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緒方宗谷

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二年生の二学期

第二百三十六話 リハビリの記録

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 奈緒の部屋には、モモタのぬいぐるみなどと一緒に、自らが作った多くの作品が飾られていた。南が、おしりの前で両手の指を絡め、改めてそれらを見渡す。今と昔のを比べると、うまさが格段に向上しているのがよく分かる。
「そういえば、奈緒ってどんなリハビリしたの?」
「うん、こういうのした」
 そう言って体現してみせたこの子だったが、体を揺れ動かすだけだったので、南は分からない様子だ。
 それに気がついて体現をとりやめると、本棚へと膝行していき、ビニール袋を取って、中身を出して見せる。
「えっとねぇ、こうでこうした」
 二枚重なって四つ折りになった紙を南が開くと、中には日付とメモが書いてあった。字が奇麗なので、病院の先生か親の手によるものだろう。
 そこには、奈緒の壮絶なリハビリ生活の記録が書かれていた。

 一枚目の表には、


火 石沢先生と会う。点滴最終日
水 調布 来てくれる。
木 2才の知能テスト。お勉強始める。
  リンゴ、うさぎ、三輪車の絵を見てその名前が言えない。
金 はさみ、コップ、いすの絵を見てその使いみちを言えない。
  上記以外満点

3/8 リンゴのみ言えない。それ以外は進歩なし。
    3才の知能テスト上、空間近くまでやり、すべて満点
3/9 2才進歩なし。 ♬うさぎ うさぎ 何みて
             はねる♬ をおしえた。

    3才「注意」までやった。
      「注意」の一番上の問題で右端の絵を見落とした。

3/10 2才で   リンゴが言えた。
     3才で   記憶ができなかった。 
           概念 とくに猫ができなかった。
           上記以外注意までやった。




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