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第1章
第48話:独り立ち・佐藤克也視点
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窓もない城の奥深くで休んでいると、いきなり雷鳴がとどろきました。
晴れていたはずなのに、突然天気が悪くなったのかな?
『神に逆らう身の程知らず、神罰を喰らえ!』
心と頭に痛いほどの言葉が伝わってくる。
僕に対する悪意が大き過ぎて恐ろしくなる。
こんな時のために13柱の異世界神を頼り、各種防御魔術を重ね掛けしている。
それなのに全く安心できない、怖くて仕方がない。
ドーン! ドーン! ドーン! ドーン! ドーン! ドーン!
立て続けに雷が落ちている。
とても大きくて丈夫なはずの城が、ゆれ動くほどの雷が落ち続ける。
「「「「「チュウ!」」」」」
石造りの部屋の壁から黒こげになったネズミたちが現れた。
神を名乗った敵の雷の焼かれたのか、それとも……
「イワナガヒメ、隠れているならでてこいイワナガヒメ!」
僕の言う通り出て行ったと思っていたのに、隠れていたのか?
僕の言う事なんて無視して、しつこく付きまとっているのか?
守っていると言い張って、つきまとい続けているのか?!
気持ち悪い、おぞましい、吐き気がするほど嫌だ!
死にたくなんてないけれど、イワナガヒメに守られるくらいなら死んだ方がマシ!
自分の力で生き残れる所を見せつけてやる!
「この世界に君臨する偉大な神の1柱クタニド様。
この世界の人々を護る、人族の偉大な神クタニド様。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
「この世界の死と再生を司るキノトグリス様。
僕を殺そうとした唯一神を、キノトグリス様の死国に幽閉してください。
僕を殺せないように、死国に幽閉してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
「この世界に君臨する偉大な神の1柱ノーデンスよ。
この世界に人々を護る人族の偉大なる神ノーデンスよ
僕を殺そうとした唯一神を永遠の牢獄に封印してください。
御身の力で永遠に幽閉してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
3柱の異世界神に唯一神を幽閉してくれるようにお願いした。
でも何の手応えもなく、成功したのか失敗したのかも分からない。
失敗していたら必ずまた襲って来る。
僕が襲われて死ぬだけならいい。
唯一神に異世界召喚されていなかったら、心臓病で死んでいた。
だから僕が死ぬだけなら諦められる。
哀しくて悔しいけれど、まだ何とか諦められる。
だけど、これまでの唯一神のやり方を考えると、僕だけで終わるとは思えない。
日本にいるお父さんやお母さんを狙うかもしれない。
唯一神を殺そうと思うと、胸が痛くなって吐き気もするから、殺せない。
お父さんやお母さんを守りたいのに、胸が痛くて吐き気がして殺せない。
だから、何としてでも幽閉しないといけない!
「偉大な神ノーデンスとイスタシャの息子ヴォルヴァドス。
人族を護ってくださる慈悲深き神ヴォルヴァドス。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
まだ封印できた実感がない、なりふり構っていられない。
人族に好意的ではないと分かった大精霊を頼ってでも封印する。
「偉大な水の大精霊ダゴン様。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の水牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルウォータープリズン』」
「偉大な風の大精霊ロイガー様。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の風牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルウィンドプリズン』」
「偉大な土の大精霊ツァトゥグァ様。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の土牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルアースプリズン』」
「偉大な土の炎精霊クトゥグア様。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の炎牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルフレイムプリズン』」
ダメだ、まだ封印できた実感がない!
大精霊よりも信用できない異世界神を頼るしかないのか?
頼って僕だけが狙われるなら良いけど、お父さんやお母さんまで狙われたら?
「日本からこの世界にやってきた熊野十二権現よ。
僕を殺そうとした唯一神を、生まれ変われないように滅してくれ。
この世界だけでなく、地球にも現れないように完全に滅ぼしてくれ。
日本の輪廻転生に加わらないように、完全に滅ぼしてくれ。
祝詞、呪文、魔術の限りを尽くして完全に滅ぼし浄化してくれ!
『パリフィケイション』」
帰る、日本に帰る、日本に帰ってお父さんやお母さんに甘える。
思いっきりお父さんやお母さんに甘える。
そのためなら大嫌いな氏神たちに頭を下げても良い。
その前に、この世界の神たちにお願いするけれど、急に不安になった。
異世界の神々が、僕を送ると同時に日本に来てしまったらどうなる?
氏神たちのように、別の世界で好き勝手したら、どうなる?
お父さんやお母さんが殺されてしまうかもしれない!
もう氏神たちを頼ってしまった、もう1度頭を下げて頼る事になっても今更だ。
父さんやお母さんに会うためなら、恨みのある氏神たちにだって頭を下げる。
「日本からこの世界にやってきた熊野十二権現よ。
僕を日本に帰らせてくれ!
この国がどうなってもかまわない、今直ぐ僕を日本に帰らせてくれ!
『リターニングトゥージャパン』」
★★★★★★
第17回ファンタジー小説大賞用の小説を7作投稿しました。
「転生 上杉謙信の弟 兄に殺されたくないので全力を尽くします!」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/38830069
「転生 前田慶次:養父を隠居させた信長を見返して、利家を家臣にしてやる!」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/571853344
「婚約破棄追追放 神与スキルが謎のブリーダーだったので、王女から婚約破棄され公爵家から追放されました」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/901900579
「死にたくない、若返りたい、人生やり直したい、還暦親父の異世界チート無双冒険譚」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/384875082
「カラスに襲われているトカゲを助けたらドラゴンだった」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/566870722
「来訪神に転生させてもらえました。石長姫には不老長寿、宇迦之御魂神には豊穣を授かりました。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/9841109
「ざまあ無双、アラカン親爺、母親を助けたくてダンジョンに潜るが、聖女系人気配信者を助けて現世で人生やり直し」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/270870896
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晴れていたはずなのに、突然天気が悪くなったのかな?
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ドーン! ドーン! ドーン! ドーン! ドーン! ドーン!
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とても大きくて丈夫なはずの城が、ゆれ動くほどの雷が落ち続ける。
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石造りの部屋の壁から黒こげになったネズミたちが現れた。
神を名乗った敵の雷の焼かれたのか、それとも……
「イワナガヒメ、隠れているならでてこいイワナガヒメ!」
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僕の言う事なんて無視して、しつこく付きまとっているのか?
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気持ち悪い、おぞましい、吐き気がするほど嫌だ!
死にたくなんてないけれど、イワナガヒメに守られるくらいなら死んだ方がマシ!
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「この世界に君臨する偉大な神の1柱クタニド様。
この世界の人々を護る、人族の偉大な神クタニド様。
僕を殺そうとした唯一神を永遠の牢獄に封印してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
「この世界の死と再生を司るキノトグリス様。
僕を殺そうとした唯一神を、キノトグリス様の死国に幽閉してください。
僕を殺せないように、死国に幽閉してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
「この世界に君臨する偉大な神の1柱ノーデンスよ。
この世界に人々を護る人族の偉大なる神ノーデンスよ
僕を殺そうとした唯一神を永遠の牢獄に封印してください。
御身の力で永遠に幽閉してください、お願いします。
『エターナルプリズン』」
3柱の異世界神に唯一神を幽閉してくれるようにお願いした。
でも何の手応えもなく、成功したのか失敗したのかも分からない。
失敗していたら必ずまた襲って来る。
僕が襲われて死ぬだけならいい。
唯一神に異世界召喚されていなかったら、心臓病で死んでいた。
だから僕が死ぬだけなら諦められる。
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だけど、これまでの唯一神のやり方を考えると、僕だけで終わるとは思えない。
日本にいるお父さんやお母さんを狙うかもしれない。
唯一神を殺そうと思うと、胸が痛くなって吐き気もするから、殺せない。
お父さんやお母さんを守りたいのに、胸が痛くて吐き気がして殺せない。
だから、何としてでも幽閉しないといけない!
「偉大な神ノーデンスとイスタシャの息子ヴォルヴァドス。
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https://www.alphapolis.co.jp/novel/672198375/571853344
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