賠償スキルで無双します~魔王との戦いで逃げる時に勇者達に生贄として置いて行かれたので、賠償スキルでみんな奪ってやった~

喰寝丸太

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第4章 戦争編

第105話 査問会

「軍の食料などの物資をお買い上げになりましたよね。ツケを払って頂きたいのですが」

 会計の士官にそう言ってみた。

「今はそんな暇はない。シェパードの奴が大暴れしていてどうにもならんのだ。国庫に入るはずだっだ貴族の税収も途絶えている」
「それ、私に関係ありますか?」
「くっ、とにかく今はどうにもならない。戦いが終わるまで待て。シェパードを焚きつけたのはお前ではないだろうな」
「いえいえ、シェパードなる人物には会ったこともありません」
「くっ、戦いも上手くいかん。軍資金も底をついてる。どうすれば」
「貸しましょうか」

「おっ、貸してくれるか。それはありがたい」
「担保として身柄を指定して下さい」
「それは奴隷契約ではないか」
「いやですね。労働契約ですよ。労働で返してもらいます」
「それぐらいなら。その契約は兵士でも良いのだろう」

「ええ、構いません。それで物資のツケはいつ」
「まあ待て、金貨1万枚を上層部に報告してからだ」

 金貨1万枚の貸し付けが決まった。
 踏み倒すつもりなんだろな。
 娼婦のツケも払われてない。
 金貨1万枚から、物資のツケも払われない。

 上層部は金貨1万枚を自分の懐に入れた。
 分かるよ。
 国元が火の車なんでしょ。
 それもこれも娼婦で遊んだツケなんだけどね。

 さてと、物資のお金を払わないそうだから、もう賠償取れるよね。
 金貨1万枚を用立てたのだから、これで払われなかったら詐欺だと思う。

「【賠償】。ふはは、金貨が小山だ」

 物資の賠償を取ると、金貨の山が出来た。
 誰にも見られないように、金貨の小山をアイテム鞄に収納する。

「シェパードは今度は国庫を狙ったらしい。大慌てだぞ」
「凄いな。俺もシェパードに入りたい」
「シェパードが娼婦のツケを払ったって話は本当か」
「本当だろう。娼婦にはお金が確かに払われている。ただ渡りをつけた商人から貰ったっていっているらしいけど」

 兵士がそう噂してた。

 俺は査問に掛けられた。
 シェパードの関連を疑われているらしい。

 査問会の天幕では、貴族軍のお偉方が勢ぞろいしてた。
 どの貴族も険しい顔をしている。
 国元が危ないからな。

「商人プフラの査問を開始する。嘘判別スキル持ち、準備は良いか」

 裁判官役の貴族がそう言って査問会は始まった。

「はい」

「では始める。シェパードにツケの取り立てを依頼したか」
「してません。会ったこともないです」
「本当です」

 ひそひそと声が聞こえた。
 そんなはずはないだとか。
 シェパードは義賊ではなくただの盗人だとか。

「金はどこから工面した」
「今までの商売や討伐からです」
「本当です」

 査問会に出席してる貴族から疑いの声が上がる。
 そんなに富豪ならなぜ兵士になったとの声。

「なぜ、兵士になった」
「魔法学園都市で商売してまして、学園長がウメオに殺されました。関りがあったので、兵士になりました」
「本当です」

「何でもいいシェパードに関して情報はないか?」
「シェパードがいるなら、スキルを使ったのではないですかね」
「本当です」

「推測など求めてない。証拠が欲しいのだ」

 貴族が手を上げる。

「どうぞ」
「この商人は証文でどうやって取り立てるつもりなのかな」
「おう、そうだ。答えろ」
「そこは、最終的には商業ギルドに証文を売るつもりです」
「本当です」

「そんなことをされたら」

 小さい声でこの男を殺せと聞こえた。
 商業ギルドとの取引を凍結されたら、領地の商売は死ぬものな。
 その前に俺を殺そうという腹積もりらしいが、殺せるかな。
 俺は掛かる火の粉は払う。

 査問会は終わった。
 踏み倒すためにあの手この手を使ってくるのは間違いない。
 踏み倒すつもりで借金するなよ。
 ちなみに、証文の半数は印章が偽者だと俺は知っている。
 兵士が盗用した証文と比べたから分かる。
 だが、賠償スキルは印章が偽物でも取り立てる。
 偽者ならかえって取り立てる金額が大きくなる。
 詐欺だからな。

「国にも火が点いたな。俺はてっきり戦いで決着が着くと思ってたよ」
「この国はもう駄目だ」
「どこで間違ったのかな」
「英雄神様が神ならば助けてくれよ」
「一度も戦闘に出て来ないのはなぜだ」
「もう終わりだ」
「くそ、雨はいつ止む」
「ウメオの方が強いってことだな」
「いまからでも投降するか」
「みんな滅ぶんだ」

 兵士が色々と噂してた。
 兵士達の顔は一様に暗い。
 総攻撃は近いかな。

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