レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第3章 分解スキルでざまぁ編

第148話 おっさん、追跡を開始する

 家は放火されたので、あらたに購入した新居で俺はウィスキーを飲んでいた。
 ゴゴゴゴゴとエンジン音がする。
 うるさい車だなと思っていたら、轟音と共に新居が滅茶苦茶になった。
 空いた穴から外を眺めると戦車が砲塔をこちらに向けている。
 懲りない奴らだな。
 俺はメイス片手に外に飛び出した。

分解ディサセムブル

 戦車をスキルの発動と共に叩くと粉になって飛び散った。
 見るとまだ戦車が沢山ある。

「おいおい、市街戦でもやらかそうってのか」

 これはもう隠蔽とか出来る範囲を超えているだろう。
 聞いた話では浜辺の戦車の一件は映画の撮影って事になっているらしい。
 砲弾が民家を直撃したら、言い逃れはできないぞ。

 犬を散歩させている主婦と目が合った。

「逃げろ。この戦車はテロリストだぞ」
「嘘でしょ。映画の撮影かなんかよね」
「俺の家を見て見ろ。砲弾を食らって穴が開いているから」

 俺が指差した先を見て主婦は悲鳴を上げた。

 戦車の砲塔が回転し、主婦を狙う。
 こなくそ。

 俺は主婦を突き飛ばし砲弾を受け止めた。
 俺は引きずられるように後退して、靴のゴムがアスファルトと擦れて焦げた匂いを発した。
 次々に戦車の砲台が俺に向けられる。

 くそう。
 だが、戦車には死角があるのだよ。
 それは上と下だ。
 特に下はどうにもならない。
 俺はマンホールの蓋を開けて飛び込んだ。
 レベル100を超えるとマンホールの蓋の重さも木の蓋と変わらん。
 臭いを我慢してマンホール内を移動。
 時々上に出て戦車が近くにいた場合は分解した。

 馬鹿だな。
 こいつら本当に馬鹿だ。
 少なくてもリモートコントロールしている人間は軍事の専門家じゃないな。
 こんな小回りの利かない細い道に入らなくてもいいだろう。
 スマホが着信のメロディを奏でる。

「もしもし、今取り込み中なんだが」
哲候てっこうです。短答直入に言います。200メートル進んだ六晶ビル二階に八咫やた老人ら一味が指揮所を構えています」
「助かった。いちいち戦車を叩いて回るのにも飽きた所だ」
「捕まえて下さい。逮捕状も出ています。捕まえたらこちらの懇意にしてる警官が引き取りに行きます」
「おう、なんとかしてみる」

 ふん、見つけたぞ六晶ビル。
 俺は階段を駆け上った。
 ドアの前に立ち。

分解ディサセムブル

 部屋の中はモニターとリモートコントロールの操縦桿が沢山あってもぬけの殻だった。
 俺は機械を分解して部屋を出た。
 眼下を見ると高級車が四台連なって逃げていくのが見える。
 逃がすものか。

 俺は飛び降りてアイテムボックスから車を出した。

 また、スマホから着信音だ。

「今、車は県道を信号無視しながら、高速道路入口に向かって爆走中です」
「ここで俺が信号無視したら、警察が飛んでくるかな」
「飛んでくるでしょうね」

「こっちもなんとかならないか。超法規的措置とかで」
「なりませんね。ダンジョンレコーダーの映像と道に仕掛けられた警察のカメラを見せて貰っているだけで精一杯です」
「くやしいな。いや待てよ」

 俺って会社の事業で転移の魔力回路をそこら中に設置したよな。
 魔力回路は俺の設計だから、特別にここから目的の場所に転移するのも容易い。
 よし、それを使おう。

 ここから、高速バス乗り場に転移する為の魔力回路を即席で組んでと。
 気ばかりが焦る。
 慎重にやらないと、識別信号を間違えたら別の場所に転移する。
 そうなったらやり直しだ。

 出来たぞ。
 車を再び収納。
 魔力を注入して転移する。
 高速バスターミナル近くの転移する為の部屋に出た。
 外に出て位置を確認する。
 やった目的の場所に出たぞ。

 車を高速バス乗り場に出して乗り込む。

「もしもし、いま高速道路に着いた。ナビしてくれ」
「ええ、八咫やた老人らは下り車線を爆走中です」
「良かった。下りか上りかで山を張ったんだ。どんぴしゃだ」

 犯罪者は都心を避けて田舎の方に逃げるというのをどこかで読んだ。
 その通りだったな。

 車は敵を追って走り出した。
 もうこうなったらスピード違反どんと来いだ。
 アクセルをベタ踏みして、急いだ。

 向こうは高級車だから、俺の車より確実に早いだろう。
 だが、俺の車は給油の必要がないというか。
 アイテムボックスに入っているガソリンを走りながら入れられる。
 転移を使ってな。
 嫁召喚して給油を手伝ってもらう必要はあるが、給油時間は短縮できる。
 燃料タンクに魔力回路を仕込んでおいて良かった。

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