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第7章 襲撃から始まる暗躍生活
第41話 スラム取り壊し
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スラムに行くと既に取り壊しは始まっていた。
聖騎士の姿はない。
いるのは取り壊し屋と思われる人達だけだ。
この人達を虐殺するのは躊躇われた。
だって善良な人達だと思うんだ。
教会の仕事を受けたからといって殺すのはな。
体格が良いのでスラムの人間も喧嘩を吹っかける気にはならないようだ。
大人しく壊される廃屋を眺めていた。
さてどうしよう。
教会はこのスラムに居る人達をどうするのかな。
そう思っていたら聖騎士が来てスラムの人達を街の外に追いたて始めた。
そうだ、子供達は。
俺は街の外でバートを捜した。
「おい、無事か」
「あっ、兄ちゃん」
「行くあてはあるのか」
「大丈夫、森の中でも生きていけるよ」
「もし良ければ、俺が孤児院を開いてやっても良い」
「親切すぎて気味が悪いんだけど」
「食事は必要最小限しか与えない。腹いっぱい食いたけりゃ働けってのはどうかな」
「住む所さえなんとかしてくれたら、後は勝手にやらせてもらう」
「よし、それでいこう。他の子供にも声を掛けてくれ」
「うん、分かった」
思いつきの計画だが、罪悪感の幾分かは薄れた。
大人達はどうしよう。
孤児院がどうにかなってから考えよう。
俺はボルチックさんに話をつけて建物を確保した。
街の外に様子を見に行くと、大人達は森の木を勝手に切って家を街の外に建て始めていた。
たくましい物だ。
だけど、城壁の外なので魔獣の被害が出るんだろうな。
少し心が痛んだ。
子供達を廃業した宿屋に収納する事ができた。
ルールは掃除をきっかりやる。
その他は自由だ。
病気などで働けない子供は食事を支援してやってもいいかなとは思う。
次の日、孤児院で。
「バート、みんなを集めろ」
「はいよ、兄ちゃん」
子供達が集まってきた。
顔色が悪いのがかなりいる。
「初回サービスだ。これから薬を無料で配る。バートに感謝するんだな。俺は商人だ。利の無い事はしない。領主に贈り物をする為の情報をこれからバートに集めて貰う予定になっている。これはその先行投資だ」
「領主に賄賂を贈るの」
アンデッド化という賄賂をプレゼントだ。
「ああ、そうだ。商人だからな」
「ちぇ、親切な人なんていない。でも分かり易くていいな」
「さぁ、薬を飲め」
飲ませた薬は貧者の楽音を液体にしたものだ。
ジューサーは無いのでチンピラヴァンパイアにおろし金ですってもらった。
結局、人海戦術だ。
風魔法でみじん切りとかそういうスマートなのは今後の課題にした。
「甘ーい、お替り」
「お替りはない、砂糖水が入っているから、高いんだぞ」
「ぽかぽかする」
「身体が軽い」
「薬だからな。転売しても良いが、すぐに飲まないと悪くなるぞ。十分で買い手が見つからない奴は大人しく飲んどけ」
「ちぇ、上手い話はないと思ってたよ」
何人かいた飲まなかった奴も、大人しく飲んだようだ。
「ルールを追加する。病気な奴は無料で食わしてやる。名乗り出ろ。医者に連れてってから相談するので仮病はするなよ。仮病が三回発覚したら罰を受けてもらう」
「ちぇ、大人はルールを作るのが上手い」
「簡単な罰だと思うなよ。最悪は街の外へ追放だ」
街の外への追放が恐いのか病気だと名乗り出る子供は居なかった。
「バート、何か情報は掴んだか」
「スラムの取り壊しは後一ヶ月ほどで終わるみたいだ。跡地は教会が買い上げる事になっているらしいよ。なんでも、賭博場を作るんだって」
教会も腐敗しているな。
賭場を仕切るようじゃな。
戦国時代の宗教だと思えばいいのか。
「他には」
「首狩りが居なくなったって、聖騎士が調べているらしいよ。スラムの人間にネオシンクの奴らが接触しないか見張ってるって」
「よくやった。追加報酬の金貨一枚だ。それと、次回の情報料の金貨一枚だ」
「なんで聖騎士の動向を調べるの」
「情報は金になるんだ。もし俺がジェノサイドの居場所を掴めば金貨千枚は下らないだろう。だが、変な欲は出すなよ。情報屋は危険な商売だ。情報を売った相手が口封じにでてくる場合もある。情報を洩らされた側が復讐にやってくる場合もある」
「勉強になる。確かにスラムの連中は金になる秘密を掴むと、すぐに脅しにかかるけど大抵は死体さ」
「売り買いはなんでも難しい。何度、豊作の野菜を叩き売られた事か」
「分かったよ。兄ちゃん以外に情報は売らない」
「そうしとけ」
バートは頭が良さそうだから、釘を刺しておけば大丈夫だろう。
問題はスラムの大人達をどうするかだな。
聖騎士の姿はない。
いるのは取り壊し屋と思われる人達だけだ。
この人達を虐殺するのは躊躇われた。
だって善良な人達だと思うんだ。
教会の仕事を受けたからといって殺すのはな。
体格が良いのでスラムの人間も喧嘩を吹っかける気にはならないようだ。
大人しく壊される廃屋を眺めていた。
さてどうしよう。
教会はこのスラムに居る人達をどうするのかな。
そう思っていたら聖騎士が来てスラムの人達を街の外に追いたて始めた。
そうだ、子供達は。
俺は街の外でバートを捜した。
「おい、無事か」
「あっ、兄ちゃん」
「行くあてはあるのか」
「大丈夫、森の中でも生きていけるよ」
「もし良ければ、俺が孤児院を開いてやっても良い」
「親切すぎて気味が悪いんだけど」
「食事は必要最小限しか与えない。腹いっぱい食いたけりゃ働けってのはどうかな」
「住む所さえなんとかしてくれたら、後は勝手にやらせてもらう」
「よし、それでいこう。他の子供にも声を掛けてくれ」
「うん、分かった」
思いつきの計画だが、罪悪感の幾分かは薄れた。
大人達はどうしよう。
孤児院がどうにかなってから考えよう。
俺はボルチックさんに話をつけて建物を確保した。
街の外に様子を見に行くと、大人達は森の木を勝手に切って家を街の外に建て始めていた。
たくましい物だ。
だけど、城壁の外なので魔獣の被害が出るんだろうな。
少し心が痛んだ。
子供達を廃業した宿屋に収納する事ができた。
ルールは掃除をきっかりやる。
その他は自由だ。
病気などで働けない子供は食事を支援してやってもいいかなとは思う。
次の日、孤児院で。
「バート、みんなを集めろ」
「はいよ、兄ちゃん」
子供達が集まってきた。
顔色が悪いのがかなりいる。
「初回サービスだ。これから薬を無料で配る。バートに感謝するんだな。俺は商人だ。利の無い事はしない。領主に贈り物をする為の情報をこれからバートに集めて貰う予定になっている。これはその先行投資だ」
「領主に賄賂を贈るの」
アンデッド化という賄賂をプレゼントだ。
「ああ、そうだ。商人だからな」
「ちぇ、親切な人なんていない。でも分かり易くていいな」
「さぁ、薬を飲め」
飲ませた薬は貧者の楽音を液体にしたものだ。
ジューサーは無いのでチンピラヴァンパイアにおろし金ですってもらった。
結局、人海戦術だ。
風魔法でみじん切りとかそういうスマートなのは今後の課題にした。
「甘ーい、お替り」
「お替りはない、砂糖水が入っているから、高いんだぞ」
「ぽかぽかする」
「身体が軽い」
「薬だからな。転売しても良いが、すぐに飲まないと悪くなるぞ。十分で買い手が見つからない奴は大人しく飲んどけ」
「ちぇ、上手い話はないと思ってたよ」
何人かいた飲まなかった奴も、大人しく飲んだようだ。
「ルールを追加する。病気な奴は無料で食わしてやる。名乗り出ろ。医者に連れてってから相談するので仮病はするなよ。仮病が三回発覚したら罰を受けてもらう」
「ちぇ、大人はルールを作るのが上手い」
「簡単な罰だと思うなよ。最悪は街の外へ追放だ」
街の外への追放が恐いのか病気だと名乗り出る子供は居なかった。
「バート、何か情報は掴んだか」
「スラムの取り壊しは後一ヶ月ほどで終わるみたいだ。跡地は教会が買い上げる事になっているらしいよ。なんでも、賭博場を作るんだって」
教会も腐敗しているな。
賭場を仕切るようじゃな。
戦国時代の宗教だと思えばいいのか。
「他には」
「首狩りが居なくなったって、聖騎士が調べているらしいよ。スラムの人間にネオシンクの奴らが接触しないか見張ってるって」
「よくやった。追加報酬の金貨一枚だ。それと、次回の情報料の金貨一枚だ」
「なんで聖騎士の動向を調べるの」
「情報は金になるんだ。もし俺がジェノサイドの居場所を掴めば金貨千枚は下らないだろう。だが、変な欲は出すなよ。情報屋は危険な商売だ。情報を売った相手が口封じにでてくる場合もある。情報を洩らされた側が復讐にやってくる場合もある」
「勉強になる。確かにスラムの連中は金になる秘密を掴むと、すぐに脅しにかかるけど大抵は死体さ」
「売り買いはなんでも難しい。何度、豊作の野菜を叩き売られた事か」
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「そうしとけ」
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