かくしなさい」
「そんな、そんな事をしてしまったらお兄様が風邪をひかれてしまいます。
私は大丈夫ですから、そのままお兄様が着ていてください」
リアナは本当にいい子だ。
こんないい子が断罪されるこの世界が狂っているのだ。
リアナを護るためなら、どんなことでもやると誓う。
その為に必要なのは、リアナの性格を歪める可能性のあるモノの排除だ。
だが俺は男だから、女子トイレまでは入り込むことができない。
手先となる使い魔や従魔を手懐ける事はもちろん、女密偵も育てなければいけないが、その為には……
そして前世の記憶と知識を備えた転生者なのだ。
転生した世界が前世でやった事のある乙女ゲームなのは残念だが、これが運命ならば仕方がないので、その中で精一杯生きることにした。
ありがたい事に前世の記憶と知識で桁外れの魔力を得ることができた。
魔力の事は誰にも知られないようにしているので、誰とも比較した事もなければ競走した事もないが、恐らくこの世界で最強だろう。
「お兄様、キャメロンお兄様、どこにおられますの?」
妹のリアナが俺を探し回っている。
俺の唯一の心配が、妹のリアナの事だ。
乙女ゲームの世界である以上、断罪される悪役令嬢とヒロインがいる。
事もあろうに妹のリアナが悪役令嬢だったのだ。
最初はゲームのシナリオ通り見捨てる心算だった。
兄役の俺が見捨てたくなるくらい、リアナの性格は悪く作られていた。
「ここだよ、リアナ、私はここにいるよ」
だがリアナの性格が悪いのは、前世でやっていたゲームの中でだけで、今一緒に暮らしているリアナはとても素直でいい子だ。
兄として見ているからではなく、前世の俺として公正に判断して、こんな性格のい子は前世にはいなかった。
こんな子が性悪の悪役令嬢になるとはとても思えない。
それが今の俺の正直な気持ちなのだが……
「お兄様、母上に教わって初めてお菓子を焼きましたの。
お兄様に一番最初に食べて欲しいですわ」
可愛いやないか、こんな子が性悪に育つわけがないんだ!
まずゲームの世界とこの世界が全く同じとは限らない。
前世のシナリオライターが悪の魔術士で、リアナを陥れた可能性もある。
俺の知らない裏設定があって、王太子やヒロインが悪人だった可能性もある。
そんな事情は全部無視しても、可愛い妹が断罪されるのを見逃しにはできない。
今俺はこの場でリアナを助けると誓う。
「ああ、食べさせてもらうよ、リアナの初めてのお菓子を食べられるなんて、こんな幸せな事はないよ。
さあ、屋敷に戻ってティータイムにしよう。
いくら春だとはいっても、そんな薄着では風邪をひいてしまうよ。
私の上着をかけてあげるから、温かくしなさい」
「そんな、そんな事をしてしまったらお兄様が風邪をひかれてしまいます。
私は大丈夫ですから、そのままお兄様が着ていてください」
リアナは本当にいい子だ。
こんないい子が断罪されるこの世界が狂っているのだ。
リアナを護るためなら、どんなことでもやると誓う。
その為に必要なのは、リアナの性格を歪める可能性のあるモノの排除だ。
だが俺は男だから、女子トイレまでは入り込むことができない。
手先となる使い魔や従魔を手懐ける事はもちろん、女密偵も育てなければいけないが、その為には……
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