レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第3章 分解スキルでざまぁ編

第119話 おっさん、釣り糸を垂れた

 異世界ベティナの方はテントで野営中。
 俺は地球に帰ってきた。
 最初にやる事は金属板の謎を解く事だ。

 異世界ベティナの書籍は魔力通販を使えば地球で買える。
 当然その中に古代文字に関する文献もある。
 俺は方々の言語学の研究室に未知の言語としてそれを送った。
 まともに取り合ってくれた人は少なかった。
 その中に解析してみると答えた人が何人かいた。
 どうやら異世界ベティナの言語は俺が創作したものと思われているようだ。
 試しに学生に解かせるという人がほとんどだった。

 まあ、駄目元だしな。

「アルマぁ、会いたかったよ。俺を癒してくれ」
「しょうがない旦那さんやな」
「アルマだけじゃなくて私達もいるんだから」
「運命共同体」

「人を手にかけたんやね。なんも言わへんでも分かる」

 そうなんだよな。
 仲間だと思っていた奴を手にかけた。
 異世界アルリーでもさんざん盗賊退治をしてきた俺が言っても説得力はないが。
 いつも殺人は心がささくれ立つ。
 今回みたいな特別なのだとなおさらだ。

 地球は地球で物騒なんだよな。
 戦車が出てくる事態だ。

 今は忘れよう。
 アルマ達三人といちゃいちゃして、一寝入りしてから、会社に出社した。

「社長、手紙が届いてます」
「ありがと」

 俺は社員から手紙を受け取り封を切った。
 魔力タトゥーと魔力回路という下らない物を止めろと書いてあった。
 止めなければ命はないと続いてあった。

 脅迫状だな。
 これは戦車騒動とも繋がっているのかもしれない。
 封筒を裏返す。
 差出人は書いてないな。

 相手が何を求めているかが分かってヒントにはなったな。
 相手は魔力の浪費が許せないらしい。
 そんな事言われてもな。
 スタンピードが起こさせないためにもこれは譲れない。
 こんな事を言ってくるのは誰だ。
 脅迫状から犯人を辿るのは無理だと思う。
 だが、待っているのは得意じゃない。

「よし、魔力タトゥー無料キャンペーンを打つぞ」
「社長、勘弁して下さいよ。急なイベントは困ります」
「なに、すぐでなくとも良いし、規模も最小限で良い」
「それなら。でもなんでまた急に」
「魔力タトゥーを試してない人もいるよな。普及のための取り組みだ」
「はい、はい」

「それとな。配布場所には防犯カメラをそこら中につけとけよ」
「へっ、何かあるのですか」
「暴漢が邪魔しにくるっていうお告げがあった」
「ほんとうですか」
「まっ、天才発明家の勘だな。」
「分かりました。手配しておきます」

「車で来た犯人が車を停めそうな所にも仕掛けておけよ」
「まったく、魔力タトゥーなんて安いのに、奪いにでもくるんですかね」
「とにかく言われた通りにしろ」
「はい」

 これで釣り糸は垂れた。
 後は結果を待つだけだ。

 最初のイベントは日曜日に行われた。
 俺は監視カメラのモニターをチェックする部屋で釣り針に獲物が掛かるのを待った。

 車を停めそうな場所に覆面をした男達が車で乗り付けた。
 本当に来たよ。
 俺はお客さんに迷惑が掛からない様に、男達を叩きのめす事にした。
 魔力タトゥーを待つ列のを横目に全速力で走った。
 男達が来る前に最後尾に到着。
 俺は客のふりをして最後尾に並んだ。
 駆けてくる足音がする。
 俺は振り向きざまにトイレのすっぽんで殴った。

「このやろう」
「覆面のお客さんはご遠慮願ってます。出直して来て下さい」
「ふざけやがって」
「ほい、ほいのほい、ついでにそら」

 俺はトイレのすっぽんで殴りまくった。
 男達の苦鳴を聞いてお客が振り返る。

「どもども、防犯訓練です。お構いなく。その証拠に武器はトイレのすっぽんです」

 俺は暴漢の尻をトイレのすっぽんで叩いた。
 客から笑い声がもれる。
 気絶した暴漢を引きずっていき、誰もいない所で覆面をはぐ。
 スマホで写真を撮り、持ち物を漁る。
 さすがに身分証は持ってないみたいだ。

 車のカギがあったので、車を漁る。
 車の中にナンバープレートがあった。

 哲候てっこうさんにスマホで写真を撮ってメールする。
 しばらくして、返答があった。
 警察に照会したところ、ある議員秘書の車のナンバープレートらしい。

 馬鹿だな偽造ナンバーをつけたら本物は置いてこないと。
 たぶん逃亡途中に付け替える算段だったのだろう。
 警察の検問にあったら議員の秘書を騙るつもりだったに違いない。

 俺は男達を乗せ、議員の自宅まで車を走らせた。

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