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二年生の二学期
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――休んでる間にこと切れて命絶っちゃう子って多いって言うから、彼女も同じだったんじゃない?」
「土屋君が辞めちゃうっていうのも分かる気がする。あんなに頑張られても迷惑でしょ。ただでさえ生徒会忙しいのに。でもこれで土屋君もフリーだね。悪い虫がつく前にアタックしちゃう?」
「その悪い虫がここにいるぞ」鏡花がチンパンジーのように何度も手を叩いた。
「そうか、それわたしか」
二人が大声でけたたましく笑って足を踏み鳴らす。いつまでたっても空気が漏れるように笑い続ける鏡花が、長いセンターパートを掻き上げた。
「でも、意外にしぶといんじゃないの? 二年で一番頭がいいの廣飯さんでしょ? 一学期のテスト、全教科学年一位だって。結局彼女以外に学校仕切れる人いない気がする」
自分の席で頬杖をついて黒板を見やっていた南が、宙を漂う噂話を視線で撫でる。奈緒は、限りなく存在を消した様子だったが、そば耳を立てているようだ。
早苗が声のボリュームを下げて、自らの顔を奈緒の視界に落とし込むと、ねめつけるようにして、この子の双眸と視線を合わせた。
((最悪。ほんと潰れてほしい。成瀬と一緒にガッコ辞めてくんないかなぁ))
奈緒は苦し紛れに笑って、ハンカチでよだれを拭う。いじめっ子体質の二人に挟まれて、いつの間にか一年の時のようにこうべを垂れて過ごすようになっていた。
そして、この少女を陥れようと画策したことも禍福転為し、順風満帆のように見えた杏奈の学園生活は、何故かいとも簡単に崩れ去り、彼女が成す偉業の鐘の音は鳴りを潜めた。その凋落ぶりは、信じられないありさまだ。
そんな折、ざわめきを伴って一人の男子が廊下を駆け抜けていく。
「喧嘩だ、喧嘩。高木と土屋が屋上で殴り合ってる!」
その声を聴いた奈緒が、南と顔を見合わせる。二列離れた席にいた二人は、互いに頷きあって立ち上がると、急いで屋上へと走っていった。
「土屋君が辞めちゃうっていうのも分かる気がする。あんなに頑張られても迷惑でしょ。ただでさえ生徒会忙しいのに。でもこれで土屋君もフリーだね。悪い虫がつく前にアタックしちゃう?」
「その悪い虫がここにいるぞ」鏡花がチンパンジーのように何度も手を叩いた。
「そうか、それわたしか」
二人が大声でけたたましく笑って足を踏み鳴らす。いつまでたっても空気が漏れるように笑い続ける鏡花が、長いセンターパートを掻き上げた。
「でも、意外にしぶといんじゃないの? 二年で一番頭がいいの廣飯さんでしょ? 一学期のテスト、全教科学年一位だって。結局彼女以外に学校仕切れる人いない気がする」
自分の席で頬杖をついて黒板を見やっていた南が、宙を漂う噂話を視線で撫でる。奈緒は、限りなく存在を消した様子だったが、そば耳を立てているようだ。
早苗が声のボリュームを下げて、自らの顔を奈緒の視界に落とし込むと、ねめつけるようにして、この子の双眸と視線を合わせた。
((最悪。ほんと潰れてほしい。成瀬と一緒にガッコ辞めてくんないかなぁ))
奈緒は苦し紛れに笑って、ハンカチでよだれを拭う。いじめっ子体質の二人に挟まれて、いつの間にか一年の時のようにこうべを垂れて過ごすようになっていた。
そして、この少女を陥れようと画策したことも禍福転為し、順風満帆のように見えた杏奈の学園生活は、何故かいとも簡単に崩れ去り、彼女が成す偉業の鐘の音は鳴りを潜めた。その凋落ぶりは、信じられないありさまだ。
そんな折、ざわめきを伴って一人の男子が廊下を駆け抜けていく。
「喧嘩だ、喧嘩。高木と土屋が屋上で殴り合ってる!」
その声を聴いた奈緒が、南と顔を見合わせる。二列離れた席にいた二人は、互いに頷きあって立ち上がると、急いで屋上へと走っていった。
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