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第一章
第77話:遺伝子治療
モーガン王女の治療に成功した俺は、国に帰って治療を始めた。
今まで待たせていた国内の遺伝障害者達の治療だ。
一度成功すれば後は迷う事も怯える事もない。
正直な話、初めてする事は怯えてしまうのだ。
慎重といえば聞こえがいいが、実は憶病でビビりなのだ。
だがそんなんところをリアナに見せるわけにはいかない。
愛する妹に兄が憶病者のビビりだとは思われたくない。
だから見栄を張って勇気を振り絞って来た。
どうしても気が乗らない時には慎重な性格だと思わせてきた。
まあそんな事は今はどうでもいい事だ。
今は何を置いても先天的遺伝子障害の子供達を治療する。
全てはリアナとの近親婚に備えての事だ。
実はその事もまだ決断できない憶病者なのだ。
近親婚を繰り返すと、劣性遺伝子が子供に伝わってしまう可能性が高くなる。
身も蓋もない言い方をすれば、先天性の病気や障害が起きやすくなる。
前世ヨーロッパのハプスブルク家のでは「下顎前突症」「身体が不自由」「知的障害」「虚弱体質」「夭折」などがあった。
俺が知る範囲で気をつけないといけないのは、致死性のある遺伝子が表に現れやすく子供が夭折してしまう事だ。
リアナの無理を聞いて近親婚して子供が夭折してしまうようなことがあれば、繊細なリアナの心が壊れてしまうかもしれない。
近親婚では近交退化と呼ばれる内臓疾患や骨格異常が起こりやすくなる。
それを防ぐためには遺伝子を書き換える事に慣れることだ。
魔力を使って念じれば、遺伝子を書き換えて健康な遺伝子にできると思い込む。
思いの強さと魔力次第で何でもできるこの世界の法則を利用する。
それは実際にオーガン王女では成功していたし、その後の先天遺伝子異常の患者達の治療にも成功している。
使う魔力量も最初からそれほど多くはなかったが、更に少なくなっている。
魔術に練達すると使う魔力が少なくてすむと思い込めている証拠だ。
城に集まっている、ゴードン王国とロスリン王国の先天遺伝子異常の患者を全員治したら、次は両国で生まれてくる子供達の治療だ。
貧しく医療の送れているこの世界では、当然のように周産期死亡率が高い。
富国強兵の産めよ増やせよではないが、ゴードン王国とロスリン王国に住む国民を増やしたいのだ。
いや、そんな建前の話は止めよう。
俺に助けられる人間を見殺しにするのはとても居心地が悪いのだ。
不完全な良心と憶病なくらい慎重な、いや、ビビりで憶病な性格。
助けられる母子を見殺しにしていると思うと夜も眠れなくなる。
できない事なら何の痛痒も感じない。
自分が狙われ殺され可能性がある時は平気で見捨てられた。
だが、完全に有利になり、絶対に自分が危害を加えられないと分かった途端、誰かを見殺しにしている事に強い罪悪感を感じてしまうのだ。
本当に身勝手で難儀な性格だと自分でも思う。
見栄を張って変えられる表面的な性格と、どうしても変えられない本性がある。
俺はそんな本性を抱えて生きていくしかないのだ。
今まで待たせていた国内の遺伝障害者達の治療だ。
一度成功すれば後は迷う事も怯える事もない。
正直な話、初めてする事は怯えてしまうのだ。
慎重といえば聞こえがいいが、実は憶病でビビりなのだ。
だがそんなんところをリアナに見せるわけにはいかない。
愛する妹に兄が憶病者のビビりだとは思われたくない。
だから見栄を張って勇気を振り絞って来た。
どうしても気が乗らない時には慎重な性格だと思わせてきた。
まあそんな事は今はどうでもいい事だ。
今は何を置いても先天的遺伝子障害の子供達を治療する。
全てはリアナとの近親婚に備えての事だ。
実はその事もまだ決断できない憶病者なのだ。
近親婚を繰り返すと、劣性遺伝子が子供に伝わってしまう可能性が高くなる。
身も蓋もない言い方をすれば、先天性の病気や障害が起きやすくなる。
前世ヨーロッパのハプスブルク家のでは「下顎前突症」「身体が不自由」「知的障害」「虚弱体質」「夭折」などがあった。
俺が知る範囲で気をつけないといけないのは、致死性のある遺伝子が表に現れやすく子供が夭折してしまう事だ。
リアナの無理を聞いて近親婚して子供が夭折してしまうようなことがあれば、繊細なリアナの心が壊れてしまうかもしれない。
近親婚では近交退化と呼ばれる内臓疾患や骨格異常が起こりやすくなる。
それを防ぐためには遺伝子を書き換える事に慣れることだ。
魔力を使って念じれば、遺伝子を書き換えて健康な遺伝子にできると思い込む。
思いの強さと魔力次第で何でもできるこの世界の法則を利用する。
それは実際にオーガン王女では成功していたし、その後の先天遺伝子異常の患者達の治療にも成功している。
使う魔力量も最初からそれほど多くはなかったが、更に少なくなっている。
魔術に練達すると使う魔力が少なくてすむと思い込めている証拠だ。
城に集まっている、ゴードン王国とロスリン王国の先天遺伝子異常の患者を全員治したら、次は両国で生まれてくる子供達の治療だ。
貧しく医療の送れているこの世界では、当然のように周産期死亡率が高い。
富国強兵の産めよ増やせよではないが、ゴードン王国とロスリン王国に住む国民を増やしたいのだ。
いや、そんな建前の話は止めよう。
俺に助けられる人間を見殺しにするのはとても居心地が悪いのだ。
不完全な良心と憶病なくらい慎重な、いや、ビビりで憶病な性格。
助けられる母子を見殺しにしていると思うと夜も眠れなくなる。
できない事なら何の痛痒も感じない。
自分が狙われ殺され可能性がある時は平気で見捨てられた。
だが、完全に有利になり、絶対に自分が危害を加えられないと分かった途端、誰かを見殺しにしている事に強い罪悪感を感じてしまうのだ。
本当に身勝手で難儀な性格だと自分でも思う。
見栄を張って変えられる表面的な性格と、どうしても変えられない本性がある。
俺はそんな本性を抱えて生きていくしかないのだ。
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