無職の俺は追放されてもへっちゃらカタログスペック100%があるから ~現実を強引に俺の真実で塗り替える~

喰寝丸太

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魔族暗闘編

第65話 反逆貴族

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 幸い洗脳は状態異常だった。
 なら『女神の涙』を飲ます手だな。
 『税金一割の運動応援しています。差し入れにこれを飲んで下さい』とか言えば問題ないな。
 『女神の涙』は有名らしくてどの街でも『女神の涙』という名前の類似品がある。
 仕入れに金がかかるが足りなくなったらエリクサーでも売ろう。
 問題は黒い水晶が嵌っている武器だな。
 せっかく洗脳を解除しても再び洗脳されたんじゃ限がない。
 ここは便利道具の出番だな。
 透明になるハチマキをして武器庫に忍びこむ。
 そして、触らないよう手袋をして一つ盗んだ。



 宿で武器を前に色々と試す。
 まずは『女神の涙』を掛ける。
 駄目だな。
 こんな時和銅わどうさんが居てくれたら一発なんだが。
 とにかく色々な物を掛ける。
 駄目元で掛けたポーションに反応があった。
 洗脳の力が弱まったと小前田が言った。
 この反応はアンデッドと似ている。
 ポーションで弱るという事は癒しだな。
 エリクサーはもったいないから、癒しのうちわでいくか。

 武器を癒しのうちわで扇ぐ。
 黒い水晶からは黒いもやが上がり癒されて消えた。
 鑑定を頼むと洗脳の効果は消えたようだ。

 後は武器庫で癒しのうちわを使いまくるだけだ。
 三人で手分けして武器を浄化して回った。
 後は差し入れ作戦だ。



 御花畑と小前田に兵士のファンだと言ってもらい『女神の涙』を飲ませて回る。
 洗脳状態が解けてもあまり変わりないな。
 はっ俺はみたいな事を期待してたんだが、決起前なので変わりないと思う事にした。

 さて、残すは領主だ。
 透明になるハチマキをして領主の所に行った。
 あの怪しいメイドがべったりそばに付いている。
 好都合だ。
 『真実印』を組むとメイドの正体が明らかになる。
 やっぱりだ。
 あの女魔族だ。
 俺は『ウエスラテの針』を打ち込もうと女魔族の背後に立つ。
 女魔族は短剣を抜き振り向き様に俺に突いて来た。
 俺は『野薙やなぎの型』で受け流す。

「姿を現せ、隣の領主が放った暗殺者か」

 女魔族が言う。

「魔法だ」
「ファイヤーランス」

 御花畑が炎の槍を放つ。

「むっ、他にもいたか。ダークランス」

 魔法は相殺され炎の槍は消える。

 俺は死角から『ウエスラテの針』を何度も打ち込んだ。
 針は刺さり、女魔族の手は虚空を掴んだ。

「おのれ。魔王様、申し訳ありません」

 そう言うと女魔族は魔石になった。



「鑑定してみたけど、この領主は洗脳されてない」

 小前田が言った。

「そうか。おい何を呆けているんだ。魔物が化けて画策してたんだぞ。しっかりしろ」

 俺は呆気にとられていた領主に話し掛けた。

「どこの暗殺者か知らないが余計な事を。俺は魔物に魂を売って王になる予定だったのに」
「ほう、お前は自ら進んで戦乱を起こすつもりだったと」
「魔物との戦いは終わりがない。なぜか知っているか」
「知らんな」
「恨みなどの負の感情が魔力と結びつくと魔物が生まれる」
「それが」
「争う事を止めない人間に愛想をつかしたのだよ」
「魔物の力を借りて何がしたいんだ」
「魔物を利用して、世界を統一してやろうと思っただけさ。何が悪い」
「世界を統一する戦争で大勢の人間が死ぬんじゃないか。その人達の事を考えた事がないのか」
「大事の前の小事だよ」
「お前の考えには賛同できないな」
「殺すのか」
「いや、カタログスペック100%」

 俺は『貴族規範』を片手にスキルを掛けた。
 領主は光に包まれた。
 そして、何か言おうとした領主の口にやさしさの種を放り込んだ。

「スリープをかけろ」

 御花畑が魔法を掛け、領主は眠り込んだ。
 後は兵士に化けている魔物を退治するだけだな。
 透明なまま俺達は魔物の兵士を退治して回った。
 突然兵士が魔石になり至る所で混乱が起こる。
 徐々に兵士は今回の圧政を解放する戦いが魔物主導だと気づき始めた。
 俺達が街をでる頃には戦いを撤回する旨の立て札が立った。
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