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第2章 異世界帰還でざまぁ編
第76話 Side:虎時《とらとき》 殺意
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僕は行方不明になった無二叔父さんが見つかったと知らされて、少し懐かしい気持ちになった。
しかし、その気分もつかの間だった。
祖父がなんと遺産の受取人を無二叔父さんに指定したのだ。
気に食わない。
叔父さんは次男だ。
僕の父さんは長男だから、遺産は僕に譲るべきだろう。
興信所に調べさせて会った叔父さんはまるで別人だった。
王者の風格というのか、そういう物を漂わせている。
別人が成り代わったそんな気がしてならない。
不味い。
叔父さんが会社を牛耳ると、僕のテリトリーが侵される。
殺そう、そう決めた。
その時、閃いた。
ダンジョンで殺そうと。
叔父さんにポーターを勧め、お遊びでやっている冒険者稼業のパーティを集める。
「ケン、叔父さんをダンジョンで始末したい」
「なら闇冒険者だな」
僕達はいくつか危ない遊びもしていた。
邪魔になった者を始末するのも今日が初めてじゃない。
殺しまではしなかったが、色々とやった。
金でどのようにも動く闇冒険者は僕らの良い手駒だ。
「信用させて油断したところをズドンといくしかないでしょ」
ヤスがそう言った。
「銃は不味い。足がつく。クサビを使ったらどうだ」
「それがいい」
タロの意見に僕は頷いた。
叔父さんとダンジョン探索を始め、頃合いを見て実行に移した。
一抹の不安を胸に叔父さんをダンジョンにとり残して撤退。
闇冒険者からの報告を待っていると、叔父さんは無事救助されたと報告が来た。
不味い。
それから、叔父さんの足取りは途絶えた。
興信所を使うも進展はない。
ある日、叔父さんのねぐらにしていた倉庫を見張っている人がいるのに気づいた。
「お前なにもんだ」
タロが凄みを効かせた。
「私は興信所の者です」
「洗いざらい吐くまでは帰せないな」
興信所は製薬会社の依頼で動いていた。
僕は製薬会社を見張るよう指示。
何日か経ったある日、叔父さんを見かけたと報告が来た。
闇冒険者が飼っているチンピラに銃を渡して襲撃させる段取りを組んだ。
しかし、結果は失敗。
家を突き止めて襲わせるも失敗。
叔父さんがダンジョンに入ったとの報告があったのでどんな事をしても殺せと指示。
報告では落とし穴に落としたみたい。
今度こそと思ったら、山田ダンジョンの停止騒ぎが始まった。
不味い。
金がなくなると闇冒険者が離反する。
叔父さんのダンジョンレコーダーの記録を取り寄せる。
ダンジョン庁の役人に金をだいぶ使ってしまった。
叔父さんはダンジョンコアに仕掛けをしてダンジョンを停止させたようだ。
僕のバラ色の未来も、もう終わりか。
いや、叔父さんに一矢報いらないと。
◆◆◆
「兄さん、もうやめて」
僕の部屋に秋穂が入ってきた。
「何の事だ。秋穂」
「叔父さんの事です。あんなに昔遊んでくれたのに」
「あれはな、怪物なんだよ。生かしておくのは危険すぎる。知ってるだろう。祖父が何をしているのか」
「ええ、労働組合の人が行方不明になった件ですね」
「そうだ。その他にも賄賂の証拠を掴んだ記者とか色々だ。叔父さんはそれを許せないだろう」
「そうですね。正義感がある人でしたから」
「それも今はどう変化しているのかは分からない。脅しに使ってくるかもしれない」
「でも、身内ですよ」
「駄目だ。駄目だ。駄目なんだよ。とにかく駄目だ」
どのような経緯かは分からないが、叔父さんが山田ダンジョンコーポレーションの会長に就任。
僕の居場所が奪われていく恐怖を感じた。
会社を乗っ取られたら、やりたい放題が出来なくなる。
もう、闇冒険者には任せて置けない。
四人でロッカールームにいる叔父さんを襲撃するも、一蹴されて僕達は捕まった。
やばい。
過去の悪行が全て明らかになる。
薬物を使った女遊びや、暴力組織を作っての資金稼ぎ、暴行事件も含めるとかなりの罪状だ。
転移能力で脱走。
闇冒険者の手引きでダンジョンレコーダーを取り外す手術をしてもらった。
最後に一目家族に会いに行く。
「お前、しばらく身を隠せ」
「父さん、叔父さんが黙っているとは思えない」
「会社と土地は俺達の手に戻った。何もできんだろう」
「父さんは甘い。あれは化け物だ。僕には分かる。大勢の血をもって生き延びてきたに違いない」
「お前がやった経験からか。殺人まではいかないが、色々と報告が来ている」
「知ってたの」
「ああ、親父が何千億という資産を扱うには、悪いぐらいが丁度いいと言って握りつぶした」
「分かった。身を隠すよ」
秋穂に叔父さんが恨むなら神を恨めと言ったそうだが、僕にはそうは思えない。
しばらくは身を隠して謀略を張り巡らすとしよう。
しかし、その気分もつかの間だった。
祖父がなんと遺産の受取人を無二叔父さんに指定したのだ。
気に食わない。
叔父さんは次男だ。
僕の父さんは長男だから、遺産は僕に譲るべきだろう。
興信所に調べさせて会った叔父さんはまるで別人だった。
王者の風格というのか、そういう物を漂わせている。
別人が成り代わったそんな気がしてならない。
不味い。
叔父さんが会社を牛耳ると、僕のテリトリーが侵される。
殺そう、そう決めた。
その時、閃いた。
ダンジョンで殺そうと。
叔父さんにポーターを勧め、お遊びでやっている冒険者稼業のパーティを集める。
「ケン、叔父さんをダンジョンで始末したい」
「なら闇冒険者だな」
僕達はいくつか危ない遊びもしていた。
邪魔になった者を始末するのも今日が初めてじゃない。
殺しまではしなかったが、色々とやった。
金でどのようにも動く闇冒険者は僕らの良い手駒だ。
「信用させて油断したところをズドンといくしかないでしょ」
ヤスがそう言った。
「銃は不味い。足がつく。クサビを使ったらどうだ」
「それがいい」
タロの意見に僕は頷いた。
叔父さんとダンジョン探索を始め、頃合いを見て実行に移した。
一抹の不安を胸に叔父さんをダンジョンにとり残して撤退。
闇冒険者からの報告を待っていると、叔父さんは無事救助されたと報告が来た。
不味い。
それから、叔父さんの足取りは途絶えた。
興信所を使うも進展はない。
ある日、叔父さんのねぐらにしていた倉庫を見張っている人がいるのに気づいた。
「お前なにもんだ」
タロが凄みを効かせた。
「私は興信所の者です」
「洗いざらい吐くまでは帰せないな」
興信所は製薬会社の依頼で動いていた。
僕は製薬会社を見張るよう指示。
何日か経ったある日、叔父さんを見かけたと報告が来た。
闇冒険者が飼っているチンピラに銃を渡して襲撃させる段取りを組んだ。
しかし、結果は失敗。
家を突き止めて襲わせるも失敗。
叔父さんがダンジョンに入ったとの報告があったのでどんな事をしても殺せと指示。
報告では落とし穴に落としたみたい。
今度こそと思ったら、山田ダンジョンの停止騒ぎが始まった。
不味い。
金がなくなると闇冒険者が離反する。
叔父さんのダンジョンレコーダーの記録を取り寄せる。
ダンジョン庁の役人に金をだいぶ使ってしまった。
叔父さんはダンジョンコアに仕掛けをしてダンジョンを停止させたようだ。
僕のバラ色の未来も、もう終わりか。
いや、叔父さんに一矢報いらないと。
◆◆◆
「兄さん、もうやめて」
僕の部屋に秋穂が入ってきた。
「何の事だ。秋穂」
「叔父さんの事です。あんなに昔遊んでくれたのに」
「あれはな、怪物なんだよ。生かしておくのは危険すぎる。知ってるだろう。祖父が何をしているのか」
「ええ、労働組合の人が行方不明になった件ですね」
「そうだ。その他にも賄賂の証拠を掴んだ記者とか色々だ。叔父さんはそれを許せないだろう」
「そうですね。正義感がある人でしたから」
「それも今はどう変化しているのかは分からない。脅しに使ってくるかもしれない」
「でも、身内ですよ」
「駄目だ。駄目だ。駄目なんだよ。とにかく駄目だ」
どのような経緯かは分からないが、叔父さんが山田ダンジョンコーポレーションの会長に就任。
僕の居場所が奪われていく恐怖を感じた。
会社を乗っ取られたら、やりたい放題が出来なくなる。
もう、闇冒険者には任せて置けない。
四人でロッカールームにいる叔父さんを襲撃するも、一蹴されて僕達は捕まった。
やばい。
過去の悪行が全て明らかになる。
薬物を使った女遊びや、暴力組織を作っての資金稼ぎ、暴行事件も含めるとかなりの罪状だ。
転移能力で脱走。
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最後に一目家族に会いに行く。
「お前、しばらく身を隠せ」
「父さん、叔父さんが黙っているとは思えない」
「会社と土地は俺達の手に戻った。何もできんだろう」
「父さんは甘い。あれは化け物だ。僕には分かる。大勢の血をもって生き延びてきたに違いない」
「お前がやった経験からか。殺人まではいかないが、色々と報告が来ている」
「知ってたの」
「ああ、親父が何千億という資産を扱うには、悪いぐらいが丁度いいと言って握りつぶした」
「分かった。身を隠すよ」
秋穂に叔父さんが恨むなら神を恨めと言ったそうだが、僕にはそうは思えない。
しばらくは身を隠して謀略を張り巡らすとしよう。
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