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第六部 異世界建築士とよろこびのうた
第741話:世界は誰かの仕事でできている(2/2)
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「全く、相変わらず無自覚に周囲に見せつける男だ」
背後からの声に、「のわっ⁉︎」と変な声が飛び出してしまう。後ろを見るまでもない。この声には覚えがある。
『神の慈悲は其を信じる者へ』の経営者、ゲシュツァー氏だ。
「うちの経営状況でも探りにきたのかね?」
「違う! 今日は散歩に来ているだけだ!」
「なるほど、『今日は』散歩かね。ということは、普段は違うのだな」
「本当にあんたは、俺を密偵にしたいんだな!」
「それだけ奇矯な男だということだよ、君という存在は」
「普通だよっ!」
訴える俺に、彼は「普通の男は、自分の妻となる女に手を出そうとした男を許し、あまつさえその男の商売の成功を願ったりしないものだ」と、真顔で返す。
「じゃあ俺は普通じゃないんだろうよ」
「ああ。正気を疑う」
「……そこまで言うか」
まったく。自分がこの春から子供を預かる保護者に対して、なんて言い草だ。
そう、ヒッグスとニューとリノは、この春から「救児院」の施設の一部を解放して開校する『慈育慈恩の家』──慈愛を以て子供たちを育て、神の恩寵に応えることを理念とした、ゲシュツァー氏を校長とする学校に通うことになる。
学校といっても、日本の小中学校のようなものではない。基本的な読み書き計算、そして裁縫や調理、DIYができる程度の簡単な道具の使い方を履修させるというものだ。様々なギルドの特権を侵すほどではなく、しかし一人ひとりの市民的価値を高めるための学校。
「俺のところのチビたちの面倒をぜひ見させてくれと、あんたが自分で言ってきたんだろう?」
「あのときとは事情が違う! だというのに押し付けてきおって」
少し苛立たしそうな顔をしてみせたゲシュツァー氏だったが、大げさにため息をついてみせると、ため息のついでに小さく笑ってみせた。
「……まったく、大切な家族を私などに任せようなど……本当に信じられん男だ」
「大切な家族だから、実績のある奴に任せるんだろう?」
「……私にはとてもできん」
まさか、あれだけのことを起こしておいて、この上さらに俺や家族に何かをするとは思えない。昨日の敵は今日の友、なんて展開は漫画じみているが、不祥事を起こした企業が再起をかけている時に、さらに余計なことはしないだろう。
誰もが、潔白というわけじゃない。様々な過去を背負って歩いているのだ。俺だってリトリィを傷つけた。リトリィだって、路上孤児として生きてきた。
昏い過去ばかりにとらわれていては、人は前進できない。
そう言うと、ゲシュツァーの奴は、肩をすくめてコーラス隊の方に戻っていく。
……まったく、何をしに来たんだ。
「きっと、お礼を言いにこられたのですよ」
「お礼だって? あんなお礼のしかたがあるものか」
リトリィの言葉に俺が顔をしかめると、彼女はゲシュツァー氏を見送りながら微笑んだ。
「だって、あなたのおかげで、孤児院が、学校として生まれ変わるんでしょう? こどもたちの、街のひとびとのしあわせに、あのかたが三十年、打ち込んでこられたおしごとが、生きるのですもの」
「いや、だからって……。アレが、本当に、お礼かなあ?」
「そうですとも」
力強くリトリィにうなずかれてしまうと、そんなものなのか、とも思えてきてしまうから不思議だ。
「だんなさまのお仕事で、ひとをしあわせにしなかったものは、ひとつもありません! あのかたをお救いになったのも、だんなさまのおしごとですよ? わたしはだんなさまを、誇りにおもいます」
そこまで買い被られると、悪い気はしないが照れくさすぎる。
「おや、久しぶりですね、ムラタさん」
「……ああ、ウカートか。久しぶりだな」
声を掛けられて振り返ると、カメラを抱えた猿属人のウカートが、丸眼鏡を押し上げながらそこにいた。
「今日はご家族と?」
歌い終わって挨拶をしているコーラス隊を見やりながら、ウカートが微笑む。
「はい。きょうはみんなで、おさんぽです。ウカートさまも、お元気そうでなによりです」
「ああ、奥さんもお久しぶりです。……かわいい赤ちゃんだ、奥さんそっくりですね。双子ですか?」
ウカートが目を細める。
「……ウカート。久しぶりっスね」
「ああ、フェルミ君か。君も久しいですね」
ウカートが、ヒスイを抱き上げているフェルミをまぶしそうに見上げる。
「……すっかり、母親が板についた、って感じだね」
「四四二隊のみんなのおかげっスよ。……やっと、このひとのそばで、本当の自分が出せるようになったから」
「……自分は、ヒーグマン隊長と君の組み合わせ、なかなかお似合いだと思っていたのですけれどね」
「隊長は憧れではあったっスけどね……」
ヒーグマン隊長……あの、真っ黒な毛並みの、巨大な熊の獣人の体格を思い出す。レンガの壁をウォーハンマーでぶち壊し、鎧を身に着けた敵を文字通りつかんでは投げ飛ばしていた、あの豪傑。あのひとのおかげで、俺たちは生きのびることができたようなものだ。
フェルミは懐かしそうに笑うと、そっと俺の右腕に自分の腕を絡めるようにして、隣に身を寄せた。
「今は、このひとのモノっスから」
「そのようですね。幸せそうで、何よりだと思いますよ」
二人が笑い合う。
その時、リノが駆けてきた。
「あーっ! 写影屋のおじさん! お久しぶりです! ねえねえだんなさま! 姿絵、撮ってもらおうよ! 今日はみんな、そろってるんだし!」
「……いや、高いから……」
「仲間割引で、安くしますよ?」
「リノのいう通りっスよ。ヒノモトの一家勢揃いの今撮らずに、いつ撮るっていうんスか!」
「ムラタさん、ちょうどいいじゃないですか! シシィもヒスイも、コリィちゃんもアイリィちゃんも、みんないるんですよ?」
ヒッグスとニューを連れていっしょに戻ってきたマイセルまで、ノリノリである。
「ふふ、だんなさま、とっていただきましょう? せっかくですから」
我が家の財務大臣が言うのなら、頼むしかあるまい。
「さすが奥様ですね」
ウカートが笑いながら、カメラの準備を始めた。
いやウカート、あんたが前に撮ってくれた奴のせいだって。あんたの仕事の腕は確かだったからな。また撮ってもらいたくなるのも仕方がない。
帰り道に立ち寄ったのは、俺が最近リノベーションを担当した、集合住宅。
「どうです、評判は」
「部屋の向きを考えれば、悪くない。むしろ上々といったところだな」
やや南寄りの東向き、という集合住宅のリノベーションを依頼してきたファーミット氏は、満足げに頷く。
「やはりお前さんに依頼して良かった。あの『冷えにくい部屋』と『寒くならない暖炉』が特に評判でな。買い取った時よりも家賃を五割増しにしたが、悪くない」
「ご、五割増し……でしたっけ? 確か、三割五分増しという話だった気が……」
あきれる強欲ぶりだが、ファーミット氏は平然と笑ってみせた。
「それだけ、カネがかかったということだ。だいたい、そっちがベランダをつける際に言ったんだぞ? 『住みよい部屋になれば、相場よりも家賃が高くなったところで、ひとは入る』とな」
……うっ、確かに、言った気はするけれど……。
「確かに、最初は入りが悪かったがな。一階をお前さんのいう通り集会室として貸し出すようにしたら、暖炉の評判が広がったらしくてな」
一階は、どうしても日が差し込みにくく、暗い部屋になる。だから俺は、集会室や短期契約の部屋として格安で貸し出したらどうか、と助言をしておいた。ファーミット氏はそれを実践した結果、思わぬ宣伝効果を発揮したらしい。
「さすがムラタさんだ。最初からそういう狙いだったんだと気づいた時には、お前さんの慧眼に驚かされたものだよ。奥さんも、いい旦那を捕まえたものだ」
「……まあ、うまくいってよかったですよ」
答える俺の隣で、リトリィのしっぽが、ばっさばっさと大きく揺れる。
もちろん、暖炉がそんなに評判になるなんて、思ってもみなかった。とりあえず愛想笑いで誤魔化しておく。でも、この暖炉、特許を取ったら儲かるだろうか。
……いやいや、俺はあくまでも日本で得た知識をここで使えるように試行錯誤しただけで、俺がゼロから考えた訳じゃない。そんなことで金儲けをするなんてせこいことを考えたら、きっとリトリィはいい顔をしないだろう。
「もうすぐ、シェクラの咲く季節になるが、やはり朝夕は寒い日もあるからな。寒くならない暖炉というのは、もうしばらく力を発揮するはずだ。これからも、いい仕事をしてもらいたいものだ」
「……仕事内容については、お任せください」
シェクラの花か……。
もう、そんなに経つんだな。
俺は、街路の並木を見上げた。
確かに、傾いた日差しの中で、蕾が膨らんでいる。
シェクラの花……俺たち夫婦の出発点となった花。
その季節が、また巡ってくるのだ。
背後からの声に、「のわっ⁉︎」と変な声が飛び出してしまう。後ろを見るまでもない。この声には覚えがある。
『神の慈悲は其を信じる者へ』の経営者、ゲシュツァー氏だ。
「うちの経営状況でも探りにきたのかね?」
「違う! 今日は散歩に来ているだけだ!」
「なるほど、『今日は』散歩かね。ということは、普段は違うのだな」
「本当にあんたは、俺を密偵にしたいんだな!」
「それだけ奇矯な男だということだよ、君という存在は」
「普通だよっ!」
訴える俺に、彼は「普通の男は、自分の妻となる女に手を出そうとした男を許し、あまつさえその男の商売の成功を願ったりしないものだ」と、真顔で返す。
「じゃあ俺は普通じゃないんだろうよ」
「ああ。正気を疑う」
「……そこまで言うか」
まったく。自分がこの春から子供を預かる保護者に対して、なんて言い草だ。
そう、ヒッグスとニューとリノは、この春から「救児院」の施設の一部を解放して開校する『慈育慈恩の家』──慈愛を以て子供たちを育て、神の恩寵に応えることを理念とした、ゲシュツァー氏を校長とする学校に通うことになる。
学校といっても、日本の小中学校のようなものではない。基本的な読み書き計算、そして裁縫や調理、DIYができる程度の簡単な道具の使い方を履修させるというものだ。様々なギルドの特権を侵すほどではなく、しかし一人ひとりの市民的価値を高めるための学校。
「俺のところのチビたちの面倒をぜひ見させてくれと、あんたが自分で言ってきたんだろう?」
「あのときとは事情が違う! だというのに押し付けてきおって」
少し苛立たしそうな顔をしてみせたゲシュツァー氏だったが、大げさにため息をついてみせると、ため息のついでに小さく笑ってみせた。
「……まったく、大切な家族を私などに任せようなど……本当に信じられん男だ」
「大切な家族だから、実績のある奴に任せるんだろう?」
「……私にはとてもできん」
まさか、あれだけのことを起こしておいて、この上さらに俺や家族に何かをするとは思えない。昨日の敵は今日の友、なんて展開は漫画じみているが、不祥事を起こした企業が再起をかけている時に、さらに余計なことはしないだろう。
誰もが、潔白というわけじゃない。様々な過去を背負って歩いているのだ。俺だってリトリィを傷つけた。リトリィだって、路上孤児として生きてきた。
昏い過去ばかりにとらわれていては、人は前進できない。
そう言うと、ゲシュツァーの奴は、肩をすくめてコーラス隊の方に戻っていく。
……まったく、何をしに来たんだ。
「きっと、お礼を言いにこられたのですよ」
「お礼だって? あんなお礼のしかたがあるものか」
リトリィの言葉に俺が顔をしかめると、彼女はゲシュツァー氏を見送りながら微笑んだ。
「だって、あなたのおかげで、孤児院が、学校として生まれ変わるんでしょう? こどもたちの、街のひとびとのしあわせに、あのかたが三十年、打ち込んでこられたおしごとが、生きるのですもの」
「いや、だからって……。アレが、本当に、お礼かなあ?」
「そうですとも」
力強くリトリィにうなずかれてしまうと、そんなものなのか、とも思えてきてしまうから不思議だ。
「だんなさまのお仕事で、ひとをしあわせにしなかったものは、ひとつもありません! あのかたをお救いになったのも、だんなさまのおしごとですよ? わたしはだんなさまを、誇りにおもいます」
そこまで買い被られると、悪い気はしないが照れくさすぎる。
「おや、久しぶりですね、ムラタさん」
「……ああ、ウカートか。久しぶりだな」
声を掛けられて振り返ると、カメラを抱えた猿属人のウカートが、丸眼鏡を押し上げながらそこにいた。
「今日はご家族と?」
歌い終わって挨拶をしているコーラス隊を見やりながら、ウカートが微笑む。
「はい。きょうはみんなで、おさんぽです。ウカートさまも、お元気そうでなによりです」
「ああ、奥さんもお久しぶりです。……かわいい赤ちゃんだ、奥さんそっくりですね。双子ですか?」
ウカートが目を細める。
「……ウカート。久しぶりっスね」
「ああ、フェルミ君か。君も久しいですね」
ウカートが、ヒスイを抱き上げているフェルミをまぶしそうに見上げる。
「……すっかり、母親が板についた、って感じだね」
「四四二隊のみんなのおかげっスよ。……やっと、このひとのそばで、本当の自分が出せるようになったから」
「……自分は、ヒーグマン隊長と君の組み合わせ、なかなかお似合いだと思っていたのですけれどね」
「隊長は憧れではあったっスけどね……」
ヒーグマン隊長……あの、真っ黒な毛並みの、巨大な熊の獣人の体格を思い出す。レンガの壁をウォーハンマーでぶち壊し、鎧を身に着けた敵を文字通りつかんでは投げ飛ばしていた、あの豪傑。あのひとのおかげで、俺たちは生きのびることができたようなものだ。
フェルミは懐かしそうに笑うと、そっと俺の右腕に自分の腕を絡めるようにして、隣に身を寄せた。
「今は、このひとのモノっスから」
「そのようですね。幸せそうで、何よりだと思いますよ」
二人が笑い合う。
その時、リノが駆けてきた。
「あーっ! 写影屋のおじさん! お久しぶりです! ねえねえだんなさま! 姿絵、撮ってもらおうよ! 今日はみんな、そろってるんだし!」
「……いや、高いから……」
「仲間割引で、安くしますよ?」
「リノのいう通りっスよ。ヒノモトの一家勢揃いの今撮らずに、いつ撮るっていうんスか!」
「ムラタさん、ちょうどいいじゃないですか! シシィもヒスイも、コリィちゃんもアイリィちゃんも、みんないるんですよ?」
ヒッグスとニューを連れていっしょに戻ってきたマイセルまで、ノリノリである。
「ふふ、だんなさま、とっていただきましょう? せっかくですから」
我が家の財務大臣が言うのなら、頼むしかあるまい。
「さすが奥様ですね」
ウカートが笑いながら、カメラの準備を始めた。
いやウカート、あんたが前に撮ってくれた奴のせいだって。あんたの仕事の腕は確かだったからな。また撮ってもらいたくなるのも仕方がない。
帰り道に立ち寄ったのは、俺が最近リノベーションを担当した、集合住宅。
「どうです、評判は」
「部屋の向きを考えれば、悪くない。むしろ上々といったところだな」
やや南寄りの東向き、という集合住宅のリノベーションを依頼してきたファーミット氏は、満足げに頷く。
「やはりお前さんに依頼して良かった。あの『冷えにくい部屋』と『寒くならない暖炉』が特に評判でな。買い取った時よりも家賃を五割増しにしたが、悪くない」
「ご、五割増し……でしたっけ? 確か、三割五分増しという話だった気が……」
あきれる強欲ぶりだが、ファーミット氏は平然と笑ってみせた。
「それだけ、カネがかかったということだ。だいたい、そっちがベランダをつける際に言ったんだぞ? 『住みよい部屋になれば、相場よりも家賃が高くなったところで、ひとは入る』とな」
……うっ、確かに、言った気はするけれど……。
「確かに、最初は入りが悪かったがな。一階をお前さんのいう通り集会室として貸し出すようにしたら、暖炉の評判が広がったらしくてな」
一階は、どうしても日が差し込みにくく、暗い部屋になる。だから俺は、集会室や短期契約の部屋として格安で貸し出したらどうか、と助言をしておいた。ファーミット氏はそれを実践した結果、思わぬ宣伝効果を発揮したらしい。
「さすがムラタさんだ。最初からそういう狙いだったんだと気づいた時には、お前さんの慧眼に驚かされたものだよ。奥さんも、いい旦那を捕まえたものだ」
「……まあ、うまくいってよかったですよ」
答える俺の隣で、リトリィのしっぽが、ばっさばっさと大きく揺れる。
もちろん、暖炉がそんなに評判になるなんて、思ってもみなかった。とりあえず愛想笑いで誤魔化しておく。でも、この暖炉、特許を取ったら儲かるだろうか。
……いやいや、俺はあくまでも日本で得た知識をここで使えるように試行錯誤しただけで、俺がゼロから考えた訳じゃない。そんなことで金儲けをするなんてせこいことを考えたら、きっとリトリィはいい顔をしないだろう。
「もうすぐ、シェクラの咲く季節になるが、やはり朝夕は寒い日もあるからな。寒くならない暖炉というのは、もうしばらく力を発揮するはずだ。これからも、いい仕事をしてもらいたいものだ」
「……仕事内容については、お任せください」
シェクラの花か……。
もう、そんなに経つんだな。
俺は、街路の並木を見上げた。
確かに、傾いた日差しの中で、蕾が膨らんでいる。
シェクラの花……俺たち夫婦の出発点となった花。
その季節が、また巡ってくるのだ。
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