54 / 248
第2章 異世界帰還でざまぁ編
第54話 おっさん、勘当される
裸だと風が堪える。
冬でなくて良かった。
まずは状況確認だ。
アイテムボックスの中味が空なのは分かっている。
頼むぞ、魔力通販。
「魔力通販」
何だと買える物のラインナップが飛ばされた異世界の物だ。
うわ、詰んだ。
ええと銅貨十枚の物しか買えないな。
衣類で買える物はない。
ちくしょう、現代の物が買えるのなら百円ショップのトランクスが買えたのに。
しょうがない、葉っぱで我慢するか。
ひらひらと落ちる3メートルぐらいの葉っぱ。
身にまとうとなんとなく原始人になった気分だ。
「きゃ、変質者よ。変な格好をした変質者よ」
「いやあ、コスプレなんですよ。お構いなく」
「違うわ。隙間から見えてるじゃない。下着を着てないわ」
まいったな。
逃げようかとも思ったが、防犯カメラのある時代だ。
顔写真がばら撒かれるのは避けたい。
痴漢で訴えられるとはな。
願いを言う時には慎重にだ。
それとも悪魔との契約だったんだろうか。
程なくして駐在のお巡りさんらしき人が自転車に乗って現れた。
ついてないな。
◆◆◆
向かい合うように灰色の机を挟んで駐在所の中で座る。
「名前は?」
「山田無二です」
「何で全裸同然であの場所に立っていた?」
「それが、記憶が一切無くて」
「ほう惚けるか。現住所は?」
「山岱県栃石市○○○○です」
尋ねる警官に実家の住所を告げる。
警官の尋問は続き年齢、電話番号、職業など色々聞かれ、答えた。
年齢はもちろん異世界転移した時の年齢だ。
別の警官が古着を持ってきて、俺は文明人になれた。
半日程が過ぎ実家から、親父がやって来た。
「この馬鹿野郎、心配かけやがって今までどこにいた!?」
「それが記憶がなくて」
「お前は勘当だ。俺が良いと言うまで家の敷居はまたぐな」
俺が何したって言うんだ。
異世界に転移して死ぬような思いしてやっと帰って来たんだぞ。
「頼んだって帰らないぜ」
親父は身元引受人の書類を書くと去って行った。
魔力通販が銅貨十枚までじゃあ、先行きは暗いな。
俺は懲役刑を食らった人の話を思い出した。
世間についていくのに時間が掛かると言っていたな。
何がなくとも情報だ。
◆◆◆
俺は図書館にお邪魔した。
「なにっ!?」
「ご利用はお静かにお願いします」
「すいません」
新聞を見て驚いた。
ダンジョンの情報が載っているじゃないか。
「ええと、ダンジョン関連の書籍を。入門書みたいな物を頼む」
俺は司書らしき人に話しかけた。
「それでしたら、ダンジョンの誕生、ダンジョンの仕組みがお薦めです」
「ありがと」
ええと四年前にダンジョンが生まれる。
原因は不明。
モンスターが地上でも生まれる。
ただし、モンスターは野生動物が変異したものと思われるか。
都市部にはモンスターは少ない。
なるほどな。
俺が転移してから、この世界にもダンジョンが現れるようになったのか。
それともパラレルワールドか。
なんにせよ生き延びなきゃならん。
ダンジョンの仕組みは異世界と同じだ。
作った者は同一存在なのだろう。
日本に出るモンスターはネズミ、犬、猫、イノシシ、サル、鹿、馬、豚、牛、鳥、熊、タヌキ、キツネ、昆虫、植物と代表的なのはこんなところだな。
海外だとワニなんかも出るらしい。
ドラゴンはいないみたいだ。
トカゲや蛇はいるな。
カエルもいる。
日本に住んでいた動植物が元になっているみたいだ。
夢のない事だ。
モンスターの表記が漢字なのはなんとなく日本らしくていい。
炎を吐くトカゲは火炎蜥蜴か。
サラマンダーとか言われても一般人にはピンとこないのだろうな。
ファンタジーに染まったオタクだけではないからな。
ギルドカードみたいな物があるらしい。
探索免許証という名前だ。
試験を受けて合格しないともらえない。
なんと冒険者は銃火器の使用が認められている。
それは法令を厳しくしないと運用できないだろうな。
免許を取るのに近道は教習所に通う事らしい。
金がいる。
やはり、何をするにも金か。
生活基盤をどうにかしないとな。
ダンジョン関連の書籍を読み漁ってから、図書館を後にした。
俺は今、全てがゼロの状況だ。
寝泊りするホテル代なんか、望むべくもない。
換金できる物は無い。
俺は公園に足を向けた。
しょうがない公園のベンチで寝るか。
冬でなくて良かった。
まずは状況確認だ。
アイテムボックスの中味が空なのは分かっている。
頼むぞ、魔力通販。
「魔力通販」
何だと買える物のラインナップが飛ばされた異世界の物だ。
うわ、詰んだ。
ええと銅貨十枚の物しか買えないな。
衣類で買える物はない。
ちくしょう、現代の物が買えるのなら百円ショップのトランクスが買えたのに。
しょうがない、葉っぱで我慢するか。
ひらひらと落ちる3メートルぐらいの葉っぱ。
身にまとうとなんとなく原始人になった気分だ。
「きゃ、変質者よ。変な格好をした変質者よ」
「いやあ、コスプレなんですよ。お構いなく」
「違うわ。隙間から見えてるじゃない。下着を着てないわ」
まいったな。
逃げようかとも思ったが、防犯カメラのある時代だ。
顔写真がばら撒かれるのは避けたい。
痴漢で訴えられるとはな。
願いを言う時には慎重にだ。
それとも悪魔との契約だったんだろうか。
程なくして駐在のお巡りさんらしき人が自転車に乗って現れた。
ついてないな。
◆◆◆
向かい合うように灰色の机を挟んで駐在所の中で座る。
「名前は?」
「山田無二です」
「何で全裸同然であの場所に立っていた?」
「それが、記憶が一切無くて」
「ほう惚けるか。現住所は?」
「山岱県栃石市○○○○です」
尋ねる警官に実家の住所を告げる。
警官の尋問は続き年齢、電話番号、職業など色々聞かれ、答えた。
年齢はもちろん異世界転移した時の年齢だ。
別の警官が古着を持ってきて、俺は文明人になれた。
半日程が過ぎ実家から、親父がやって来た。
「この馬鹿野郎、心配かけやがって今までどこにいた!?」
「それが記憶がなくて」
「お前は勘当だ。俺が良いと言うまで家の敷居はまたぐな」
俺が何したって言うんだ。
異世界に転移して死ぬような思いしてやっと帰って来たんだぞ。
「頼んだって帰らないぜ」
親父は身元引受人の書類を書くと去って行った。
魔力通販が銅貨十枚までじゃあ、先行きは暗いな。
俺は懲役刑を食らった人の話を思い出した。
世間についていくのに時間が掛かると言っていたな。
何がなくとも情報だ。
◆◆◆
俺は図書館にお邪魔した。
「なにっ!?」
「ご利用はお静かにお願いします」
「すいません」
新聞を見て驚いた。
ダンジョンの情報が載っているじゃないか。
「ええと、ダンジョン関連の書籍を。入門書みたいな物を頼む」
俺は司書らしき人に話しかけた。
「それでしたら、ダンジョンの誕生、ダンジョンの仕組みがお薦めです」
「ありがと」
ええと四年前にダンジョンが生まれる。
原因は不明。
モンスターが地上でも生まれる。
ただし、モンスターは野生動物が変異したものと思われるか。
都市部にはモンスターは少ない。
なるほどな。
俺が転移してから、この世界にもダンジョンが現れるようになったのか。
それともパラレルワールドか。
なんにせよ生き延びなきゃならん。
ダンジョンの仕組みは異世界と同じだ。
作った者は同一存在なのだろう。
日本に出るモンスターはネズミ、犬、猫、イノシシ、サル、鹿、馬、豚、牛、鳥、熊、タヌキ、キツネ、昆虫、植物と代表的なのはこんなところだな。
海外だとワニなんかも出るらしい。
ドラゴンはいないみたいだ。
トカゲや蛇はいるな。
カエルもいる。
日本に住んでいた動植物が元になっているみたいだ。
夢のない事だ。
モンスターの表記が漢字なのはなんとなく日本らしくていい。
炎を吐くトカゲは火炎蜥蜴か。
サラマンダーとか言われても一般人にはピンとこないのだろうな。
ファンタジーに染まったオタクだけではないからな。
ギルドカードみたいな物があるらしい。
探索免許証という名前だ。
試験を受けて合格しないともらえない。
なんと冒険者は銃火器の使用が認められている。
それは法令を厳しくしないと運用できないだろうな。
免許を取るのに近道は教習所に通う事らしい。
金がいる。
やはり、何をするにも金か。
生活基盤をどうにかしないとな。
ダンジョン関連の書籍を読み漁ってから、図書館を後にした。
俺は今、全てがゼロの状況だ。
寝泊りするホテル代なんか、望むべくもない。
換金できる物は無い。
俺は公園に足を向けた。
しょうがない公園のベンチで寝るか。
あなたにおすすめの小説
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。