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第12章 受験生のドラゴン
第70話 食べ歩き
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ミニア、羨ましいぞー。
友達になったばかりのセラリーナと食べ歩き。
セラリーナは要らない。
食べ歩きがほしい。
本気でティとの感覚共有を辞めようかと思ったぐらいだ。
実はスライム鼻も利く。
体全体が鼻の役割をしている。
もの凄く鼻が良い。
漂ってくる匂いが恨めしい。
スライムに食べさせたら体全体で味あう訳ではないのが救いだ。
そんな機能があったら体が臭くなるのも構わずに食べさせていただろう。
スライムの体は言ってみれば胃。
流石に胃に味は分からない。
臭いの嗅ぎ分けは腐肉を漁るためだから、発達しているのも頷ける。
味が分からないのはどんなに腐っていようとも消化するためと思われる。
「ここのパイヤップルが美味しいの。最後にデザートよ」
「ウィザにも。持って帰る」
ええ子や。ええ子がおる。
思わず関西弁になってしまった。
実は俺、前世ではたびたび関西に出張していたんだよな。
なつかしい思い出だ。
「ウィザって誰。もしかして、ミニアの良い人」
「私の。騎士」
「えっ、騎士様が居るの。もしかして、もの凄い良いとこのお嬢さん」
「元奴隷」
「どんな数奇な運命なのよ。今度その話を聞かせて。きっと、長いのでしょうね。今さわりを聞くと気になって、勉強が手につかなくなる」
「試験終わったら。話す。パイヤップル十個と。十六分の一サイズ」
「へい。大まけで、銀貨十枚だぜ」
「そんなに買ってお金は。それよりどうやって運ぶの」
「筋力強化の魔道具。発動する」
「銀貨十枚、確かに受け取ったぜ」
「お金持ちなのね。私は十六分の一サイズお願い」
「ほいよ。銅貨八枚だよ。まいど」
むっ、人影から手が。
急いでミニアに伝言魔法を送る。
「きゃ」
食べるのに気を取られていたのだろう。
セラリーナが財布をひったくられた。
ミニアはパイヤップル十個を買った店に預けて追跡を開始した。
筋力強化の魔道具が発動中なので動きがいつもとは違う。
腰を低くして忍者のようにミニアは走る。
ティに動くなと命令。
ティは愚直に従った。
本能だろうミニアの服に身体を染みこませ固定する。
まるで接着剤を塗ったようだ。
スライムも馬鹿にできないな。
そこそこ便利な能力がある。
ひったくりはというと人を盾にしながら逃げている。
ミニアは串に刺さったパイヤップルを食べながらの追跡だ。
余裕があるな。
路地に入った。
いよいよ、ラストスパートだ。
ミニアはひったくりの尻に食べ終わった串を突き立てた。
穴を狙わないだけの分別はあったようで良かったよ。
いくら犯罪者でもそこまでやると可哀相だ。
ひったくりは激痛にびっこを引き始めた。
後ろから膝関節にキック。
見事にこけたひったくりの背中にジャンピングエルボー。
顔を逸らしたところでチョーク。
終わった時にはひくひくするひったくりがいた。
財布を回収して、ミニアは余裕しゃくしゃくの表情で、セラリーナの元に帰った。
「ありがとう。ミニアって謎の塊ね。でも話しを聞き始めたら止まらないわ。我慢するのよ、セラリーナ」
面白い娘だな。
「ウィザ。紹介する。来て」
「ええ、お呼ばれします」
二人は門の所まで来た。
「えっ、都市の外に出るの」
「門をでると。すぐに。ウィザ。見えるから」
「なんだか分からないけど分かったわ」
二人が門をくぐる。
「あれがウィザ。ウィザード・シーラングウェイジ」
ミニアが指差した先には真っ赤な色の小山のようなドラゴン。
「ぎょえええ。あれってドラゴンよね。嘘だと言って。幻だと」
「私の騎士」
しばらく驚いていたセラリーナは好奇心を押さえきれなくなったのだろう。
小走りで俺の元へやってきた。
「ウィザ。よろしくね。セラリーナよ」
「ガウ」
「返事したわ。賢いのね」
「驚くほど。賢い。賢者級」
「まさかね。三足す三は」
俺は茶目っ気を出して指を六本開いて見せた。
「ミニアの仕業ね。知っているわよ。テイマーは伝言魔法で指示するって。でもそれだと数字当ての訓練をしたって事……いや、そんな無駄な事。ああっ、どうやったのか、カラクリが猛烈に聞きたい」
「ドラゴン的。頭脳」
「ドラゴンが幾ら賢いからって言葉を理解して計算するなんてありえないわ」
それよりも俺はパイヤップルが食いたい。
それを伝言魔法するとミニアはパイヤップルを差し出した。
縄がついているが構うものか縄毎頂くぜ。
ふむジューシーでねっとりと甘く少し酸っぱい。
例えるならパパイヤにリンゴを混ぜたような味か。
中々美味い。
一瞬で終わったな。
「よく見たら、ドラゴンに鞍が着いている。乗りたいな」
「乗せてあげる」
さあ、お嬢さん方乗ってくれ。
フライトと洒落込もうじゃないか。
乗りづらそうだったので腹ばいになる。
セラリーナが尻尾に乗ったので少し持ち上げてやった。
席に着くと恐る恐る命綱がついたベルトを締める。
両手がしっかり手すりを握ったのを確認してから羽ばたき始めた。
上空に舞い上がり水平飛行に入る。
「これが飛ぶなのね。魔法で飛べたら良いのにね」
「吐きそうだった」
「えっ魔法で飛んだの。凄い、今度、教えて」
「うん」
お嬢様方、掴まって下さいなとミニアに伝言した。
「掴まって」
いくぞ。急旋回。
「きゃあ。きゃあ。凄い。こんなの初めて」
急降下はやめとこう。
ミニアでもしがみついて、やっとだからな。
それから、山を拝んでから帰路についた。
ふんわりと都市の前に着陸。
俺が腹ばいになると、セラリーナは胴体を滑り降りた。
パンツが見えるぞ。はしたない。
「ミニアの一端が見えた気がしたわ。でも大部分は謎ね。試験が終わってからのお楽しみね」
「一緒に合格」
「そうね。一緒に受かって無駄話を沢山しましょ」
ミニア、更に仲良くなれて良かったな。
友達になったばかりのセラリーナと食べ歩き。
セラリーナは要らない。
食べ歩きがほしい。
本気でティとの感覚共有を辞めようかと思ったぐらいだ。
実はスライム鼻も利く。
体全体が鼻の役割をしている。
もの凄く鼻が良い。
漂ってくる匂いが恨めしい。
スライムに食べさせたら体全体で味あう訳ではないのが救いだ。
そんな機能があったら体が臭くなるのも構わずに食べさせていただろう。
スライムの体は言ってみれば胃。
流石に胃に味は分からない。
臭いの嗅ぎ分けは腐肉を漁るためだから、発達しているのも頷ける。
味が分からないのはどんなに腐っていようとも消化するためと思われる。
「ここのパイヤップルが美味しいの。最後にデザートよ」
「ウィザにも。持って帰る」
ええ子や。ええ子がおる。
思わず関西弁になってしまった。
実は俺、前世ではたびたび関西に出張していたんだよな。
なつかしい思い出だ。
「ウィザって誰。もしかして、ミニアの良い人」
「私の。騎士」
「えっ、騎士様が居るの。もしかして、もの凄い良いとこのお嬢さん」
「元奴隷」
「どんな数奇な運命なのよ。今度その話を聞かせて。きっと、長いのでしょうね。今さわりを聞くと気になって、勉強が手につかなくなる」
「試験終わったら。話す。パイヤップル十個と。十六分の一サイズ」
「へい。大まけで、銀貨十枚だぜ」
「そんなに買ってお金は。それよりどうやって運ぶの」
「筋力強化の魔道具。発動する」
「銀貨十枚、確かに受け取ったぜ」
「お金持ちなのね。私は十六分の一サイズお願い」
「ほいよ。銅貨八枚だよ。まいど」
むっ、人影から手が。
急いでミニアに伝言魔法を送る。
「きゃ」
食べるのに気を取られていたのだろう。
セラリーナが財布をひったくられた。
ミニアはパイヤップル十個を買った店に預けて追跡を開始した。
筋力強化の魔道具が発動中なので動きがいつもとは違う。
腰を低くして忍者のようにミニアは走る。
ティに動くなと命令。
ティは愚直に従った。
本能だろうミニアの服に身体を染みこませ固定する。
まるで接着剤を塗ったようだ。
スライムも馬鹿にできないな。
そこそこ便利な能力がある。
ひったくりはというと人を盾にしながら逃げている。
ミニアは串に刺さったパイヤップルを食べながらの追跡だ。
余裕があるな。
路地に入った。
いよいよ、ラストスパートだ。
ミニアはひったくりの尻に食べ終わった串を突き立てた。
穴を狙わないだけの分別はあったようで良かったよ。
いくら犯罪者でもそこまでやると可哀相だ。
ひったくりは激痛にびっこを引き始めた。
後ろから膝関節にキック。
見事にこけたひったくりの背中にジャンピングエルボー。
顔を逸らしたところでチョーク。
終わった時にはひくひくするひったくりがいた。
財布を回収して、ミニアは余裕しゃくしゃくの表情で、セラリーナの元に帰った。
「ありがとう。ミニアって謎の塊ね。でも話しを聞き始めたら止まらないわ。我慢するのよ、セラリーナ」
面白い娘だな。
「ウィザ。紹介する。来て」
「ええ、お呼ばれします」
二人は門の所まで来た。
「えっ、都市の外に出るの」
「門をでると。すぐに。ウィザ。見えるから」
「なんだか分からないけど分かったわ」
二人が門をくぐる。
「あれがウィザ。ウィザード・シーラングウェイジ」
ミニアが指差した先には真っ赤な色の小山のようなドラゴン。
「ぎょえええ。あれってドラゴンよね。嘘だと言って。幻だと」
「私の騎士」
しばらく驚いていたセラリーナは好奇心を押さえきれなくなったのだろう。
小走りで俺の元へやってきた。
「ウィザ。よろしくね。セラリーナよ」
「ガウ」
「返事したわ。賢いのね」
「驚くほど。賢い。賢者級」
「まさかね。三足す三は」
俺は茶目っ気を出して指を六本開いて見せた。
「ミニアの仕業ね。知っているわよ。テイマーは伝言魔法で指示するって。でもそれだと数字当ての訓練をしたって事……いや、そんな無駄な事。ああっ、どうやったのか、カラクリが猛烈に聞きたい」
「ドラゴン的。頭脳」
「ドラゴンが幾ら賢いからって言葉を理解して計算するなんてありえないわ」
それよりも俺はパイヤップルが食いたい。
それを伝言魔法するとミニアはパイヤップルを差し出した。
縄がついているが構うものか縄毎頂くぜ。
ふむジューシーでねっとりと甘く少し酸っぱい。
例えるならパパイヤにリンゴを混ぜたような味か。
中々美味い。
一瞬で終わったな。
「よく見たら、ドラゴンに鞍が着いている。乗りたいな」
「乗せてあげる」
さあ、お嬢さん方乗ってくれ。
フライトと洒落込もうじゃないか。
乗りづらそうだったので腹ばいになる。
セラリーナが尻尾に乗ったので少し持ち上げてやった。
席に着くと恐る恐る命綱がついたベルトを締める。
両手がしっかり手すりを握ったのを確認してから羽ばたき始めた。
上空に舞い上がり水平飛行に入る。
「これが飛ぶなのね。魔法で飛べたら良いのにね」
「吐きそうだった」
「えっ魔法で飛んだの。凄い、今度、教えて」
「うん」
お嬢様方、掴まって下さいなとミニアに伝言した。
「掴まって」
いくぞ。急旋回。
「きゃあ。きゃあ。凄い。こんなの初めて」
急降下はやめとこう。
ミニアでもしがみついて、やっとだからな。
それから、山を拝んでから帰路についた。
ふんわりと都市の前に着陸。
俺が腹ばいになると、セラリーナは胴体を滑り降りた。
パンツが見えるぞ。はしたない。
「ミニアの一端が見えた気がしたわ。でも大部分は謎ね。試験が終わってからのお楽しみね」
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