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二年生の二学期
第二百十話 春樹以外の実力
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本日、執り行われる最後の試合は、ひだまり高校 対 保徳高校。同じ体育館内で行われていた女子の試合は、すでに終わっていたから、ギャラリーが男子のコートに殺到していて、大変混雑していた。
「保徳には去年勝ってるし、負けはしないよね」
南が、スウェットのハーフジップを下ろして余裕しゃくしゃくといった感じで無邪気に呟くと、心愛が首を横に振る。
「そんなことないよ、保徳は格上だから。去年あたりから勝てるようになってきたけど、それ以前はずっと負け続けてきたから、気は抜けないよ」
「黒いユニホームで強そうだもんね。でも赤のほうが好きだから、赤を応援しようね」奈緒がコロコロと鈴を鳴らすように語る。
しばらくすると、一瞬館内が静まり返る。直後にホイッスルが鳴って試合が始まった。案の定、春樹にはがっちりとガードがついてしまっていて、パスも回せなければ、3ポイントを放つチャンスも手に入れられない。
だが落ち着き払った様子の彼は、自らドリブルで走ろうとせずにパスを回して様子を見る。
心愛が、聞き落としそうなほど小さな声で囁くように声を鳴らす。
「上手いね、高木君。時々ドリブルする姿勢を見せて注意を引きつつ、すぐにシュート打てそうなポジションの仲間見つけ出して、パス回していく」
意外そうな顔して褒めるつぶらな瞳の少女に、神妙な面持ちの南が小さく呟いた。
「うん、でも思うように点差開かないね。勝ってはいるけど12対7」
「敵が結構身長あるし。足早いからかく乱されちゃうのかも。区内の試合だとひだまりほど足の速いチームいないから、戦い慣れていないんじゃないかな」
「高木も本田先輩も尋常じゃなく足早いもんね。特にあいつはわたしの蹴りを難なくよけやがるし」
「なにを言っているの? わたしにはなにを言っているのか意味が分からないわ」
少し青ざめたような表情を見せた心愛が、無理やり笑みを作って視線を逸らすと、奈緒が教えてやる。
「不良だから、ババキックやら長渕キックやらかますんだよ」
「しらない、しらない」心愛が手のひらで壁を作って、この子の言葉を遮る。
「保徳には去年勝ってるし、負けはしないよね」
南が、スウェットのハーフジップを下ろして余裕しゃくしゃくといった感じで無邪気に呟くと、心愛が首を横に振る。
「そんなことないよ、保徳は格上だから。去年あたりから勝てるようになってきたけど、それ以前はずっと負け続けてきたから、気は抜けないよ」
「黒いユニホームで強そうだもんね。でも赤のほうが好きだから、赤を応援しようね」奈緒がコロコロと鈴を鳴らすように語る。
しばらくすると、一瞬館内が静まり返る。直後にホイッスルが鳴って試合が始まった。案の定、春樹にはがっちりとガードがついてしまっていて、パスも回せなければ、3ポイントを放つチャンスも手に入れられない。
だが落ち着き払った様子の彼は、自らドリブルで走ろうとせずにパスを回して様子を見る。
心愛が、聞き落としそうなほど小さな声で囁くように声を鳴らす。
「上手いね、高木君。時々ドリブルする姿勢を見せて注意を引きつつ、すぐにシュート打てそうなポジションの仲間見つけ出して、パス回していく」
意外そうな顔して褒めるつぶらな瞳の少女に、神妙な面持ちの南が小さく呟いた。
「うん、でも思うように点差開かないね。勝ってはいるけど12対7」
「敵が結構身長あるし。足早いからかく乱されちゃうのかも。区内の試合だとひだまりほど足の速いチームいないから、戦い慣れていないんじゃないかな」
「高木も本田先輩も尋常じゃなく足早いもんね。特にあいつはわたしの蹴りを難なくよけやがるし」
「なにを言っているの? わたしにはなにを言っているのか意味が分からないわ」
少し青ざめたような表情を見せた心愛が、無理やり笑みを作って視線を逸らすと、奈緒が教えてやる。
「不良だから、ババキックやら長渕キックやらかますんだよ」
「しらない、しらない」心愛が手のひらで壁を作って、この子の言葉を遮る。
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