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第三部 異世界剣士と血塗れの聖女
第71話:百年に一度の巡り合わせに
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「よう、おはよう。よく寝たか?」
デュクスは、いつものようにギルドにいた。俺と、俺の左腕にぶら下がるようにしているシェリィを見ると、ジョッキを掲げた。朝から酒を飲んでいるらしい。
「よく寝たよ。なんか支部長から聞いたけど、仕事があるのか?」
「耳が早いな。まあまずは腹ごしらえだ」
デュクスは運ばれてきた、肉を挟んだパンにかぶりつく。
俺たちも、素揚げ肉を注文してから席に着いた。
「でだ。仕事ってのは、要は降臨祭の警護だ」
「降臨祭?」
首をかしげると、デュクスは目を丸くし、そしてため息をついた。
「おいおい、いくら物忘れだからって、降臨祭まで忘れてるってのは、さすがに罰当たりだぞ」
「は、はは……ごめん」
この異世界で不審に思われないように、記憶喪失を装っているせいだとはいえ、この世界の知識のなさを露呈するたびにこの反応。……うん、仕方ないよな。だって知らないんだから。
「降臨祭っつったら、この世界に降り立った女神様が最初に起こした奇蹟を讃える日じゃねえか。神の右手から『光あれ』──冬至の翌日、降臨祭第一日目、女神様役の聖女が右手から光を放つ姿は、一生に一度は、じかに見たいもんだぜ」
オレもまだ直接は見たことがないんだ、と笑うデュクス。
「他の国はどうだか知らんが、少なくともこの国の降臨祭は実に派手だ。来年は特に百年節ということもあって、普段は特別に祝っていない地域も、神殿の威信をかけた準備が、山場を迎えている時期だ。王都の神殿騎士団はもちろん、各地方の領主貴族たちの騎士団も、警護のためにピリピリしている」
全く意味が分からないけれど、とりあえず聞いていると、デュクスがまたため息をついた。
「……今度はなんだ、百年節の意味が分からんとか言うんじゃないだろうな?」
笑ってごまかすと、今度は脳天に拳が落ちてきた。
「百周年ごとに、創世の双神の恩寵に感謝の祈りを捧げて、盛大に祝うんだよ。過ぎ去っていく節から新たにやってくる次の節への切り替えを機会にしてな。いいか、オレたちは百年節を祝うことができる、実に幸運な世代なんだぞ? それを忘れるなんて、まったく、なんて罰当たりな野郎だ」
デュクスに怒られてしまったけれど、知らないものは知らないんだからしょうがないだろ──とは、あえて言わない。
「神が世界をお作りになられてから100年、神への畏れが最初よりも弱まるには十分な時間だった。堕落した世界を一度、神は戒めのために、左手より滅びの威を放たれた。人に『死』が訪れる決まりができたのだ。それがいわゆる神の左手──『悔い改めよ』だ」
「神の、左手……」
「そうだ。だから神の右手──『光あれ』を模して、挨拶は右手で行う。新たな出会いへの感謝を示すんだ。一方、悔い改めよ、常に神と共にあれ──神の左手を模して、女は未来を共にすると決めた伴侶たる男の左側に控えるのさ」
デュクスが、シェリィを見ながらニヤリと笑みを浮かべる。
……え?
まさか、シェリィがいつも俺の左腕にぶら下がるようにしているって、そういう意味なのか⁉︎
思わず彼女の顔を見ると、シェリィは「んう?」と小首をかしげて、そしてうれしそうに微笑んだ。
「うん。ボク、ご主人さまのおそばにいる、そう決めたもん。ずっとずっと、おそばにお仕えするの。だからボク、こっちにいるの」
……なんてこった!
シェリィがずっと俺の左側にこだわってきたのって、そういう意味があったのか!
「え……じゃあ、デュクス、俺がいつも、シェリィの頭をなでるのをやめろって言うのは……?」
「決まっているだろう。『契り固め』だ」
「……ぷろえりうむ?」
「将来を共にする、誓いの儀式の一つだぞ。『櫛流し』、知っているだろう。女の髪を梳ることで、その女の過去を、人生の全てを貰い受けるという意味だ」
……知らん! 知らないぞ、そんな風習!
「なんだ、その呆けた顔は。そういう重い契約を結んでいる証なんだから、軽々しく人前でやるなと言ってきたんだ。いくらシェリィのことが気に入ったからって浮かれすぎなんだ、カズマは」
つまり俺、知らないうちにシェリィのことを、婚約者扱いしてきたってこと? それも堂々と、人前で……⁉︎
「あん? そのつもりだったんだろう? まさか、違うと言いたいのか?」
違う、と言いたかったけれど、すぐ左隣のシェリィがひどく不安げな顔をむけてきたものだから、違うなんて言えなくなっちゃったよ!
するとシェリィの今までの態度って、つまり、俺の婚約者として振る舞ってきたってこと⁉︎ 俺のことを「ご主人さま」って呼ぶのも、左隣にいつもいるのも、従者ではなく、婚約者として意識してきたってことか⁉︎
それもこれも、俺が彼女の頭をなで続けてきたから⁉︎
「まあ、確かにそいつを婚姻の要件にするってのは、国によっては絶対的でなくなりつつあるなんて話も聞くが……」
ぜひそうしてくれっ! 俺はシェリィの頭とかふかふかな耳とかを触って楽しんでるだけなんだっ!
「代わりに、なにやら豪勢な家具を馬車一杯に詰め込んで、見せびらかすように派手に通りを練り歩くとか、結婚式前の騒夜祭をしなくなったかわりに大量の菓子だのパンだのを結婚式当日に家の屋根からばらまく菓子撒きとか、そういう『見せつける』ような行事が増えてきたようだな」
え、なにそのハデ婚。そっちはそっちで恥ずかしい、勘弁してくれ! ていうか、結婚前提なのかよ!
心の中で突っ込みまくりだけど、でも本当は俺だけが知らなかったんだから、俺こそが突っ込まれるんだよな。
分かった、もういい。今後の行動は、「とりあえず頭をなでる」ことだけは戒めよう。
……頭をなでるたびに、本当にうれしそうな顔で、耳をぱたぱたさせながらしっぽを振る姿は、可愛くて癒されるんだけどな。
出発の準備は忙しかった。出発までの時間もなかったけれど、いつもの三人だけではなく、ほかの人たちとのやりとりもあったからだ。
今回はデュクスというコネを活かし、この冒険者ギルドの支部からデュクスを含めた「信頼のおける人間」が10人、選出された。俺はデュクスの世話人という形ではあったけれど、その10人の中に俺が選ばれたことは、すごく名誉なことらしかった。
……といっても、地道に働くことを嫌い、一発逆転を狙うか、適当に稼いでその日暮らしができればいいという気ままな利己主義者の集団、それが冒険者だ。所属している自分がそう感じるのだから間違いない。
適当に稼いで、貯蓄もせずに食って飲んで騒いで、そして金がなくなればまた、日銭稼ぎの仕事を探す。そんな人間が大半なので、緊張の連続となる警備任務、それも重要な宗教イベントの会場警備に就きたがる男がどれくらいいたかというと、かなり怪しい。
10人はデュクスが選定し、比較的早く決まったけれど、迷うことがほとんどなかったみたいだから、それだけ「腕前」よりも警備任務を任すことができる「人間的な信用」のある冒険者が多くないってことなのかもしれない。
あと、「信頼のおける人間」というところがまた、俺にとってはかなり曲者に感じる条件で、つまり獣人であるシェリィは、10人の中に認められないんだ。明確な人種差別。
聞いたときはかなり腹が立ったけれど、「従属者」は人数にカウントしないってことを逆手にとって、シェリィのことは従属者として連れていくことにした。デュクスは、「なるほど。隊商護衛のときのあの制度を利用するつもりか」と笑っていた。
従属者って、要するに奴隷と大して変わらないモノ扱いだから、「人」としてはカウントしないんだ。従属者が問題を起こせば「所有者」が同等の罪に罰せられる。利用には相応の責任が課せられるというわけだ。だからこそ、人数としてカウントしない、が成立する。
シェリィは俺よりはるかに鋭い感覚を持っていて、先日の薬草採集でも大いに役立った。警備任務には、きっと役に立つはずだ。
それに、デュクスが楽しみにしているほど華やかな儀式、それも100年に一度という貴重なものだという。もしかしたら警備任務に就けば、それが見られるかもしれない。
俺は創世の女神なんてよく分からないからどうでもいいけれど、シェリィは信仰しているのだから、どうせならこの機会に見せてあげることができたら、と思ったんだ。
で、今回、俺の従属者として一緒に活動してくれるシェリィのために、今まで稼いだお金を投げうつ勢いで、こぎれいな皮革鎧を買った。
彼女自身がすごい身体能力の持ち主だから、それを邪魔しないように胸甲以外はハードレザーではなくソフトレザーなんだけど、全体のフォルムはドイツ女性の民族衣装のようにも見える、どことなく可愛らしい感じに見えるのが気に入ったんだ。
「お前さんは間違いなく金のかけどころを間違えた」
デュクスにはそうあきれられたけれど、美しく装飾された剣とか鎧なんて、俺にはどうだっていいんだ。リィダさんがくれた首環に埋め込まれた魔煌銀の結晶が力を与えてくれる、俺の木刀があればそれでいい。
デュクスは、いつものようにギルドにいた。俺と、俺の左腕にぶら下がるようにしているシェリィを見ると、ジョッキを掲げた。朝から酒を飲んでいるらしい。
「よく寝たよ。なんか支部長から聞いたけど、仕事があるのか?」
「耳が早いな。まあまずは腹ごしらえだ」
デュクスは運ばれてきた、肉を挟んだパンにかぶりつく。
俺たちも、素揚げ肉を注文してから席に着いた。
「でだ。仕事ってのは、要は降臨祭の警護だ」
「降臨祭?」
首をかしげると、デュクスは目を丸くし、そしてため息をついた。
「おいおい、いくら物忘れだからって、降臨祭まで忘れてるってのは、さすがに罰当たりだぞ」
「は、はは……ごめん」
この異世界で不審に思われないように、記憶喪失を装っているせいだとはいえ、この世界の知識のなさを露呈するたびにこの反応。……うん、仕方ないよな。だって知らないんだから。
「降臨祭っつったら、この世界に降り立った女神様が最初に起こした奇蹟を讃える日じゃねえか。神の右手から『光あれ』──冬至の翌日、降臨祭第一日目、女神様役の聖女が右手から光を放つ姿は、一生に一度は、じかに見たいもんだぜ」
オレもまだ直接は見たことがないんだ、と笑うデュクス。
「他の国はどうだか知らんが、少なくともこの国の降臨祭は実に派手だ。来年は特に百年節ということもあって、普段は特別に祝っていない地域も、神殿の威信をかけた準備が、山場を迎えている時期だ。王都の神殿騎士団はもちろん、各地方の領主貴族たちの騎士団も、警護のためにピリピリしている」
全く意味が分からないけれど、とりあえず聞いていると、デュクスがまたため息をついた。
「……今度はなんだ、百年節の意味が分からんとか言うんじゃないだろうな?」
笑ってごまかすと、今度は脳天に拳が落ちてきた。
「百周年ごとに、創世の双神の恩寵に感謝の祈りを捧げて、盛大に祝うんだよ。過ぎ去っていく節から新たにやってくる次の節への切り替えを機会にしてな。いいか、オレたちは百年節を祝うことができる、実に幸運な世代なんだぞ? それを忘れるなんて、まったく、なんて罰当たりな野郎だ」
デュクスに怒られてしまったけれど、知らないものは知らないんだからしょうがないだろ──とは、あえて言わない。
「神が世界をお作りになられてから100年、神への畏れが最初よりも弱まるには十分な時間だった。堕落した世界を一度、神は戒めのために、左手より滅びの威を放たれた。人に『死』が訪れる決まりができたのだ。それがいわゆる神の左手──『悔い改めよ』だ」
「神の、左手……」
「そうだ。だから神の右手──『光あれ』を模して、挨拶は右手で行う。新たな出会いへの感謝を示すんだ。一方、悔い改めよ、常に神と共にあれ──神の左手を模して、女は未来を共にすると決めた伴侶たる男の左側に控えるのさ」
デュクスが、シェリィを見ながらニヤリと笑みを浮かべる。
……え?
まさか、シェリィがいつも俺の左腕にぶら下がるようにしているって、そういう意味なのか⁉︎
思わず彼女の顔を見ると、シェリィは「んう?」と小首をかしげて、そしてうれしそうに微笑んだ。
「うん。ボク、ご主人さまのおそばにいる、そう決めたもん。ずっとずっと、おそばにお仕えするの。だからボク、こっちにいるの」
……なんてこった!
シェリィがずっと俺の左側にこだわってきたのって、そういう意味があったのか!
「え……じゃあ、デュクス、俺がいつも、シェリィの頭をなでるのをやめろって言うのは……?」
「決まっているだろう。『契り固め』だ」
「……ぷろえりうむ?」
「将来を共にする、誓いの儀式の一つだぞ。『櫛流し』、知っているだろう。女の髪を梳ることで、その女の過去を、人生の全てを貰い受けるという意味だ」
……知らん! 知らないぞ、そんな風習!
「なんだ、その呆けた顔は。そういう重い契約を結んでいる証なんだから、軽々しく人前でやるなと言ってきたんだ。いくらシェリィのことが気に入ったからって浮かれすぎなんだ、カズマは」
つまり俺、知らないうちにシェリィのことを、婚約者扱いしてきたってこと? それも堂々と、人前で……⁉︎
「あん? そのつもりだったんだろう? まさか、違うと言いたいのか?」
違う、と言いたかったけれど、すぐ左隣のシェリィがひどく不安げな顔をむけてきたものだから、違うなんて言えなくなっちゃったよ!
するとシェリィの今までの態度って、つまり、俺の婚約者として振る舞ってきたってこと⁉︎ 俺のことを「ご主人さま」って呼ぶのも、左隣にいつもいるのも、従者ではなく、婚約者として意識してきたってことか⁉︎
それもこれも、俺が彼女の頭をなで続けてきたから⁉︎
「まあ、確かにそいつを婚姻の要件にするってのは、国によっては絶対的でなくなりつつあるなんて話も聞くが……」
ぜひそうしてくれっ! 俺はシェリィの頭とかふかふかな耳とかを触って楽しんでるだけなんだっ!
「代わりに、なにやら豪勢な家具を馬車一杯に詰め込んで、見せびらかすように派手に通りを練り歩くとか、結婚式前の騒夜祭をしなくなったかわりに大量の菓子だのパンだのを結婚式当日に家の屋根からばらまく菓子撒きとか、そういう『見せつける』ような行事が増えてきたようだな」
え、なにそのハデ婚。そっちはそっちで恥ずかしい、勘弁してくれ! ていうか、結婚前提なのかよ!
心の中で突っ込みまくりだけど、でも本当は俺だけが知らなかったんだから、俺こそが突っ込まれるんだよな。
分かった、もういい。今後の行動は、「とりあえず頭をなでる」ことだけは戒めよう。
……頭をなでるたびに、本当にうれしそうな顔で、耳をぱたぱたさせながらしっぽを振る姿は、可愛くて癒されるんだけどな。
出発の準備は忙しかった。出発までの時間もなかったけれど、いつもの三人だけではなく、ほかの人たちとのやりとりもあったからだ。
今回はデュクスというコネを活かし、この冒険者ギルドの支部からデュクスを含めた「信頼のおける人間」が10人、選出された。俺はデュクスの世話人という形ではあったけれど、その10人の中に俺が選ばれたことは、すごく名誉なことらしかった。
……といっても、地道に働くことを嫌い、一発逆転を狙うか、適当に稼いでその日暮らしができればいいという気ままな利己主義者の集団、それが冒険者だ。所属している自分がそう感じるのだから間違いない。
適当に稼いで、貯蓄もせずに食って飲んで騒いで、そして金がなくなればまた、日銭稼ぎの仕事を探す。そんな人間が大半なので、緊張の連続となる警備任務、それも重要な宗教イベントの会場警備に就きたがる男がどれくらいいたかというと、かなり怪しい。
10人はデュクスが選定し、比較的早く決まったけれど、迷うことがほとんどなかったみたいだから、それだけ「腕前」よりも警備任務を任すことができる「人間的な信用」のある冒険者が多くないってことなのかもしれない。
あと、「信頼のおける人間」というところがまた、俺にとってはかなり曲者に感じる条件で、つまり獣人であるシェリィは、10人の中に認められないんだ。明確な人種差別。
聞いたときはかなり腹が立ったけれど、「従属者」は人数にカウントしないってことを逆手にとって、シェリィのことは従属者として連れていくことにした。デュクスは、「なるほど。隊商護衛のときのあの制度を利用するつもりか」と笑っていた。
従属者って、要するに奴隷と大して変わらないモノ扱いだから、「人」としてはカウントしないんだ。従属者が問題を起こせば「所有者」が同等の罪に罰せられる。利用には相応の責任が課せられるというわけだ。だからこそ、人数としてカウントしない、が成立する。
シェリィは俺よりはるかに鋭い感覚を持っていて、先日の薬草採集でも大いに役立った。警備任務には、きっと役に立つはずだ。
それに、デュクスが楽しみにしているほど華やかな儀式、それも100年に一度という貴重なものだという。もしかしたら警備任務に就けば、それが見られるかもしれない。
俺は創世の女神なんてよく分からないからどうでもいいけれど、シェリィは信仰しているのだから、どうせならこの機会に見せてあげることができたら、と思ったんだ。
で、今回、俺の従属者として一緒に活動してくれるシェリィのために、今まで稼いだお金を投げうつ勢いで、こぎれいな皮革鎧を買った。
彼女自身がすごい身体能力の持ち主だから、それを邪魔しないように胸甲以外はハードレザーではなくソフトレザーなんだけど、全体のフォルムはドイツ女性の民族衣装のようにも見える、どことなく可愛らしい感じに見えるのが気に入ったんだ。
「お前さんは間違いなく金のかけどころを間違えた」
デュクスにはそうあきれられたけれど、美しく装飾された剣とか鎧なんて、俺にはどうだっていいんだ。リィダさんがくれた首環に埋め込まれた魔煌銀の結晶が力を与えてくれる、俺の木刀があればそれでいい。
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