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港町のお友達
道は進んだ後に出きるもの
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モモタは、トボトボと埠頭を歩いていました。
大切なものに気がついたものの、お家からここは大変遠く、帰る気力がわいてきません。
「僕どうしよう。
まだ虹には未練があるし、またあの距離を歩いて帰ると思うと、とてもじゃないけど、今から疲れちゃう」
あまりにも物悲しそうなモモタを見て、1匹のカニが話しかけてきました。
「君かい?虹に登ろうと旅してきた猫って」
「うん、でも虹の階段には上れなかったんだ」
「諦めちゃうの?」
モモタはうつむいて答えられません。カニは言いました。
「僕の聞いた話では、虹は階段ではなく、橋らしいよ」
びっくりしたモモタは、立ち止まります。
「登った事あるの?」
「僕は無いよ、聞いただけ。
カモメが言っていたんだ、ペリカンがのぽったってアホウドリが言ってたよってさ」
カモメもペリカンもアホウドリもモモタは知りません。
「どんな生き物なの?」
「カモメは大きな鳥だよ、ペリカンとアホウドリは知らない」
「僕のこと食べる?」
カニは笑って食べないと答えた後に、続けて言いました。
「お、なんか元気が出てきたようだね」
「うん、でも、ますますどうしていいか分からなくなっちゃった」
何を迷っているのか分からないカニは言いました。
「進めないの?戻れないの?じゃあ、横に歩けばいいんだよ。
♪カニッカニッカニッ♪」
「横に?横に?」
モモタはピョンピョン飛び跳ねてから踏ん張りますが、どうもうまくいきません。
「あはははは、君は横歩きが苦手なのか、じゃあ、何も解決できないね。
横に歩けないと、人生は辛いんだよ、何も解決できないからね。
僕なんて、横に歩けるから、辛いと思ったことないんだ」
モモタは不思議に思いました。
「前にも後ろにも動けないのに?」
カニは立ち止まります。
「本当だ、僕、前にも後ろにも歩けないや」
「どうするの?」
「横に歩く」
横に歩くは魔法の歩み、何でも解決できるようです。
いくら頑張ってもモモタは横に歩けなかったので、ピョンピョン横に飛び跳ねて、防波堤の根っこにやってきました。
「僕分かったよ、観光していけってことだよね」
防波堤の上から遠くを見ると砂浜があって、その向こうに岩場があります。初めて見る景色に、モモタはワクワクしてきました。
大切なものに気がついたものの、お家からここは大変遠く、帰る気力がわいてきません。
「僕どうしよう。
まだ虹には未練があるし、またあの距離を歩いて帰ると思うと、とてもじゃないけど、今から疲れちゃう」
あまりにも物悲しそうなモモタを見て、1匹のカニが話しかけてきました。
「君かい?虹に登ろうと旅してきた猫って」
「うん、でも虹の階段には上れなかったんだ」
「諦めちゃうの?」
モモタはうつむいて答えられません。カニは言いました。
「僕の聞いた話では、虹は階段ではなく、橋らしいよ」
びっくりしたモモタは、立ち止まります。
「登った事あるの?」
「僕は無いよ、聞いただけ。
カモメが言っていたんだ、ペリカンがのぽったってアホウドリが言ってたよってさ」
カモメもペリカンもアホウドリもモモタは知りません。
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「僕のこと食べる?」
カニは笑って食べないと答えた後に、続けて言いました。
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何を迷っているのか分からないカニは言いました。
「進めないの?戻れないの?じゃあ、横に歩けばいいんだよ。
♪カニッカニッカニッ♪」
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