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第3章 Sランク挑戦編
第47話 護衛依頼の妨害に遭う
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この依頼は隣街のルコスまでダンジョンコアを移送するという内容だ。
ダンジョンコアの使用権をタルコットさんは買ったらしい。
確かにAランク依頼にふさわしい護衛任務だ。
「タルコットさん、馴染みの冒険者はいないのか」
「もちろん、おりますとも。彼らはルコスで待っているのですよ」
「何でまた」
「もちろん、ルコスにダンジョンが出来たからです」
ああ、俺達が討伐したダンジョンの話を聞いてルコスに向かったのか。
「残念だったな。ダンジョンは既に討伐されている」
「そうですか。まあ彼らも駄目元でしょうから。くじを買うようなものですよ」
「そうだね」
「ところで、腕時計とやらは何時、出来上がるのでしょうか。私達がルコスに滞在している間に、出来たら良いのですが」
「なんなら、今。【作成依頼】ペアウォッチと子供用腕時計を男女で頼む。ベルト無しでな」
「作成料として金貨16枚を頂きます」
「分かった」
「作成完了」
「【具現化】ペアウォッチ男性用」
チタンフレーム色の腕時計が具現化された。
針が金色で、文字盤は銀だ。
時間を示す表示も金色。
「凄いですな。金属で出来ている様に見えますが、金属ではないのでしょう」
「ああ、スキルの力で出来ているポリゴンという。魔法の一種だと考えている」
「では時間が経つと消えるので」
「いや、周りの魔力を取り込んで形を保つらしい」
「それはまるでダンジョンコアですな」
「ふーん、ダンジョンコアは魔力が無くなると死ぬのか」
「ええ、そう聞いてます。ある王家が宝物庫に入れておいたところ死んだそうです。使ってやらないと駄目みたいですね」
「俺なら使いまくるのにな。物を無限に生み出せるんだぜ」
「そうですね。使用権があるのに使わないなど愚の骨頂です。道具は使わないと。金を集めて使わない商人と一緒です」
「この腕時計は一つ金貨2枚で売ってやる」
「そうなると売値は金貨3枚からになりますな。ふむ、宝石などに比べると格段の安さです」
金貨1枚で10万円の計算だとすると30万円か。
地球でも高級な物はそれぐらいするのもある。
「どうかな」
「いいでしょう。お願いします」
その時、空が急に陰った。
キエーと大音量で鳴き声がした。
なにかやばい奴が来た気がする。
馬車を停めて外に出ると、トラックほどの大きさの真っ赤なグリフォンが飛んでいた
「あれはオーガグリフォン」
タルコットがそう言葉を漏らした。
「強いのか」
「ええ、Aランク冒険者でもきついかと」
「まあ、見ていてくれ。【作成依頼】ミサイル、爆発するアニメーションもな」
「作成料として金貨9枚を頂きます」
「分かった」
「作成完了」
「【具現化】ミサイル」
ミサイルが発射され煙を吐きながらオーガグリフォンに向かって行く。
ぶつかる瞬間に爆発。
破片がオーガグリフォンを切り裂く。
そして落ちて来た。
「あちゃー。これじゃ、素材が採れないよ」
「やりすぎね。銃を作ればよかったんじゃない」
「マリーはすっかり銃の信奉者だな」
「だって恰好いいじゃない。スカッとするし」
「まあね。ところでそこにいる奴、出て来い」
茂みが動いて見た顔が現れた。
あのシェードに雇われたFランク冒険者だ。
「てへへ、ばれちゃったか」
「こんな所で何をしている」
「ええと狩りかな」
「その手に持っている香は何だ」
「不味い。えっとこれは魔獣除けだよ」
「狩をするのに魔獣を除けるのか。逆だな。引き寄せの香だろう」
「私だって死にそうだったんだから。あんな強力な魔獣が来るなんて知ってたら、使わなかったよ」
「魔獣のなすりつけは冒険者のマナー違反だぞ」
「でも禁止されてはいない。特に相手のランクが高い場合は」
「そうだけど、故意にやる奴を許してはおけない。誰の差し金だ」
その時シェードが現れた。
「おやおや、平民のディザ君ではないですか」
「シェード、やっぱりお前の仕業か」
「何か勘違いされているようですね」
「何がだ」
「あのオーガグリフォンは私達の獲物だったのですよ。それを君が横取りした」
「何だと」
「誘導する係が無能だったようで、ご迷惑を掛けましたが。問題なかったようで何より」
「言うに事欠いてそれか」
「横取りした事は迷惑を掛けた事で相殺ですね」
「ふん、証人を用意しているんだろうな」
「ええ、狩を成功させるためのSランクも控えてますしね」
「分かった。今回は大人しく引いてやる。こちらの言い分は通りそうにないからな」
「ではまた。アルバイト君、行きますよ」
ちくしょう、負けた気分だ。
少し悔しいな。
「ディザ、怒ってる。燃え上ったら、恋は負け」
「その通りだ。怒りは忘れよう」
確かに感情を高ぶらせると正常な判断が出来ない。
よし、復讐リストに追加しよう。
心の奥底に沈めよう。
「オーガグリフォンは絶品と聞きます。ズタズタですが、肉は取れます。野営地に着いたら頂きましょう」
タルコットさんの能天気な声を聞いたら怒りが完全に霧散した。
よし、気を引き締めていこう。
戦いは始まったばかりだ。
ダンジョンコアの使用権をタルコットさんは買ったらしい。
確かにAランク依頼にふさわしい護衛任務だ。
「タルコットさん、馴染みの冒険者はいないのか」
「もちろん、おりますとも。彼らはルコスで待っているのですよ」
「何でまた」
「もちろん、ルコスにダンジョンが出来たからです」
ああ、俺達が討伐したダンジョンの話を聞いてルコスに向かったのか。
「残念だったな。ダンジョンは既に討伐されている」
「そうですか。まあ彼らも駄目元でしょうから。くじを買うようなものですよ」
「そうだね」
「ところで、腕時計とやらは何時、出来上がるのでしょうか。私達がルコスに滞在している間に、出来たら良いのですが」
「なんなら、今。【作成依頼】ペアウォッチと子供用腕時計を男女で頼む。ベルト無しでな」
「作成料として金貨16枚を頂きます」
「分かった」
「作成完了」
「【具現化】ペアウォッチ男性用」
チタンフレーム色の腕時計が具現化された。
針が金色で、文字盤は銀だ。
時間を示す表示も金色。
「凄いですな。金属で出来ている様に見えますが、金属ではないのでしょう」
「ああ、スキルの力で出来ているポリゴンという。魔法の一種だと考えている」
「では時間が経つと消えるので」
「いや、周りの魔力を取り込んで形を保つらしい」
「それはまるでダンジョンコアですな」
「ふーん、ダンジョンコアは魔力が無くなると死ぬのか」
「ええ、そう聞いてます。ある王家が宝物庫に入れておいたところ死んだそうです。使ってやらないと駄目みたいですね」
「俺なら使いまくるのにな。物を無限に生み出せるんだぜ」
「そうですね。使用権があるのに使わないなど愚の骨頂です。道具は使わないと。金を集めて使わない商人と一緒です」
「この腕時計は一つ金貨2枚で売ってやる」
「そうなると売値は金貨3枚からになりますな。ふむ、宝石などに比べると格段の安さです」
金貨1枚で10万円の計算だとすると30万円か。
地球でも高級な物はそれぐらいするのもある。
「どうかな」
「いいでしょう。お願いします」
その時、空が急に陰った。
キエーと大音量で鳴き声がした。
なにかやばい奴が来た気がする。
馬車を停めて外に出ると、トラックほどの大きさの真っ赤なグリフォンが飛んでいた
「あれはオーガグリフォン」
タルコットがそう言葉を漏らした。
「強いのか」
「ええ、Aランク冒険者でもきついかと」
「まあ、見ていてくれ。【作成依頼】ミサイル、爆発するアニメーションもな」
「作成料として金貨9枚を頂きます」
「分かった」
「作成完了」
「【具現化】ミサイル」
ミサイルが発射され煙を吐きながらオーガグリフォンに向かって行く。
ぶつかる瞬間に爆発。
破片がオーガグリフォンを切り裂く。
そして落ちて来た。
「あちゃー。これじゃ、素材が採れないよ」
「やりすぎね。銃を作ればよかったんじゃない」
「マリーはすっかり銃の信奉者だな」
「だって恰好いいじゃない。スカッとするし」
「まあね。ところでそこにいる奴、出て来い」
茂みが動いて見た顔が現れた。
あのシェードに雇われたFランク冒険者だ。
「てへへ、ばれちゃったか」
「こんな所で何をしている」
「ええと狩りかな」
「その手に持っている香は何だ」
「不味い。えっとこれは魔獣除けだよ」
「狩をするのに魔獣を除けるのか。逆だな。引き寄せの香だろう」
「私だって死にそうだったんだから。あんな強力な魔獣が来るなんて知ってたら、使わなかったよ」
「魔獣のなすりつけは冒険者のマナー違反だぞ」
「でも禁止されてはいない。特に相手のランクが高い場合は」
「そうだけど、故意にやる奴を許してはおけない。誰の差し金だ」
その時シェードが現れた。
「おやおや、平民のディザ君ではないですか」
「シェード、やっぱりお前の仕業か」
「何か勘違いされているようですね」
「何がだ」
「あのオーガグリフォンは私達の獲物だったのですよ。それを君が横取りした」
「何だと」
「誘導する係が無能だったようで、ご迷惑を掛けましたが。問題なかったようで何より」
「言うに事欠いてそれか」
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「ふん、証人を用意しているんだろうな」
「ええ、狩を成功させるためのSランクも控えてますしね」
「分かった。今回は大人しく引いてやる。こちらの言い分は通りそうにないからな」
「ではまた。アルバイト君、行きますよ」
ちくしょう、負けた気分だ。
少し悔しいな。
「ディザ、怒ってる。燃え上ったら、恋は負け」
「その通りだ。怒りは忘れよう」
確かに感情を高ぶらせると正常な判断が出来ない。
よし、復讐リストに追加しよう。
心の奥底に沈めよう。
「オーガグリフォンは絶品と聞きます。ズタズタですが、肉は取れます。野営地に着いたら頂きましょう」
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