FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の三学期

🍭

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「は い。わたしは、中学生の時に、脳梗塞と、くも 膜 下 出血を やりまして、身体 障がい者になりました。ですが、周りの人たちの支えがあって、こうやって元気に過ごして おります。一人では、生活するだけでも大変なのですが、家族や友人がいてくれるので、楽しいです。 わたしが上手く話せなかったり、早く“歩かねけ”かったりしますが、みんな最後まで聞こうとしてくれるし、歩くのも待って くれます。それで、迷惑をかけて申し訳なく思っていると言うと、友人は、言うのです。 いいよいいよ、ゆっくり話そって。 
 わたしはみんなについていけないけれども、みんなはわたしのそばにいてくれるので、 一人になりません。ある時、信号が点滅したり、踏切が鳴ったりして、わたしが慌てた時、友人が、ゆっくり行こうよ、ちょっと待てばいいんだから、と言ってくれました。そこで、わたしが、走れない“ばったり”でごめんなさいね、と言うと、友人は笑って、早く渡ればいいってもんじゃないよって 言いました。わたしは、長らく意味が分からなかったのですけれども、最近になって、こう思うように なりました。困っている人を助ける気持ちと、助けてもらったわたしの気持ちとが重なってあったかになると、とても 幸せを 感じます。だから、待つのですねって」
 奈緒は一瞬戸惑って、「あら、もうなんて言っていいか分からない」と流暢に喋った。そして、赤ちゃん言葉で続ける。
「世の 中は、健常者のために 作られて い ま す。ですから、わたしたち障がい者には、住みにくいところも あり ます。だけれども、そこで 生活 している人に 優しさがあったら、住みやすくなると 思い ました。“ばりあふりい”とは、段差がないとか、手すりがあるとかだけじゃなくて、気持ちなんだな と、思い ました。その時は、こんなわたしでも、幸せに過ごせて、よかったですねぇって思っただけでしたが、ある時思いました。ある時、去年、ある時…」
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