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勇者の姿の魔王編
魔王
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「あぁそうだ……私は……魔王だ。」
あぁ、嫌われたかもな。我輩はずっと勇者としてフィリアと共に旅をしたかったのだがな。
「やはり、そうでしたか勇者様……いや、魔王様……。1つ聞いてもいいですか」
「あぁ構わないが、その前に私から1つ言わせてくれ。我輩は勇者との戦いでどうやら勇者と人格が入れ替わってしまったようなのだ。そして、最初の目的はフィリアを利用して、魔王城に戻り、再び魔王としての生活を送ろうと思っておった。
しかしだ、フィリアよ。そなたの事を見ていたら、どうしても一緒にいたいと思ってしまった。我輩は魔王なのにもかかわらず勇者として、フィリアと共にいたいと思ってしまったんだ。これをフィリアはどう思う?」
我輩が今言った言葉はある意味ラブレターのようなものだろう。フィリアはこれをどう返してくれるのだろうか
するとフィリアは泣きつくように我輩の胸に飛び込んできた。
「勇者様ーー!そんな事ありません!あなたは私の勇者様です!中身が魔王でも関係ありません!ずっと一緒にいましょう!一緒に魔王討伐しに行きましょう!そして、この村で楽しく毎日過ごしましょう!あれ?今の魔王は元勇者様?そんなことは関係ありませんよね!
あの勇者は私を虫のように扱ってきたのにこの勇者様は私をフィリアとして見てくれています!私が信じる勇者様はあなたです!さぁ行きましょう!魔王討伐です!いえ、元勇者を討伐しに行きましょうー!」
「ふ、フィリア殿ー!あまり騒ぐと、近くの魔物が寄ってきてしまいます!」
「こっちでゴンスー!今こっちで見覚えのある炎が見えたでゴンス!きっとこっちに本物の魔王様がいるでゴンス!」
「あぁ!来てしまった!魔王殿!一気に焼き払ってください!」
「いや、それは必要ない!なぜならこの声は!」
そう言った瞬間遠くの茂みからいきなりゴブリンが出てきて我輩の方へ勢いよく飛びついてきた。
「魔王様ー!!!」
「おぉ!ゴブリンよ!よく我輩だと見抜いたな!」
「同然でゴンス!あの黒い炎が見えたから一直線に突っ走ってきたんでゴンス!」
「おぉ!なるほど!さすがだ!お前を幹部にしておいて良かったぞ!」
「ゆ、勇者様?そちらは?」
「むむ、光の精霊!魔王様!蹴散らしましょう!」
「ま、待て待て2人とも。まずは紹介しよう。こいつはあの勇者の連れのフィリア。だが、今は我輩の連れのフィリアだ!」
「私の勇者様はこちらの魔王様なのです!」
「次に、今来たゴブリンは魔王城の中で1、2を争う酒の猛者だ!そして、我輩の右腕である!」
「魔王様には酒では勝てないでゴンスが他の奴には負けないでゴンス!」
「つまりだ!お前たちは味方だ!これより!勇者の魔王連合軍を作る!この軍は今の魔王に恨みがあるやつ!ただただ戦いたいやつ!終わった後の宴が楽しみなやつ!誰でも来いだ!」
「魔王軍幹部ゴブリン!魔王軍を率いる者の代表としてその軍に入るでゴンス!もちろん魔王城から逃げてきたみんなも強制参加でゴンス!」
気づけばゴブリンの後ろには我輩が魔王城にいるときに連れていた全ての軍が揃っている。
そして、フィリアや長老の後ろには村の住民のほとんどが武器を持ったまま集まっていた。
「私も参加します!長老さん!村の方々はどうしますか!」
「どうする?うちの若者共も戦えるやつはみんな出そう。あの自己中心的な若造には一泡吹かせてやりたいからな。良いな!若者ども!」
「よーし!連合軍の結成祝いだ!宴の続きだー!」
「若者ども!酒をたんまり用意せい!」
「いざ!宴だ!フィリアも楽しんでくれ!魔王軍の酒飲み勝負!」
「魔王様!勝負でゴンス!」
「分かった!よし!どんどん持ってこい!」
あぁ、嫌われたかもな。我輩はずっと勇者としてフィリアと共に旅をしたかったのだがな。
「やはり、そうでしたか勇者様……いや、魔王様……。1つ聞いてもいいですか」
「あぁ構わないが、その前に私から1つ言わせてくれ。我輩は勇者との戦いでどうやら勇者と人格が入れ替わってしまったようなのだ。そして、最初の目的はフィリアを利用して、魔王城に戻り、再び魔王としての生活を送ろうと思っておった。
しかしだ、フィリアよ。そなたの事を見ていたら、どうしても一緒にいたいと思ってしまった。我輩は魔王なのにもかかわらず勇者として、フィリアと共にいたいと思ってしまったんだ。これをフィリアはどう思う?」
我輩が今言った言葉はある意味ラブレターのようなものだろう。フィリアはこれをどう返してくれるのだろうか
するとフィリアは泣きつくように我輩の胸に飛び込んできた。
「勇者様ーー!そんな事ありません!あなたは私の勇者様です!中身が魔王でも関係ありません!ずっと一緒にいましょう!一緒に魔王討伐しに行きましょう!そして、この村で楽しく毎日過ごしましょう!あれ?今の魔王は元勇者様?そんなことは関係ありませんよね!
あの勇者は私を虫のように扱ってきたのにこの勇者様は私をフィリアとして見てくれています!私が信じる勇者様はあなたです!さぁ行きましょう!魔王討伐です!いえ、元勇者を討伐しに行きましょうー!」
「ふ、フィリア殿ー!あまり騒ぐと、近くの魔物が寄ってきてしまいます!」
「こっちでゴンスー!今こっちで見覚えのある炎が見えたでゴンス!きっとこっちに本物の魔王様がいるでゴンス!」
「あぁ!来てしまった!魔王殿!一気に焼き払ってください!」
「いや、それは必要ない!なぜならこの声は!」
そう言った瞬間遠くの茂みからいきなりゴブリンが出てきて我輩の方へ勢いよく飛びついてきた。
「魔王様ー!!!」
「おぉ!ゴブリンよ!よく我輩だと見抜いたな!」
「同然でゴンス!あの黒い炎が見えたから一直線に突っ走ってきたんでゴンス!」
「おぉ!なるほど!さすがだ!お前を幹部にしておいて良かったぞ!」
「ゆ、勇者様?そちらは?」
「むむ、光の精霊!魔王様!蹴散らしましょう!」
「ま、待て待て2人とも。まずは紹介しよう。こいつはあの勇者の連れのフィリア。だが、今は我輩の連れのフィリアだ!」
「私の勇者様はこちらの魔王様なのです!」
「次に、今来たゴブリンは魔王城の中で1、2を争う酒の猛者だ!そして、我輩の右腕である!」
「魔王様には酒では勝てないでゴンスが他の奴には負けないでゴンス!」
「つまりだ!お前たちは味方だ!これより!勇者の魔王連合軍を作る!この軍は今の魔王に恨みがあるやつ!ただただ戦いたいやつ!終わった後の宴が楽しみなやつ!誰でも来いだ!」
「魔王軍幹部ゴブリン!魔王軍を率いる者の代表としてその軍に入るでゴンス!もちろん魔王城から逃げてきたみんなも強制参加でゴンス!」
気づけばゴブリンの後ろには我輩が魔王城にいるときに連れていた全ての軍が揃っている。
そして、フィリアや長老の後ろには村の住民のほとんどが武器を持ったまま集まっていた。
「私も参加します!長老さん!村の方々はどうしますか!」
「どうする?うちの若者共も戦えるやつはみんな出そう。あの自己中心的な若造には一泡吹かせてやりたいからな。良いな!若者ども!」
「よーし!連合軍の結成祝いだ!宴の続きだー!」
「若者ども!酒をたんまり用意せい!」
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「魔王様!勝負でゴンス!」
「分かった!よし!どんどん持ってこい!」
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