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第三章 勝負の三年間 二年生編
第十五話 更なる成長の兆し
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目前に立つ現役プロ選手の姿に圧倒されるように思わず綾乃の両膝がガクンと動く。
「ピッチに立ったらプロもアマチュアも関係ない。高校時代の監督からそう教わってきました。私はプロ。世間一般から見れば、勝って当たり前。そんな言葉が飛び交うと思います。しかし、ピッチでは何が起こるか分からない。それが、スポーツの怖さ。アマチュアでも手加減はしません」
澄玲の力強い声と同時に、綾乃は思わず息をのむ。
「全力で向かっていくのが礼儀。手を抜いたら全力でプレーしている選手に失礼ですから」
澄玲はそう続けると、ゆっくりと歩を進める。
「よろしくお願いします」
右手を綾乃へ差し出す。
綾乃は現役プロ選手の右手を見つめる。そして、一瞬だけ目を閉じ、右手を伸ばす。
「よろしくお願いします」
笑顔で握手を交わす。
じゃんけんで先攻後攻を決定。綾乃は後攻。ボールを右足で収める澄玲の目前に立つ。
すると、再び綾乃の両膝がガクンと動く。
「よろしくお願いします」
それからすぐに、澄玲の声が。
綾乃は彼女の目を見つめる。
「よろしくお願いします」
綾乃の声からすぐに、サッカーボールを転がす音が。
綾乃は澄玲の動きを注視しながらボールを追う。
そして、右足をボールへ。
およそ一時間半後。
綾乃はゴールネットを叩くボールを見つめる。右手に握り拳を作って。
しばらくし、綾乃は目を閉じる。そして、無意識に言葉が漏れる。
「これがプロの壁…。私はまだまだ…」
震えたような声。
同時に、綾乃の脳内で映像がフラッシュバック。
ボールが鋭くゴールネットに突き刺さったと同時に、目を開けた綾乃。
「高ければ高いほどその壁を越えたくなる。絶対にこの壁を越えてみせます…!」
囁くように言葉を発し、澄玲の元へ赴き、握手を交わす。
「ありがとうございました。全国大会に出場できるよう、精進してまいります」
綾乃が言うと、澄玲は微笑み、小さく頷く。
「楽しみにしてます。あなたが全国の舞台に立つことを。そして、その舞台で活躍することを」
澄玲は更に言葉を繋ごうとしたが、止めた。
しっかりと握手を交わし、澄玲はドアを開け、綾乃を通す。そして、自身もドアをくぐる。
ドアを閉めると、綾乃を見つめる。
すると。
「またあなたと対戦したい。今度は…」
澄玲はその先をあえて言わず、別の言葉を繋げる。
「練習、頑張ってくださいね」
プロ選手の言葉に、サッカー少女は頷く。
「はい。ありがとうございます」
綾乃は澄玲に見届けられるように自宅へと向かう。険しい道を歩むようにゆっくりとした足取りで。
「また対戦できるような選手になります…!絶対に…!」
更なる成長の兆しが窺えた瞬間だった。
「ピッチに立ったらプロもアマチュアも関係ない。高校時代の監督からそう教わってきました。私はプロ。世間一般から見れば、勝って当たり前。そんな言葉が飛び交うと思います。しかし、ピッチでは何が起こるか分からない。それが、スポーツの怖さ。アマチュアでも手加減はしません」
澄玲の力強い声と同時に、綾乃は思わず息をのむ。
「全力で向かっていくのが礼儀。手を抜いたら全力でプレーしている選手に失礼ですから」
澄玲はそう続けると、ゆっくりと歩を進める。
「よろしくお願いします」
右手を綾乃へ差し出す。
綾乃は現役プロ選手の右手を見つめる。そして、一瞬だけ目を閉じ、右手を伸ばす。
「よろしくお願いします」
笑顔で握手を交わす。
じゃんけんで先攻後攻を決定。綾乃は後攻。ボールを右足で収める澄玲の目前に立つ。
すると、再び綾乃の両膝がガクンと動く。
「よろしくお願いします」
それからすぐに、澄玲の声が。
綾乃は彼女の目を見つめる。
「よろしくお願いします」
綾乃の声からすぐに、サッカーボールを転がす音が。
綾乃は澄玲の動きを注視しながらボールを追う。
そして、右足をボールへ。
およそ一時間半後。
綾乃はゴールネットを叩くボールを見つめる。右手に握り拳を作って。
しばらくし、綾乃は目を閉じる。そして、無意識に言葉が漏れる。
「これがプロの壁…。私はまだまだ…」
震えたような声。
同時に、綾乃の脳内で映像がフラッシュバック。
ボールが鋭くゴールネットに突き刺さったと同時に、目を開けた綾乃。
「高ければ高いほどその壁を越えたくなる。絶対にこの壁を越えてみせます…!」
囁くように言葉を発し、澄玲の元へ赴き、握手を交わす。
「ありがとうございました。全国大会に出場できるよう、精進してまいります」
綾乃が言うと、澄玲は微笑み、小さく頷く。
「楽しみにしてます。あなたが全国の舞台に立つことを。そして、その舞台で活躍することを」
澄玲は更に言葉を繋ごうとしたが、止めた。
しっかりと握手を交わし、澄玲はドアを開け、綾乃を通す。そして、自身もドアをくぐる。
ドアを閉めると、綾乃を見つめる。
すると。
「またあなたと対戦したい。今度は…」
澄玲はその先をあえて言わず、別の言葉を繋げる。
「練習、頑張ってくださいね」
プロ選手の言葉に、サッカー少女は頷く。
「はい。ありがとうございます」
綾乃は澄玲に見届けられるように自宅へと向かう。険しい道を歩むようにゆっくりとした足取りで。
「また対戦できるような選手になります…!絶対に…!」
更なる成長の兆しが窺えた瞬間だった。
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