88 / 100
偽魔王編
第80話 偽魔王
しおりを挟む
扉を開けると赤い肌のねじくれた角を二本つけた魔族が大剣を持ち仁王立ちしていて、後ろにある檻をみると王女が閉じ込められ眠っていた。
早く助け出してやらないとな。
「よくぞ来た勇者よ。婚約者を助け出したくば、わしを倒してもらおう」
「勇者だけど勇者じゃない」
「まあよかろう。遊んでやる」
そういうと偽魔王は大剣を鞘から抜き、それに合わせて『龍勢ベルト』着けた武川さんが消えた。
激突音が偽魔王の前でして、とつぜん壁が揺れる。
壁をみると武川さんが激突していた。
「ふん。たわいもない」
そう言うと偽魔王は血を飛ばすように大剣を軽く振った。
クラスメイトは『ドラゴンの血』を装備に塗っているから武川さんは大丈夫だろう。
そう思ったら武川さんは血を吐き倒れた。
衝撃は防げないから内臓に損傷を負ったか。
治療師の新郷さんが慌てて駆け寄る。
俺達の戦いは魔法戦に突入していた。
魔法が弾幕のように打ち出され、偽魔王は大剣に炎を纏わせると片っ端から切り捨てていく。
さすが偽魔王強いな。
羽生さんが分裂ナイフを投げそれらも全て大剣で弾かれた。
麻呂ナードがブレスを吐く。
偽魔王は気合一閃ブレスを切り裂いた。
武川さんが戦線に復帰。
魔法の隙間を縫い偽魔王に近づく。
手がぶれて見えないほどの錬撃を放つが全て捌かれた。
魔法を撃つのをやめるように桜沢さんが指示。
前衛職が一斉に飛び掛る。
偽魔王は大剣を目にも止まらぬ速さで振り抜き前衛職は全て飛ばされた。
魔王は追い討ちで巨大な火の玉を放つ。
和銅さんが盾で火の玉を吸い込んだ。
「なかなかやる。評価を一段階上げてやろう」
「和銅さん、弱点は?」
「これといって無い」
「そんな」
「長年魔王城の玉座で悪念を吸い込みパワーアップしたわしに弱点などない」
「知っているぞ。お前が偽魔王だって事はな」
「それがどうした。確かにわしは影武者だが、舐めるなよ」
お守りを出そうかと一瞬考えたが、お守りにも限度があるだろうと思いなおす。
ここは一つ駄目元で切り札を出そう。
俺は土産物店で買った聖剣を取り出して『究極勇者エクストラスペシャルDX』と書かれた勇者の物語を手に。
「カタログスペック100%」
土産物の聖剣がオーラを纏う。
偽魔王に聖剣のレプリカはお似合いだろう。
スキルが掛かったって事は俺は勇者として認められているのか。
名も無き勇者活動も馬鹿に出来ないな。
「勇者必殺技の一つ聖剣メテオクラッシュ」
俺は聖剣を振り下ろした。
何故か昼間の屋内なのに空が夜空になって隕石がドラゴンの形の炎を纏って落ちてくる。
「動けん。なぜだ」
「なぜって、物語では必殺技はよけられないものなんだ」
隕石が偽魔王に激突、そしてボロボロの偽魔王が現れる。
「まだだ。まだ終わってないぞ」
「ひひーん」
えっ。
シルバーがもの凄い勢いで飛び込んできて炎つき後ろ足キックをみまう。
偽魔王は跳ね飛ばされ体の半分がごっそり削げていた。
「なにっ、馬に負けるとは」
偽魔王は魔石になった。
シルバーは檻の所に行きまたもや後ろ足キック。
檻はバラバラに壊れた。
王女がなぜか目覚めて辺りを見回した。
膝を折って乗れと催促するシルバー。
王女は笑いながらシルバーに乗った。
シルバーはゆっくり俺の前に来ると自慢げに鼻をならす。
もしかして、盗賊の所にさらわれた女の人が居なかったからここに乱入したのか。
よくやったと頭をなでてリンゴに似た果物を与えてやった。
「大丈夫だったか。何かされてないだろうな」
「はい、平気です……」
王女がぴくんと硬直する。
何事かと俺は身構えた。
「今、神託が降りました。魔王との最終決戦に向けて備えるようにと」
みんなに気合が入った気がする。
いよいよ最終決戦が近いな。
早く助け出してやらないとな。
「よくぞ来た勇者よ。婚約者を助け出したくば、わしを倒してもらおう」
「勇者だけど勇者じゃない」
「まあよかろう。遊んでやる」
そういうと偽魔王は大剣を鞘から抜き、それに合わせて『龍勢ベルト』着けた武川さんが消えた。
激突音が偽魔王の前でして、とつぜん壁が揺れる。
壁をみると武川さんが激突していた。
「ふん。たわいもない」
そう言うと偽魔王は血を飛ばすように大剣を軽く振った。
クラスメイトは『ドラゴンの血』を装備に塗っているから武川さんは大丈夫だろう。
そう思ったら武川さんは血を吐き倒れた。
衝撃は防げないから内臓に損傷を負ったか。
治療師の新郷さんが慌てて駆け寄る。
俺達の戦いは魔法戦に突入していた。
魔法が弾幕のように打ち出され、偽魔王は大剣に炎を纏わせると片っ端から切り捨てていく。
さすが偽魔王強いな。
羽生さんが分裂ナイフを投げそれらも全て大剣で弾かれた。
麻呂ナードがブレスを吐く。
偽魔王は気合一閃ブレスを切り裂いた。
武川さんが戦線に復帰。
魔法の隙間を縫い偽魔王に近づく。
手がぶれて見えないほどの錬撃を放つが全て捌かれた。
魔法を撃つのをやめるように桜沢さんが指示。
前衛職が一斉に飛び掛る。
偽魔王は大剣を目にも止まらぬ速さで振り抜き前衛職は全て飛ばされた。
魔王は追い討ちで巨大な火の玉を放つ。
和銅さんが盾で火の玉を吸い込んだ。
「なかなかやる。評価を一段階上げてやろう」
「和銅さん、弱点は?」
「これといって無い」
「そんな」
「長年魔王城の玉座で悪念を吸い込みパワーアップしたわしに弱点などない」
「知っているぞ。お前が偽魔王だって事はな」
「それがどうした。確かにわしは影武者だが、舐めるなよ」
お守りを出そうかと一瞬考えたが、お守りにも限度があるだろうと思いなおす。
ここは一つ駄目元で切り札を出そう。
俺は土産物店で買った聖剣を取り出して『究極勇者エクストラスペシャルDX』と書かれた勇者の物語を手に。
「カタログスペック100%」
土産物の聖剣がオーラを纏う。
偽魔王に聖剣のレプリカはお似合いだろう。
スキルが掛かったって事は俺は勇者として認められているのか。
名も無き勇者活動も馬鹿に出来ないな。
「勇者必殺技の一つ聖剣メテオクラッシュ」
俺は聖剣を振り下ろした。
何故か昼間の屋内なのに空が夜空になって隕石がドラゴンの形の炎を纏って落ちてくる。
「動けん。なぜだ」
「なぜって、物語では必殺技はよけられないものなんだ」
隕石が偽魔王に激突、そしてボロボロの偽魔王が現れる。
「まだだ。まだ終わってないぞ」
「ひひーん」
えっ。
シルバーがもの凄い勢いで飛び込んできて炎つき後ろ足キックをみまう。
偽魔王は跳ね飛ばされ体の半分がごっそり削げていた。
「なにっ、馬に負けるとは」
偽魔王は魔石になった。
シルバーは檻の所に行きまたもや後ろ足キック。
檻はバラバラに壊れた。
王女がなぜか目覚めて辺りを見回した。
膝を折って乗れと催促するシルバー。
王女は笑いながらシルバーに乗った。
シルバーはゆっくり俺の前に来ると自慢げに鼻をならす。
もしかして、盗賊の所にさらわれた女の人が居なかったからここに乱入したのか。
よくやったと頭をなでてリンゴに似た果物を与えてやった。
「大丈夫だったか。何かされてないだろうな」
「はい、平気です……」
王女がぴくんと硬直する。
何事かと俺は身構えた。
「今、神託が降りました。魔王との最終決戦に向けて備えるようにと」
みんなに気合が入った気がする。
いよいよ最終決戦が近いな。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
126
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる