FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

🍭

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 粂川が、身長百七十センチ超えで体重八十キロという体格の割に小さな白い鼻で、軽く笑い飛ばす。
「呼び込み担当ならどうだよ。調理とか売り子じゃなければ、向こうも文句のつけようないんじゃねぇのかな。つーか、そもそも作ってねーじゃん、飲んでばかりで」
「いいの、わたしはそれで」奈緒が訝しげな視線を粂川に送る。
 理子が、コップをもって指をモジモジさせている奈緒の手元を見ながら、釣られて笑った。
「そんな心配してないで、今日の作品の味見しようよ。もう甘い香りにメロメロで我慢できないの」
 突如として、すべての心配事を吹き飛ばしたかのような明るい笑顔で輝きだした奈緒が、膝に置いていたノートを大きな机の上に置いた。表紙に『あまざけノート(♡◍>◡<◍』と書かれている。それを開いて、なにやらシャーペンで書き始める。
「今日の味の批評。九日目、い ち ご、抹茶。うん。抹茶 味は、草っぽい味がちょっとウサギの餌みたいな味」
「食ったことあんのかよ、ウサギの餌」すかさず粂川がつっこむ。
 奈緒は、「ないけど、ふふ、分かんない」と吐息を噴出させた。思い出し笑いするこの子を見て、一同つっこまなかった。だが、多分食べたのだろう、という顔をした。
 奈緒が続ける。
「いちご味は、激あま。口を覆いつくすような 甘さが たまらない。これは外せないよね」と言って、ピンク色の蛍光ペンで花丸を書き加える。そして、今書いたページを見返してみて、もう一度試作甘酒を飲み比べながら、ぽつぽつと味の評価を言葉に替えて、薄紅色の唇から転がし出す。
 お世辞にもきれいとは言えない字で書かれた今日試飲した甘酒の評価に、色々と絵を描き込んでいく。それから、前のページをめくっては「ふむふむ」と頷きながら読む。そこには今まで試作して飲んだ甘酒の批評と、それぞれに関する絵に加えて、味に関する様々な感想や思いついたことが書かれていた。
 みんなが固唾を飲んで見守る前で、瞳をとじて口をへの字につぐむ奈緒が、首を傾げて「う~ん」と唸る。そして「うん」と頷くと、瞳を見開く。
「よし決めた。全部出そうよ。ぜんぶ」

 もちろん全員がずっこけた。









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