無職の俺は追放されてもへっちゃらカタログスペック100%があるから ~現実を強引に俺の真実で塗り替える~

喰寝丸太

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クラスメイト相談編

第48話 遺跡起動

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 今日、向かったのは街に付属している城砦の中だ。

「よくきたね」

 出迎えてくれたのは眼鏡っ娘の和銅わどうさんだ。
 科学部の部長をしていて成績がとても良い。

「なんか俺達に用があるとか」
「この城砦には遺跡があって、その調査を頼まれた。調査自体は終わっているが、是非起動させてみたい」
「起動に必要な物は分かっているのか」
「それがな。魔力を含んだ人間の血が大量に必要だ」
「それは困るよな。生贄を捧げるわけにもいかないし。よし、俺がなんとかしてやるよ」

 さて、血の代用品ね。
 竜の血という塗料があったぐらいだから、もちろん人間の血もある。
 だが、それに魔力を含ませるのが少し問題だ。

 魔力を液体化する必要があるな。
 そこで物質化能力を持った鏡を作ろうと考えた。
 神話では『レーの鏡』という名前で載っていた。
 材料は鏡と魂だ。
 魂なんてと思ったら、ゴーストという魔物がいるのが分かった。
 なんでも人間の魂がこの魔物になると信じられている。



 ゴーストが出没するという森にやって来た。

「何か出そう。ちょっと嫌」
「小前田の出番は今回は無いな。御花畑、頼むぞ」
「戦艦に乗ったつもりで任せなさい」

 森の中に朽ちかけた猟師小屋を見つけた。
 ダウジングでは中にゴーストが居るらしい。

 俺達はドアの残骸を片付けながら中に入る。
 けたけたと笑う声が聞こえる。

「ひっ」
「小前田は臆病だな。外で待ってろよ」
「そうする」

 小前田が脱兎のごとく駆け出して行く。
 さてと、あれだな。
 部屋の隅に赤い火の玉がぷかぷかと浮いている。
 火の玉はファイヤーボールを撃って来た。

 俺達はよけ、反撃のチャンスを狙う。
 俺はゴーストに近寄り死角から聖水を掛ける。
 ゴーストにも死角はあるみたいだ。
 俺にはその視線が分かる。
 聖水を掛けられゴーストの火が少し小さくなった。

「今だ」
「いくわよ。エアバインド」

 風が吹き、火の玉が揺らめいた。
 風に拘束され苦しそうに火の玉が身をよじる。

「うぼーー、恨んでやる。呪い殺してやる」

 怨嗟の声が光の玉から聞こえてくる。

「はいはい、分かったから。カタログスペック100%」

 俺は鏡と神話を手にゴーストにスキルを掛ける。
 ゴーストは鏡に吸い込まれ『レーの鏡』が出来上がった。



「さっそく試すぞ」

 樽を床に置いて、御花畑に魔力を放出するよう頼んだ。
 魔力を『レーの鏡』に映すと魔力が液体になって樽の中に落ちた。

 それを『アドスの血』と呼ばれている薬と混ぜた。
 アドスは薬師で自分の血を用いて薬を作ったと伝説にはある。
 とにかく人間という事でオッケーだろう。

 作った人工血液を持って遺跡に入った。
 遺跡は城砦の地下にあり、岩をくりぬいて作ったようだ。
 でかい宝玉が嵌っている台座に和銅わどうさんが案内する。
 脇の血を入れる穴に樽十個分の人工血液を流し込む。
 宝玉が光り輝き、遺跡が作動し始めた。

「おお、ありがとう。これで研究も進むよ」

 和銅わどうさんが眼鏡をくいっと直して言った。



 城砦から出て空を見上げると、光のドームが街を覆っているのが見える。
 あの装置は防衛機能だったんだな。

 実は今回ただ働きじゃない。
 領主から預言書をもらえるらしい。
 和銅わどうさんに写本を渡し原本を俺がもらった。

 『ヘンゲル予言』という預言書で『勇者と聖女と賢者が邪神の封印解けし時に集えば邪神が滅ぶ』と書いてある。
 何かに使えそうだ大切にしまっておこう。
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