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第一章
第85話:誓いの言葉
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リアナとの結婚を決断した以上グズグズしてはいけない。
長く間を開けたらリアナが不安になってしまう。
決めたのなら即座に結婚式を行うべきだ。
だが大きな問題がある。
誰に結婚を誓うかという事だ。
転生した俺が口にするのはどうかと思うが、神を信じていない。
いや、神を自分達の私利私欲に使う宗教家を信じていない。
宗教家の私利私欲に利用されるのは絶対に嫌だ。
だから神に誓うのはなしだ。
それに俺はチェンジリングだと思われている。
だから神ではなく精霊に誓う方がいだろう。
そうすれば俺が精霊の子供だという噂に更なる真実味が加わる。
リアナとの結婚を覚悟した癖に今更だとは思うが、どうにも躊躇ってしまうのだ。
誰を騙すためでもない。自分を騙し誤魔化すためでいい。
神には言葉に出さず心の中で誓い謝ればいい。
「「本日、私達は精霊と皆様の前で結婚を誓う
今日という日を迎えられたのも、私達二人を見守り支え力を貸してくだされた、精霊と皆様のおかげです。
これからも二人で力を合わせて苦難を乗り越え、喜びを分かち合い、笑顔あふれる家庭と国を築いていくことを誓います。
まだまだ未熟な二人はありますが、どうか今後とも末永く見守り支え力を貸してくだされると幸いです」」
各国の王族はほとんどいない。
国境を接している国からだけ、不眠不休で王族が駆けつけて来ている。
中には俺とリアナの結婚の噂が出てからずっと大使館にいる王族もいた。
こういう気合の入った王族のいる国には、多少は優遇してやりたくなる。
それが人情というモノだろう。
一方俺に強い敵対心を持っている者も多少はいる
今回の誓いの言葉で露骨に無視した教団が一つ。
もう一つは元主君であるマライーニ王家だ。
多くの貴族士族に背かれ、国土が半分以下になっているから恨みはあるだろう。
だが背に腹は代えられないので、何度も詫びの使者を送ってきている。
だが俺も根に持つ性格だから、完全に無視している。
その事にマライーニ王家派だった貴族士族も動揺しているようだ。
密かにゴードン王家に臣従したいと申し入れてくる。
俺としてはリアナに意地悪をした貴族以外は受け入れてもいいと思っている。
リアナや俺を侮った連中の多くは既に死んでいる。
残っているのは力ある者に従わなければ生きていけない小者ばかりだ。
こういう連中を虐めるのはカッコ悪いと思うのだ。
だがここで思い詰めていたマライーニ王家に連なる連中が動いた。
マライーニ王家が残っていると許されないと思ったのだろう。
他の国に臣従したくても、俺を恐れる国は絶対に受け入れない。
このままでは俺か、それに命じられた者に責め殺されると思ったようだ。
長く間を開けたらリアナが不安になってしまう。
決めたのなら即座に結婚式を行うべきだ。
だが大きな問題がある。
誰に結婚を誓うかという事だ。
転生した俺が口にするのはどうかと思うが、神を信じていない。
いや、神を自分達の私利私欲に使う宗教家を信じていない。
宗教家の私利私欲に利用されるのは絶対に嫌だ。
だから神に誓うのはなしだ。
それに俺はチェンジリングだと思われている。
だから神ではなく精霊に誓う方がいだろう。
そうすれば俺が精霊の子供だという噂に更なる真実味が加わる。
リアナとの結婚を覚悟した癖に今更だとは思うが、どうにも躊躇ってしまうのだ。
誰を騙すためでもない。自分を騙し誤魔化すためでいい。
神には言葉に出さず心の中で誓い謝ればいい。
「「本日、私達は精霊と皆様の前で結婚を誓う
今日という日を迎えられたのも、私達二人を見守り支え力を貸してくだされた、精霊と皆様のおかげです。
これからも二人で力を合わせて苦難を乗り越え、喜びを分かち合い、笑顔あふれる家庭と国を築いていくことを誓います。
まだまだ未熟な二人はありますが、どうか今後とも末永く見守り支え力を貸してくだされると幸いです」」
各国の王族はほとんどいない。
国境を接している国からだけ、不眠不休で王族が駆けつけて来ている。
中には俺とリアナの結婚の噂が出てからずっと大使館にいる王族もいた。
こういう気合の入った王族のいる国には、多少は優遇してやりたくなる。
それが人情というモノだろう。
一方俺に強い敵対心を持っている者も多少はいる
今回の誓いの言葉で露骨に無視した教団が一つ。
もう一つは元主君であるマライーニ王家だ。
多くの貴族士族に背かれ、国土が半分以下になっているから恨みはあるだろう。
だが背に腹は代えられないので、何度も詫びの使者を送ってきている。
だが俺も根に持つ性格だから、完全に無視している。
その事にマライーニ王家派だった貴族士族も動揺しているようだ。
密かにゴードン王家に臣従したいと申し入れてくる。
俺としてはリアナに意地悪をした貴族以外は受け入れてもいいと思っている。
リアナや俺を侮った連中の多くは既に死んでいる。
残っているのは力ある者に従わなければ生きていけない小者ばかりだ。
こういう連中を虐めるのはカッコ悪いと思うのだ。
だがここで思い詰めていたマライーニ王家に連なる連中が動いた。
マライーニ王家が残っていると許されないと思ったのだろう。
他の国に臣従したくても、俺を恐れる国は絶対に受け入れない。
このままでは俺か、それに命じられた者に責め殺されると思ったようだ。
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