レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第5章 アンデッドでざまぁ

第227話 おっさん、レジスタンスの本部に行く

 一週間ほどの旅で皇都に着いた。
 皇都に住んでいた時に、観光などした事ないから、なんとなく新鮮な感じがする。

 門を堂々と通る。

「次。皇都に来た目的は?」
「冒険者だから、風の向くまま気の向くままさ」
「面頬を上げろ」

 俺はヘルメットのシールドを上げた。

「ふむ、黒髪で紫の目。手配書にはないな。顔色が悪いな。真っ青だ」
「病弱なんだよ」
「そうか。病気ではないよな」
「ああ、日光に弱いだけだ」
「医者にかかると良い。皇都の医者は優秀だ」
「余計なお世話だ。自分の体の事はよく分かっている」
「気を悪くしたか。これも役目だ。通っていいぞ」

 俺は死んだ事になっているから、手配はされていないはずだ。
 不審を持たれた感じはないが、気を付けよう。

「レジスタンスのアジトに案内するわ」

 イリスはにっこり笑って言った。

「おう、どんな隠れ蓑なのか興味がある。時代劇だと宿屋とかだな。口入れ屋ってのもあったな」
「外れよ」

「何だろう。降参だ。思いつかない」
「着くまでのお楽しみよ」

 イリスはいたずらっぽく告げた。

 道は大通りから奥に入りしばらく進むと、開けた所に出た。
 露店やゴザを敷いた店が所狭しと並んでいる。
 店の構えはバラバラだが、道にはみ出して営業している店がないので、理路整然とした印象を与える。
 道は碁盤の目のように走っていた。

 ここはもしかして市場か。

「どう驚いた。レジスタンスの本部にようこそ」
「考えたな。これならどんな人が訪れても不審に思われない。宿屋なんかだと宿泊客以外は訪れないものな」
「そうよ。半日、立ち話しても不審に思われないわよ。品物のやりとりもね」
「市場の店をやっている人間の何割がレジスタンスなんだ」
「それは秘密よ。知らなければ尋問されても答えようがない」
「当然の用心だな」

「こっちよ」

 案内されて行ったのは貸本屋だった。

「紹介するわ。幹部のシュトロムよ。参謀役をやって貰っているわ」
「お見知りおきを」

 眼鏡をくいっと上げてから、お辞儀した。
 大仰な奴だな。

「ムニだ。レジスタンスで世話になる」

 こちらを観察しているようで、鋭い視線を投げかけてきた。
 頭は切れそうな奴だな。

「あと一人、幹部がいるわ。こっちよ」

 連れて来られたのは魚屋の前。

「らっしゃい、らっしゃい。魚が安いよ」

 筋肉ムキムキで角刈りの男が呼び込みをしていた。
 人気店のようで、客足が途切れない。

 俺達は客が居なくなるまで待った。

「タイン。戦闘担当よ」
「おう、よろしくな」
「ムニだ。恐らくあんたの下になると思う」
「出来そうな奴は大歓迎だ」

「俺はできそうかな」
「殺気みたいな物がある。店はやらない方がいいな。兵士が巡回にきたら不味い。勘の良い奴がいたら、目をつけられそうだ」
「じゃ、俺は普段、冒険者をしよう。食料はこの市場で買うよ」
「そうだな、それが良い。冒険者なら物騒な雰囲気でも怪しまれないだろう」

「じゃ、最後に。こっちよ」

 連れて来られたのは花屋の前。

「留守中の店番をご苦労様」
「じゃまたね」

 店番の女子が去って行った。

「イリスは花屋だったのか」
「どう似合わない」

 エプロン着けて、しなを作るイリス。

「似合ってるよ」
「じゃ、用がある時は、ブラッドソーセージの店に伝言を言づけるわ」
「帰りにさっそく買って帰るか」

 俺はソーセージの店に行った。
 大小様々なソーセージがぶら下がっている。
 俺は黒いソーセージを指差してた。

「これをくれ」
「お客さん、大丈夫ですか。これって激辛ですよ」
「そうか、金を払うから、試しに食べさせてくれ」
「イリスさんの紹介なら、お金は頂けません」
「おう、悪いな」

 店員はお茶を淹れる携帯用コンロでソーセージを焼いてから差し出した。
 俺は激辛のブラッドソーセージを一つ口に入れた。
 広がる血の甘さ。
 全然辛くないな。
 店員は目を丸くして俺を見た。

「それを食べて辛くないって顔をする人を初めて見ましたよ」
「辛いのには強いんだ。唐辛子だって齧れるぜ。さっきのソーセージを銀貨1枚分くれ」
「罰ゲームに買っていくのではないのなら、売りましょう。学生ったらこのソーセージを罰ゲームに買って行くんです。もちろん拒否してやりますとも」
「店員も大変だな。食料を遊びに使う奴は、俺の地元では袋叩きにされる」
「分かってくれますか。お客さんにはサービスしますよ。これからもごひいきに」
「ああ、ちょくちょく寄らせてもらうよ」

 さて、レジスタンスに入った訳だが、どうなる事やら。
 俺は生のブラッドソーセージを食いながら、宿に向かった。

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