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第10章 ドラゴン退治から始まる同盟の兆し
第56話 呪いによるドラゴン退治
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セイルーに行くのはいいが、心配なので開拓地に顔を出した。
開拓地の人口は膨れ上がり今では三百人を超えている。
ちょっとした村の人口は超えた事になる。
畑では早い物は実が生っていた。
順調でなによりだ。
開拓地の外ではドラゴンヴァンパイアが二頭眠っていた。
苔が生えそうだ。
ヴァンパイア達に暇を見て洗ってもらおう。
魔力をヴァンパイア達にしこたま注入した。
血の魔力補給で賄えるヴァンパイアは数人だ。
仕事が無い時は眠るように言った。
これで当分は大丈夫だろう。
俺達は目標のセイルーへと向った。
セイルーは街の脇に湖がある美しい都市だ。
俺達が駆けつけるとドラゴンはその湖に居座っていた。
街の城壁は至る所が無残に壊されている。
遅かったか。
いやぎりぎり間に合ったのだろう。
「みんな、気を引き締めていくぞ」
「今回は私にやらせて」
「ジュサ、自信があるのか」
「ええ、ばっちりよ」
ジュサは矢をクロスボウに装填すると呪いを掛け始めた。
「かのものを停止させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
矢に停止の呪いを掛けて発射する。
矢はドラゴン目掛けて飛んでいって突き刺さる。
そして、ドンゴンを硬直させた。
たぶんジュサは矢柄に停止の呪いを、矢尻に腐敗の呪いを掛けたのだろう。
「まだまだよ。かのものを停止させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
腐敗の矢尻はドラゴンのウロコを腐敗させ突き刺さる。
停止の矢柄はドラゴンを少しの間、硬直させる。
無限コンボか。
考えたな。
しかし、決定力に欠ける。
ジュサは十射ほど同じ攻撃を行いどうするのかと思ったら違う呪文を唱え始める。
「かのものの血を放出させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
ドラゴンは散々停止の呪いを食らっているので動けない。
血を噴出す矢を食らった。
「かのものを停止させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
また、呪文が元に戻った。
えげつない。
出血多量でじわじわ殺すのか。
十射に一回、出血の矢を混ぜてコンボは続く。
だんだんとドラゴンの首が下がってきて終いには完全に地に伏した。
「止めよ。かのものの血を放出させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】。つまらぬ物を呪ってしまったわ」
ジュサが攻撃の手を止めた。
ドラゴンはしばらくピクピクと動いていたが、今は完全に動きを停止させた。
「私、もの凄くレベルアップしたんだけど」
「そりゃドラゴンをあれだけ呪えばそうなるよ」
「ドラゴンスレイヤーになっちゃった。これも腐敗の仕組みを説明してくれた、あなたのおかげよ」
「よかったな。これで英雄の仲間入りだ。さてと、ヴァンパイアになれ【メイクアンデッド】」
ドラゴンがアンデッドになってレベルアップのファンファーレが鳴った。
俺達は馬車をセイルーの中に預けドラゴンに乗ってドラゴンの巣がある山を目指した。
ドラゴンの巣には、さっき退治したドラゴンより小振りのドラゴンが三匹いる。
ジュサが一匹受け持って俺が二匹か。
いけるか。
なんとかなるだろう。
「待って、ビーセスにもレベルアップの機会を与えて欲しいの」
「別に良いけど」
「一匹は手早く殺して、もう一匹はドラゴンヴァンパイアが組み伏せてほしい。最後の一匹は私とシャデリーがなんとかするわ。ビーセスは動きが止まったドラゴンを支配してね」
「おう、それで行くか」
「分かったぜ」
「ミディは。ミディの仕事は」
「ミディは見張りを頼む。もしかしたら、外にいるドラゴンが帰ってくるかも知れないから」
「うん、分かった」
ドラゴンの巣穴の洞窟の入り口に砲弾アンデッドの香車を設置。
ドラゴンに近づいた。
「行け、香車」
先頭にいた一頭に風穴が開く。
俺はドラゴンヴァンパイアを呼び込んだ。
組み合うドラゴンヴァンパイアとドラゴン。
ジュサは停止の矢を撃つとドラゴンに近寄り直に停止の呪いを掛け始めた。
「今よ」
「従いなさい【ドミネート】」
ビーセスが支配の呪文を唱える。
ドラゴンは従ったように見えた。
「くそっ、もう解けるのか」
「任せて、闇よ安らかな眠りを【スリープ】」
「従いなさい【ドミネート】」
何度でも挑戦するがいいさ。
魔力が尽きるまで付き合おう。
日が暮れるまでにビーセスは小振りなドラゴン二頭従える事ができた。
葬ったドラゴンをアンデッドにして撤収にかかる。
「臭いぜ」
洞窟を出た途端にビーセスがそんな事を言った。
「何が」
「従えたドラゴンがしきりに少し離れた辺りを気にしている」
「どこだ」
「ここだよ」
ビーセスが指を差した所に行くと、今度はビーセスが違う場所を指差す。
それを追跡していくと最後はセイルー市に辿り着いた。
誰かドラゴンを誘引する物質を撒いたのか。
謎だな。
謎を残したまま、俺達は開拓地に一度引き上げた。
開拓地の人口は膨れ上がり今では三百人を超えている。
ちょっとした村の人口は超えた事になる。
畑では早い物は実が生っていた。
順調でなによりだ。
開拓地の外ではドラゴンヴァンパイアが二頭眠っていた。
苔が生えそうだ。
ヴァンパイア達に暇を見て洗ってもらおう。
魔力をヴァンパイア達にしこたま注入した。
血の魔力補給で賄えるヴァンパイアは数人だ。
仕事が無い時は眠るように言った。
これで当分は大丈夫だろう。
俺達は目標のセイルーへと向った。
セイルーは街の脇に湖がある美しい都市だ。
俺達が駆けつけるとドラゴンはその湖に居座っていた。
街の城壁は至る所が無残に壊されている。
遅かったか。
いやぎりぎり間に合ったのだろう。
「みんな、気を引き締めていくぞ」
「今回は私にやらせて」
「ジュサ、自信があるのか」
「ええ、ばっちりよ」
ジュサは矢をクロスボウに装填すると呪いを掛け始めた。
「かのものを停止させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
矢に停止の呪いを掛けて発射する。
矢はドラゴン目掛けて飛んでいって突き刺さる。
そして、ドンゴンを硬直させた。
たぶんジュサは矢柄に停止の呪いを、矢尻に腐敗の呪いを掛けたのだろう。
「まだまだよ。かのものを停止させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
腐敗の矢尻はドラゴンのウロコを腐敗させ突き刺さる。
停止の矢柄はドラゴンを少しの間、硬直させる。
無限コンボか。
考えたな。
しかし、決定力に欠ける。
ジュサは十射ほど同じ攻撃を行いどうするのかと思ったら違う呪文を唱え始める。
「かのものの血を放出させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
ドラゴンは散々停止の呪いを食らっているので動けない。
血を噴出す矢を食らった。
「かのものを停止させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】」
また、呪文が元に戻った。
えげつない。
出血多量でじわじわ殺すのか。
十射に一回、出血の矢を混ぜてコンボは続く。
だんだんとドラゴンの首が下がってきて終いには完全に地に伏した。
「止めよ。かのものの血を放出させたまえ【カース】。かのものを腐敗させたまえ【カース】。つまらぬ物を呪ってしまったわ」
ジュサが攻撃の手を止めた。
ドラゴンはしばらくピクピクと動いていたが、今は完全に動きを停止させた。
「私、もの凄くレベルアップしたんだけど」
「そりゃドラゴンをあれだけ呪えばそうなるよ」
「ドラゴンスレイヤーになっちゃった。これも腐敗の仕組みを説明してくれた、あなたのおかげよ」
「よかったな。これで英雄の仲間入りだ。さてと、ヴァンパイアになれ【メイクアンデッド】」
ドラゴンがアンデッドになってレベルアップのファンファーレが鳴った。
俺達は馬車をセイルーの中に預けドラゴンに乗ってドラゴンの巣がある山を目指した。
ドラゴンの巣には、さっき退治したドラゴンより小振りのドラゴンが三匹いる。
ジュサが一匹受け持って俺が二匹か。
いけるか。
なんとかなるだろう。
「待って、ビーセスにもレベルアップの機会を与えて欲しいの」
「別に良いけど」
「一匹は手早く殺して、もう一匹はドラゴンヴァンパイアが組み伏せてほしい。最後の一匹は私とシャデリーがなんとかするわ。ビーセスは動きが止まったドラゴンを支配してね」
「おう、それで行くか」
「分かったぜ」
「ミディは。ミディの仕事は」
「ミディは見張りを頼む。もしかしたら、外にいるドラゴンが帰ってくるかも知れないから」
「うん、分かった」
ドラゴンの巣穴の洞窟の入り口に砲弾アンデッドの香車を設置。
ドラゴンに近づいた。
「行け、香車」
先頭にいた一頭に風穴が開く。
俺はドラゴンヴァンパイアを呼び込んだ。
組み合うドラゴンヴァンパイアとドラゴン。
ジュサは停止の矢を撃つとドラゴンに近寄り直に停止の呪いを掛け始めた。
「今よ」
「従いなさい【ドミネート】」
ビーセスが支配の呪文を唱える。
ドラゴンは従ったように見えた。
「くそっ、もう解けるのか」
「任せて、闇よ安らかな眠りを【スリープ】」
「従いなさい【ドミネート】」
何度でも挑戦するがいいさ。
魔力が尽きるまで付き合おう。
日が暮れるまでにビーセスは小振りなドラゴン二頭従える事ができた。
葬ったドラゴンをアンデッドにして撤収にかかる。
「臭いぜ」
洞窟を出た途端にビーセスがそんな事を言った。
「何が」
「従えたドラゴンがしきりに少し離れた辺りを気にしている」
「どこだ」
「ここだよ」
ビーセスが指を差した所に行くと、今度はビーセスが違う場所を指差す。
それを追跡していくと最後はセイルー市に辿り着いた。
誰かドラゴンを誘引する物質を撒いたのか。
謎だな。
謎を残したまま、俺達は開拓地に一度引き上げた。
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