レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第3章 分解スキルでざまぁ編

第120話 おっさん、届け物をする

「お届け物です」

 インターホンに向かってそう言うと、鉄柵の自動ロックが開いた。
 車を走らせ玄関につける。
 ドアを叩くと、お手伝いさんと思われる人が出て来た。

「あんた宅配業者じゃないね」
「お宅の車が盗難にあったようなので返しに来たよ。ついでに犯人も捕まえておいた」
「入ってもらいなさい」

 奥から偉そうな人が出て来てそう指示を出した。
 俺は応接間に通され、少し待たされた。
 言い訳でも考えているんだろうか。
 ドアが開き黒服を着た男達が現れた。
 手には拳銃が握られている。
 おいおい、俺の事を調べなかったのか。
 今まで銃を持ったやつらを散々叩きのめしたのに。

 銃をわざと発砲させ、ダンジョンレコーダーを作動させる。
 もちろん俺は魔力壁で無事だ。

 それから、銃を撃たれながら、トイレのすっぽんで叩きのめした。
 気絶していない黒服の胸倉をつかみ尋ねる。

「議員はどこだ」
「セーフルームだ」

 俺は黒服を引きずって道案内させた。
 そして、セーフルームの鉄の扉の前に立った。

分解ディサセムブル

 扉が分解され、中には青い顔の議員がいた。

「まったく、酷い手抜き工事だ。ノックしたら砂になっちまった」
「この部屋の出来事はカメラで撮影しているぞ」
「俺はね。理由を知りたいだけなんですよ」
「そんな事言える訳ない」
「黒服の襲撃の様子はダンジョンレコーダーに記録されている。一般人は記録を取り寄せる事はできないが、議員には出来る。こう見えて伝手はあるんでね。議員様から殺人犯に真っ逆さまだ」
「脅すのか」
「事実を言ったまでだ」
「魔石燃料推進機構」
「そこが黒幕か。次はもっと良いドアをつけとくんだな」

 俺は邸宅から出て、家に帰り魔石燃料推進機構を調べ始めた。
 付き合いのある週刊誌の記者が詳しいというので飲み屋で話を聞く。

「魔石燃料推進機構ってのはなんなんだ」
「俗に言う天下り先の一つだよ。魔石を使った発電を主にやっている」
「俺とどう関係するんだ」
「そこなんですがね。魔力の流れが変わっちまったのが問題で。以前は大口の魔力の使い道が発電ぐらいしかなかった」
「今は俺の会社で買ってるな」
「それで価格が高騰して、電力会社の旨味が少なくなった」
「死活問題って訳か。魔貨は魔力を集める間口を広げる行為だから良いが、魔力タトゥーと魔力回路は許せんという訳だな」
「ポーション作成は製薬会社関連の議員が守っているので、ちょっかいは出せない。それに魔石の事も」
「魔石がどう関係する」
「魔力回路の中には魔石を使う物もあるでしょう」
「あるな」
「魔力発電に使う魔石の値段も上がってる」

 構図は分かった。
 さてどうするか。
 別に魔力を使った発電をとやかく言うつもりはない。
 魔力の消費は大いに結構。
 だが、コストが上がった事で文句を言われても。
 これは双方にとって得という決着は望めないな。
 かと言ってこちらから攻めるのは論外だ。
 ダンジョンレコーダーに記録されるから、正当防衛と言えないのは不味い。
 異世界に行くときダンジョンレコーダーが外れればな。

 肌に埋め込んであるから、体扱いなんだよな。
 もっとも歯の治療跡も異世界に行ったら消えたなんて事になったら大惨事だけど。
 どうやって敵を攻めよう。
 相手から手を出させる形に持って行くのが手っ取り早いのだろうな。
 魔石を使った魔力回路を増産だ。
 ただな。
 魔力回路は現代製品に負ける物もある。
 何か考えてみるとしますか。

 おっ、研究室からメールが来た。
 金属板に書いてある文章が分かったって。
 なになに、ルート7を10個辿れ。
 なんのこっちゃ。
 異世界ベティナにルート7という場所が10個あるのか。
 それを辿ると何かが現れるという事だろうか。

 これは異世界ベティナに行ってパティに聞いてみる必要がある。
 それともこれは何かの暗号か。
 ヒントが欲しい。
 これだけじゃ分からん。

 そうだ。
 制御パネルに書いてあった文字も研究室に送ってみよう。
 異世界のエアコンの仕組みが分かるかも知れない。
 仕組みが分かれば魔力通販で異世界ベティナの物を買って運用できる。
 現代製品のエアコンとどっちが高性能なのかは分からないが、中には現代製品を上回る魔力駆動品があるかも知れん。
 魔力の消費が進めば、魔石燃料推進機構の嫌がらせにもなる。
 よし、仇討ちの片手間に商材を探してみよう。

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