【R18】追放される宿命を背負った可哀想な俺、才色兼備のＳランク女三人のハーレムパーティーから追放されてしまう ～今更謝ってきても

Ａランク｜荷物持ち《ポーター》のサトシは

　Ａランク荷物持ちポーターのサトシは、Ｓランク女騎士のアイシャ、Ｓランク女魔術師のイレーナ、Ｓランク聖女のセレスティナに呼び出されていた。
　開口一番、アイシャが言う。

「サトシのおっさん、あんたパーティーから抜けてくれない」

　黒髪黒眼の中年、サトシは驚く。

「ええ、それって追放ってことか？」
「そうだ。さっさと荷物をまとめて、私達の家から出ていってくれ」

　長い赤髪の美少女、業火一閃ファイアスラッシュとあだ名されるＳランク女騎士のアイシャは、その名前に由来する赤の魔剣を脅すように構えてそう言った。

「いきなり出てってくれといわれても、パーティーのこの家の家賃は俺だって払ってるのに」

　パーティーの借家の家賃は、きっちり四等分。
　サトシだって安くない金を毎月払っている。

　三人娘の中では、一番年長の青髪の美少女、氷結領域アイス・サークルとあだ名されるＳランク魔術師のイレーナは、軽蔑に満ち満ちた声で冷たく言う。

「サトシ、あなたの持ち金は、慰謝料として置いていって」
「なぜ……」

　イレーナは、心の底から冷え切ったため息を吐いて、呆れたように言う。

「なんで？　言われないとわからないの？」
「確かに俺は、お前らと違いＡランクのポーターであまり戦力にはなってなかったかもしれない。しかし、戦闘面以外でのサポートは全力でやってきたはずだ」

「……」

　みんなは無言。
　サトシは、最後の一人Ｓランク聖女、長い金髪の髪をなびかせる碧眼のセレスティナに卑屈そうな目を向ける。

「なあ、セレスティナ。俺は毎日飯だって作ってきたし、雑用はみんなしてたじゃないか。十分な助けになってたはずだぞ」

　女神治癒ゴッデス・ヒールとあだ名される慈愛に満ちた彼女なら、弁護してくれるのではないかと期待したのだ。
　しかし、いつもの優しい彼女とは違い、その青い瞳は冷たかった。

「サトシ。正直に答えてください」
「なんだよ、あらたまって」

「私達の、この大きくなったお腹は、あなたの仕業なんでしょう」

　セレスティナの聖女のローブのお腹は、大きく膨れ上がっていた。
　もちろん、他の二人もである。