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5.初お目見え
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「出来上がりました」
「ありがとう」
「お化粧はいかが致しますか?」
「落ちてる?」
「いいえ。それに前髪とメガネでほとんど分かりません」
「それなら良いかな」
ここにはドレッサーどころか鏡すらない。
アンルーシーに見栄えのする格好にしてもらったらそれで良い。
また調べものに戻るだけだから。
「仲が良くて羨ましいです」
未だに手を繋いだままの手を見てウフフと笑うアンルーシー。
「アンルーシーだってお兄様と手ぐらい握っているでしょう」
「え!?何を!そんな事はしておりません!!」
「え!?お兄様って奥手だったの!?」
「違います!マイオン様は私に合わせてくれてっ………」
チラリと後ろを見ると全身から湯気が出そうな程真っ赤になったアンルーシーは途中で言葉を切って唇を噛んで俯いてしまった。
「ごめんなさい。人にはそれぞれのタイミングやスピードというものがあるものね」
可愛い反応をするアンルーシーをニヤニヤしながら振り返ると、握っていた手が少し引かれた。
「ん~…シルヴィア様?」
カインは空いている右手で目を擦りながら顔を上げる。
サラサラと音が聞こえそうな髪が寝乱れもせずに綺麗に整えられている。
アンルーシーに整えてもらえて良かった。
好きな人の前では少しでも綺麗で居たい。
いくら周りに残念な顔立ちと噂されててもそれは胸に湧き上がってくる自然な願望だ。
「おはよう、カイン。いつの間にか寝ちゃったわね」
「はい、とても可愛い寝顔でした」
「なっ何を言っているのよ!」
今度は私が赤くなる番。
恥ずかしさで手を勢い良く引いて離し、体ごとアンルーシーの方へと振り向く。
ニヤニヤしているアンルーシーの顔が見えた。
コンコンッ
「シルヴィアはここか?」
「マイオン様」
扉から顔を覗かせたのは兄だった。
兄の顔を見ただけでアンルーシーは伏し目がちになり微かに頬が赤くなる。
「おいおい、家に帰ってこないと思ったら男と夜を明かしていたなんて変な噂が立ったらどうするつもりだ」
「これ以上醜聞が広がっても何ともないわ。あの顔で男を誑かせるなんて凄いわねって笑い話に花が咲くわよ」
「その噂話に面倒臭い王子が入り込まなきゃ別に何も言わないんだけどな」
兄の盛大なため息にこちらまで気分が下降する。
「んで、その王子様からのご招待だ」
さらに下降した。
兄は一枚の白い封筒をヒラヒラ踊らせている。
嫌な予感しかしない。
私は自分でも寄り過ぎだなと思うくらい眉間に皺を寄せて視線を逸らした。
「俺は会わせたくないが、今王子の機嫌を損ねると後々大変なんだ」
後々とは逃げ出す時の話かな。
気に病むなと言われても出来ない家族夜逃げ計画。
ここは大人しく招待に応じた方が得策かと思う。
私は兄に視線を戻して封筒を受け取り、中を確認した。
「これお茶会を開催って書いてあるけど、日付が今日じゃない!」
私を始めアンルーシーもカインも驚きを露にしている。
「お兄様、人の手紙を開けるのはマナー違反じゃないかしら?」
ジトッと見つめると全く反省の様子もない兄が笑顔を向けてくる。
「俺は付き添い拒否されたから父様が一緒にいってくれる。一応王家だから準備万端で行けよ」
そう軽く話すとそそくさと部屋を去っていった。
もうため息すら出てこない状況。
任務を遂行する為に席を立った。
時間がない中で迅速に帰宅した。
そして上げ足を取られないようにとめいいっぱい着飾った。
王子の為ではなく、自分の家族の為に。
そして何とか間に合ったお茶会会場である王城の敷地内、白亜の壁に金細工と金の屋根。
物凄くギラギラと趣味の悪い建物の中を父と従者の案内で歩いていく。
社交界デビューはしたが殆ど社交界へ出入りしていない私は王城に入るのも初めて。
みっともなくキョロキョロしないように俯き加減で歩く。
いつもは着ないフリルを沢山あしらった重いドレスはそれだけで私の足を前に進ませる事を困難にする。
「少しだけだ。私も早く用件が済むように尽くすから、シルヴィアも少しだけ耐えてくれ」
「はい、お父様。無理はしないでね?」
「いや、無理はする!絶対に長引かせはしないからな。きっと顔見せのつもりだろう。ルーファス様もお前の噂くらいは聞いた事があるだろうから、どのくらいの娘か品定めしようという心積もりだろう」
私だけに聞こえる小さな声だったが、苦虫を噛み潰したような顔をしながらも徐々に鼻息が荒くなっていく。
自分の言っている事が腹立たしく憤ってるようだ。
「お父様、ここはもう王城ですよ」
「ああ、そうだったな」
やんわりと嗜めると父も周りに目をやり、王子への反抗的な態度を改めた。
そんな話をしていると従者は庭の一角にある東屋の前で足を止める。
「こちらにございます。ルーファス様、アンダーソン子爵様方がお越しでございます」
「ああ、入れ」
従者は恭しく頭を下げてルーファス様の許可を取り付け、私達に中へ入るよう促す。
父も一息吐いてから東屋へと足を踏み入れ、私もそれに続いた。
「ルーファス様、子爵位を賜るカインレード・アンダーソンとその娘シルヴィアでございます」
父が頭を下げるのと同時にスカート部分を摘んで淑女の礼を取る。
ルーファス様の姿は父の影で見えなかった。
「顔を上げろカインレード」
少し籠もった声音に父に合わせてゆっくり顔を上げる。
「っ!?」
ルーファス様が立ち上がって見せたその姿に悲鳴を上げなかった事を褒めてほしい。
私の脳裏には幼き頃の記憶が浮かび上がってきた。
縦にも横にも成長して額には脂か汗かがテカテカと、いやギトギト輝いている。
金の髪も脂っぽくて青い目は肉に埋もれて居るが、辛うじてこちらを見ているのが分かった。
「久しいなカインレードよ」
「はい、輸入品の事で長くこの地を離れておりました」
「そうか、お前も大変だな」
一番大変なのは貴方の悪行ですけど、とは言えない。
父の背中からは禍々しい程の怒りが感じられた。
「して、我が花嫁は?」
「………シルヴィア」
この人は父が怒っているのを分かっているのだろう。
ニヤニヤしながらの言葉は的確に父の琴線に触れてくる。
「はい。お初にお目にかかります。カインレード・アンダーソン子爵が娘、シルヴィアと申します」
父の影から一歩前に出て先程と同じように淑女の礼を取る。
そしてそこから動かない。
絶対に近寄りたくはないから。
「ほう、これは噂通りの娘だな。カインレードの嫁は美人だったと記憶しているが、間違いだったか?」
ルーファス様の視線が頭から足の先までゆっくり舐め回すように動く。
気持ち悪い。
掌に爪が食い込むのが分かってても拳を握る事が止められない。
「シルヴィアも器量良くとても可愛い子です」
「そうか?ここでは器量などいらないのだがな」
私を見る目がふと興味なさげに逸らされて安堵がこみ上げる。
「…もういい、帰れ」
本当にただの顔見せだったのか、手をシッシッと追い払うように動かされ私達は頭を下げて東屋を辞した。
初めて会った王子様はデカくて太くてギトギト。
嫁ぐ事は私の心の死を意味する事が嫌でも分かった。
絶対に嫁がない。
そう誓いを新たにした。
「ありがとう」
「お化粧はいかが致しますか?」
「落ちてる?」
「いいえ。それに前髪とメガネでほとんど分かりません」
「それなら良いかな」
ここにはドレッサーどころか鏡すらない。
アンルーシーに見栄えのする格好にしてもらったらそれで良い。
また調べものに戻るだけだから。
「仲が良くて羨ましいです」
未だに手を繋いだままの手を見てウフフと笑うアンルーシー。
「アンルーシーだってお兄様と手ぐらい握っているでしょう」
「え!?何を!そんな事はしておりません!!」
「え!?お兄様って奥手だったの!?」
「違います!マイオン様は私に合わせてくれてっ………」
チラリと後ろを見ると全身から湯気が出そうな程真っ赤になったアンルーシーは途中で言葉を切って唇を噛んで俯いてしまった。
「ごめんなさい。人にはそれぞれのタイミングやスピードというものがあるものね」
可愛い反応をするアンルーシーをニヤニヤしながら振り返ると、握っていた手が少し引かれた。
「ん~…シルヴィア様?」
カインは空いている右手で目を擦りながら顔を上げる。
サラサラと音が聞こえそうな髪が寝乱れもせずに綺麗に整えられている。
アンルーシーに整えてもらえて良かった。
好きな人の前では少しでも綺麗で居たい。
いくら周りに残念な顔立ちと噂されててもそれは胸に湧き上がってくる自然な願望だ。
「おはよう、カイン。いつの間にか寝ちゃったわね」
「はい、とても可愛い寝顔でした」
「なっ何を言っているのよ!」
今度は私が赤くなる番。
恥ずかしさで手を勢い良く引いて離し、体ごとアンルーシーの方へと振り向く。
ニヤニヤしているアンルーシーの顔が見えた。
コンコンッ
「シルヴィアはここか?」
「マイオン様」
扉から顔を覗かせたのは兄だった。
兄の顔を見ただけでアンルーシーは伏し目がちになり微かに頬が赤くなる。
「おいおい、家に帰ってこないと思ったら男と夜を明かしていたなんて変な噂が立ったらどうするつもりだ」
「これ以上醜聞が広がっても何ともないわ。あの顔で男を誑かせるなんて凄いわねって笑い話に花が咲くわよ」
「その噂話に面倒臭い王子が入り込まなきゃ別に何も言わないんだけどな」
兄の盛大なため息にこちらまで気分が下降する。
「んで、その王子様からのご招待だ」
さらに下降した。
兄は一枚の白い封筒をヒラヒラ踊らせている。
嫌な予感しかしない。
私は自分でも寄り過ぎだなと思うくらい眉間に皺を寄せて視線を逸らした。
「俺は会わせたくないが、今王子の機嫌を損ねると後々大変なんだ」
後々とは逃げ出す時の話かな。
気に病むなと言われても出来ない家族夜逃げ計画。
ここは大人しく招待に応じた方が得策かと思う。
私は兄に視線を戻して封筒を受け取り、中を確認した。
「これお茶会を開催って書いてあるけど、日付が今日じゃない!」
私を始めアンルーシーもカインも驚きを露にしている。
「お兄様、人の手紙を開けるのはマナー違反じゃないかしら?」
ジトッと見つめると全く反省の様子もない兄が笑顔を向けてくる。
「俺は付き添い拒否されたから父様が一緒にいってくれる。一応王家だから準備万端で行けよ」
そう軽く話すとそそくさと部屋を去っていった。
もうため息すら出てこない状況。
任務を遂行する為に席を立った。
時間がない中で迅速に帰宅した。
そして上げ足を取られないようにとめいいっぱい着飾った。
王子の為ではなく、自分の家族の為に。
そして何とか間に合ったお茶会会場である王城の敷地内、白亜の壁に金細工と金の屋根。
物凄くギラギラと趣味の悪い建物の中を父と従者の案内で歩いていく。
社交界デビューはしたが殆ど社交界へ出入りしていない私は王城に入るのも初めて。
みっともなくキョロキョロしないように俯き加減で歩く。
いつもは着ないフリルを沢山あしらった重いドレスはそれだけで私の足を前に進ませる事を困難にする。
「少しだけだ。私も早く用件が済むように尽くすから、シルヴィアも少しだけ耐えてくれ」
「はい、お父様。無理はしないでね?」
「いや、無理はする!絶対に長引かせはしないからな。きっと顔見せのつもりだろう。ルーファス様もお前の噂くらいは聞いた事があるだろうから、どのくらいの娘か品定めしようという心積もりだろう」
私だけに聞こえる小さな声だったが、苦虫を噛み潰したような顔をしながらも徐々に鼻息が荒くなっていく。
自分の言っている事が腹立たしく憤ってるようだ。
「お父様、ここはもう王城ですよ」
「ああ、そうだったな」
やんわりと嗜めると父も周りに目をやり、王子への反抗的な態度を改めた。
そんな話をしていると従者は庭の一角にある東屋の前で足を止める。
「こちらにございます。ルーファス様、アンダーソン子爵様方がお越しでございます」
「ああ、入れ」
従者は恭しく頭を下げてルーファス様の許可を取り付け、私達に中へ入るよう促す。
父も一息吐いてから東屋へと足を踏み入れ、私もそれに続いた。
「ルーファス様、子爵位を賜るカインレード・アンダーソンとその娘シルヴィアでございます」
父が頭を下げるのと同時にスカート部分を摘んで淑女の礼を取る。
ルーファス様の姿は父の影で見えなかった。
「顔を上げろカインレード」
少し籠もった声音に父に合わせてゆっくり顔を上げる。
「っ!?」
ルーファス様が立ち上がって見せたその姿に悲鳴を上げなかった事を褒めてほしい。
私の脳裏には幼き頃の記憶が浮かび上がってきた。
縦にも横にも成長して額には脂か汗かがテカテカと、いやギトギト輝いている。
金の髪も脂っぽくて青い目は肉に埋もれて居るが、辛うじてこちらを見ているのが分かった。
「久しいなカインレードよ」
「はい、輸入品の事で長くこの地を離れておりました」
「そうか、お前も大変だな」
一番大変なのは貴方の悪行ですけど、とは言えない。
父の背中からは禍々しい程の怒りが感じられた。
「して、我が花嫁は?」
「………シルヴィア」
この人は父が怒っているのを分かっているのだろう。
ニヤニヤしながらの言葉は的確に父の琴線に触れてくる。
「はい。お初にお目にかかります。カインレード・アンダーソン子爵が娘、シルヴィアと申します」
父の影から一歩前に出て先程と同じように淑女の礼を取る。
そしてそこから動かない。
絶対に近寄りたくはないから。
「ほう、これは噂通りの娘だな。カインレードの嫁は美人だったと記憶しているが、間違いだったか?」
ルーファス様の視線が頭から足の先までゆっくり舐め回すように動く。
気持ち悪い。
掌に爪が食い込むのが分かってても拳を握る事が止められない。
「シルヴィアも器量良くとても可愛い子です」
「そうか?ここでは器量などいらないのだがな」
私を見る目がふと興味なさげに逸らされて安堵がこみ上げる。
「…もういい、帰れ」
本当にただの顔見せだったのか、手をシッシッと追い払うように動かされ私達は頭を下げて東屋を辞した。
初めて会った王子様はデカくて太くてギトギト。
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絶対に嫁がない。
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