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第二十七話 ついに発覚! ホロヴィッツの本性
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ホロヴィッツのねぐらの前に馬車が停まっていた。ホロヴィッツの下僕だろうか、タヌキの人獣が馬のそばに座っている。
部屋のカーテンが閉まっているので中は見えないが、映る影の大きさから、ホロヴィッツの他に女性が一人いるようだ。ホロヴィッツは両手に何か思っている。先ほどの経験から、股間から出した巨大ヒルに違いない。あんなのにかじられたら肉がえぐれる。
「あの中に姉さんが……――」アリアスが息を飲んだ。やや間をおいて「お願いします、手伝ってください! どうしても姉さんを助けたいんです」と、ローゼにすがって手を取り言った。
アリアスの必死の懇願に、エミリアは聞いてあげたさそうにローゼを見る。そうこうする内に、女性が二匹の大ヒルの餌食になった。ワナワナ震えた様子のシルエットは、両手で天を仰いで倒れて消えた。
それを見て、ローゼは意を決める。
「しょうがないわね、そんじゃあ行くわよ!」
いっせーのーせい! で駆けだす三人。ローゼが真っ先に人獣を突き刺して三枚に斬りおろす。エミリアがドアノブを殴り壊してアリアスと共に部屋へと乱入した。
「姉さん! 姉さん!」
そう言ってアリアスは絶句した。目の前には白髪の老婆がいる。
「ああ……姉さん、そんな姿になって」
「まさか……血を吸われ過ぎてあんなヨボヨボに……」
激昂を隠せないエミリアは、足から霊力を噴射して高速ホバーステップ。ホロヴィッツとの間合いを一気に詰めて、男のプライベートエリアに必殺の一撃を加える。「ぐぎやあぁっ!」とホロヴィッツが叫ぶと同時に、エミリアは何かの悟りを開いたような気がした。
「ああっ何この感触? ぷにゅぷにゅして潰しがいのあるこの感触? ああやめられない止まらないィィ!」
たったコンマ二秒でそう考えたエミリアは、その時間の間に左正拳突きを放ってさらにもう一度右正拳突きをクリーンヒット三往復。ホロヴィッツは堪らず股間を抑えて前のめりに倒れて悶絶する。
エミリアは、生温かい息をゆっくりと口からはきながら、真理を目の当たりにして感動したかのような神聖な声で言った。
「わたし十四歳にして女というものを知りました。そうなんですね! 金の的って書いて金的、殴るためにあったんですね」
「違うわボケ‼」
涙を流しながら怒り狂うホロヴィッツを、「前晒せスカンチン」と罵りながらかかとでゲスゲス踏みつけて仰向けにし、金の的を連打連打連打! みるみる間に血が溢れて吹き出し、さっきの巨大ヒルに逆戻り。
「うひぇ~鬼こえ~」と隅っこで震えるローゼ。それもそのはず、ローゼが倒した時の半分以下の時間でノックアウトだ。しかもその後がゲス恐ろしい。
ホロヴィッツに向かってエミリアが、声を巻いて凄んでいる。
「なにヒルになっているんじゃ⁉ コルァァ‼ 変化できるんだったらアレになりなさいよ! アレにぃぃぃィィ~‼」
「いや、マジやめて、パンチやめて、ごふぼぶっ、ごめん……だから、ごぶっ、ホント、ごぶっごぶっ、……これ……死ぬから……マジ死ぬから……ごぼごぼっ」
女には分からない痛みだって言うけれど、実際に痛みは体験できる。男のアレ、おたまちゃんは内臓の一部。外に出ているけれど内臓なの。だからみぞおちを自分で殴ってみれば、似た痛みは体験できるよ。
ローゼは自分でしたことは無かったが、学校での体育の時間(格闘術の授業)に相手の蹴りが誤ってみぞおちに入って悶絶したことがあった。
もうほとんど霊撃(霊力を使用した攻撃技)と言っていいほどの威力。霊力でホバーしながら突撃して右ストレート。ホロヴィッツの後ろに突き抜けてからくるっと左回りに体を捻りながらジャンプして、地面目掛けてこぶしを殴り落とす。
ナックルインパクト(ホバーしながら正拳突きして敵を突き抜ける)にナックルストライク(こぶしを地面を叩きつけ、半径数メートルを無差別に吹き飛ばす)。ただのまねとはいえ、ファイター系の軍人さんが使う霊撃が炸裂した。規模は小さいけれど、放った霊力が白い閃光を放つ。
「ひぃぃぃぃぃ、あんなに……あんなに殴ったらホント死んじゃう」
でもローゼは怖くて止められない。みるみる間にエミリアの攻撃力が上がっていくのが見て取れたから。ヒルの姿では表情が分からないけれど、完全にのびてる。たぶん白目向いてグロッキー。
べちょべちょに潰れて殴っても気持ちよくなくなったのか、シレッとノーマルモードにスイッチングしたエミリアは、流しの水つぼの前に行って返り血を洗い流す。
ローゼ心で大絶叫。
(あれ猟奇殺人犯ですよね? サイコパスじゃないですか! おーい自警団さーん)
エミリアが、こそこそ逃げようとしたローゼを呼び止めた。
「あ、ローゼさん、すっごいですよ、試してみません?」
「何をっすか? レイピアじゃそういうの分からないんですけど……」
「大丈夫ですよ、硬くなるらしいですから」
血のソーゼジじゃないんだから、とローゼ心でツッコむ。直接は言えない。だって、「焼けば硬くなるかも」なんて言っているんだもん。
血みどろの猟奇殺人事件が発生したまさにその横で、その惨状に全く気がつかずに泣き叫ぶアリアスがいる。ここに来るまでに姉の念写紙を見せてもらったが、とても綺麗な人だった。今は見る影面影なんにもない。
「姉さん! 姉さん!」
お姉さんは優しくアリアスを抱きしめて、頭を撫でてやっている。姿は変わっても血のつながりがある姉弟。「おーよしよし、わたしのシワシワお胸の狭間でたんとお泣き」と慰めている。
「ああ、姉さん、姉さん、ばぶばぶ姉さーん」
なんか様子がおかしい。手ぬぐいみたいに垂れ下がったシワシワお胸に顔を埋めて、そのままベッドに押し倒した。おおおいっ! 何してるんだ、と声をかける間もなく。アリアスの腰がカクカクと震える。
「お前もか! ド変態野郎‼‼」ローゼが蹴りしばく。
姉に欲情するとは何たるやつ。まだ秘めた想いならいい恋愛話になるが、赤ちゃんプレイで押し倒すとはゲスここに極まりだ。
「姉さん、あのおねーちゃんがいじめるよー」
垂れ下がったシワシワお胸をとってホッペを挟むアリアスの気持ち悪い甘えん坊ぶりに、ローゼたちの背中に悪寒が走る。だが、お姉さんはまんざらでもない様子。「あらあら、わたしゃ、若返った気がするよ」だって。
顔を赤らめるお姉さんからアリアスを蹴り剥がして、ローゼがホロヴィッツに言った。
「で、どう説明してくれるのかしら? ヒルに血を吸わせる以外に直接危害を加えないんじゃなかったの?
クリスティーナさんをこんなおばあちゃんにしちゃって、どう落とし前をつけてくれるのかしら?」
すると、お姉さんがきょとんとして言った。
「クリスティーナ? わたしゃミーナじゃけれど……」
「…………」(ローゼ)
「…………」(エミリア)
「…………」(アリアス)
「…………」(ホロヴィッツ)
「…………」(お姉さん?)
キリっとした男前の表情ですくっと立ち上がったアリアスは、下劣な物でも見るかのように冷たい視線で老婆を見下ろし、見上げる老婆に向かって痰を吐いた。
最低だが、おばあちゃんもおばあちゃんだ。カメレオンのように口を横一文字に開いたかと思うと、びよ~んと舌を伸ばして痰を受け止め、ぱっくりゴックン。人間技じゃないよ、とローゼがつっこむ前に、気色悪さでゾワゾワする。
「帰りましょう、ローゼリッタさん」とアリアス。
「あの、めっちゃ男前風に指で髪を梳いて言っているけれど、あんた変態ゲス野郎だからね? 分かってます?」
「さあ、この吸血鬼とばばあを始末しましょう」とアリアス。
コイツ聞いてねーな。
持ってきた背負い袋から純銀の杭を取り出すアリアスを必死に止めて、ローゼがここで何が行われていたのかを、中途半端に甦ってヒルだかナメクジだか見分けのつかないホロヴィッツに問いただす。
「――じゃあ、この人、ホロヴィッツの患者さん?」ローゼが話を整理した。
ホロヴィッツはここで小さな診察所を営んでいるらしい。出来ることは問診と触診と血抜きだけらしいのだが。
二人に平謝りするローゼは、さっさと帰ろうとするアリアスを引きとめた。
「そう言えば、わたしたち、さっきホロヴィッツから“私に勝ったで賞”として、金貨三枚もらう予定だったのを忘れていたの。わたしの代わりに金貨を受け取ってくれないかしら?」
隣の部屋にアリアスを連れて行って、ローゼがお願いをする。
「あなたってペトラキオアス王国出身でしょ? わたしミッドエル王国なの。
わたしたちの国ってけっこう戦争し合っているから旅行に行ったりできないでしょ? お願いだから、この国の金貨三枚とアリアスの金貨五枚を交換してくれない? 記念にペトラキオアスの金貨が欲しいのよ。お姉さん救出作戦に協力したんだから良いでしょう?」
そう言って、まんまと生股間で温められた変な臭いのするカスのついたちぢれ毛のおまけつきの金貨三枚と、綺麗なペトラキオアス金貨五枚を交換せしめることに成功した。今回もお金は一枚もエミリアに渡らず、全部ローゼのポッケに入ったとさ。めでたしめでたし。
ちなみに後日アリアスは、全身に発疹が出て痒くて痒くてたまらない謎の病気になって、一週間隔離されたらしい。インキンタムシと判明するまで。しかも自治都市エルラダごと完全封鎖。
そんでもって三枚に下ろされたタヌキ人間(本当は人間タヌキ)は、ものすごい再生能力のおかげで死にませんでした。
部屋のカーテンが閉まっているので中は見えないが、映る影の大きさから、ホロヴィッツの他に女性が一人いるようだ。ホロヴィッツは両手に何か思っている。先ほどの経験から、股間から出した巨大ヒルに違いない。あんなのにかじられたら肉がえぐれる。
「あの中に姉さんが……――」アリアスが息を飲んだ。やや間をおいて「お願いします、手伝ってください! どうしても姉さんを助けたいんです」と、ローゼにすがって手を取り言った。
アリアスの必死の懇願に、エミリアは聞いてあげたさそうにローゼを見る。そうこうする内に、女性が二匹の大ヒルの餌食になった。ワナワナ震えた様子のシルエットは、両手で天を仰いで倒れて消えた。
それを見て、ローゼは意を決める。
「しょうがないわね、そんじゃあ行くわよ!」
いっせーのーせい! で駆けだす三人。ローゼが真っ先に人獣を突き刺して三枚に斬りおろす。エミリアがドアノブを殴り壊してアリアスと共に部屋へと乱入した。
「姉さん! 姉さん!」
そう言ってアリアスは絶句した。目の前には白髪の老婆がいる。
「ああ……姉さん、そんな姿になって」
「まさか……血を吸われ過ぎてあんなヨボヨボに……」
激昂を隠せないエミリアは、足から霊力を噴射して高速ホバーステップ。ホロヴィッツとの間合いを一気に詰めて、男のプライベートエリアに必殺の一撃を加える。「ぐぎやあぁっ!」とホロヴィッツが叫ぶと同時に、エミリアは何かの悟りを開いたような気がした。
「ああっ何この感触? ぷにゅぷにゅして潰しがいのあるこの感触? ああやめられない止まらないィィ!」
たったコンマ二秒でそう考えたエミリアは、その時間の間に左正拳突きを放ってさらにもう一度右正拳突きをクリーンヒット三往復。ホロヴィッツは堪らず股間を抑えて前のめりに倒れて悶絶する。
エミリアは、生温かい息をゆっくりと口からはきながら、真理を目の当たりにして感動したかのような神聖な声で言った。
「わたし十四歳にして女というものを知りました。そうなんですね! 金の的って書いて金的、殴るためにあったんですね」
「違うわボケ‼」
涙を流しながら怒り狂うホロヴィッツを、「前晒せスカンチン」と罵りながらかかとでゲスゲス踏みつけて仰向けにし、金の的を連打連打連打! みるみる間に血が溢れて吹き出し、さっきの巨大ヒルに逆戻り。
「うひぇ~鬼こえ~」と隅っこで震えるローゼ。それもそのはず、ローゼが倒した時の半分以下の時間でノックアウトだ。しかもその後がゲス恐ろしい。
ホロヴィッツに向かってエミリアが、声を巻いて凄んでいる。
「なにヒルになっているんじゃ⁉ コルァァ‼ 変化できるんだったらアレになりなさいよ! アレにぃぃぃィィ~‼」
「いや、マジやめて、パンチやめて、ごふぼぶっ、ごめん……だから、ごぶっ、ホント、ごぶっごぶっ、……これ……死ぬから……マジ死ぬから……ごぼごぼっ」
女には分からない痛みだって言うけれど、実際に痛みは体験できる。男のアレ、おたまちゃんは内臓の一部。外に出ているけれど内臓なの。だからみぞおちを自分で殴ってみれば、似た痛みは体験できるよ。
ローゼは自分でしたことは無かったが、学校での体育の時間(格闘術の授業)に相手の蹴りが誤ってみぞおちに入って悶絶したことがあった。
もうほとんど霊撃(霊力を使用した攻撃技)と言っていいほどの威力。霊力でホバーしながら突撃して右ストレート。ホロヴィッツの後ろに突き抜けてからくるっと左回りに体を捻りながらジャンプして、地面目掛けてこぶしを殴り落とす。
ナックルインパクト(ホバーしながら正拳突きして敵を突き抜ける)にナックルストライク(こぶしを地面を叩きつけ、半径数メートルを無差別に吹き飛ばす)。ただのまねとはいえ、ファイター系の軍人さんが使う霊撃が炸裂した。規模は小さいけれど、放った霊力が白い閃光を放つ。
「ひぃぃぃぃぃ、あんなに……あんなに殴ったらホント死んじゃう」
でもローゼは怖くて止められない。みるみる間にエミリアの攻撃力が上がっていくのが見て取れたから。ヒルの姿では表情が分からないけれど、完全にのびてる。たぶん白目向いてグロッキー。
べちょべちょに潰れて殴っても気持ちよくなくなったのか、シレッとノーマルモードにスイッチングしたエミリアは、流しの水つぼの前に行って返り血を洗い流す。
ローゼ心で大絶叫。
(あれ猟奇殺人犯ですよね? サイコパスじゃないですか! おーい自警団さーん)
エミリアが、こそこそ逃げようとしたローゼを呼び止めた。
「あ、ローゼさん、すっごいですよ、試してみません?」
「何をっすか? レイピアじゃそういうの分からないんですけど……」
「大丈夫ですよ、硬くなるらしいですから」
血のソーゼジじゃないんだから、とローゼ心でツッコむ。直接は言えない。だって、「焼けば硬くなるかも」なんて言っているんだもん。
血みどろの猟奇殺人事件が発生したまさにその横で、その惨状に全く気がつかずに泣き叫ぶアリアスがいる。ここに来るまでに姉の念写紙を見せてもらったが、とても綺麗な人だった。今は見る影面影なんにもない。
「姉さん! 姉さん!」
お姉さんは優しくアリアスを抱きしめて、頭を撫でてやっている。姿は変わっても血のつながりがある姉弟。「おーよしよし、わたしのシワシワお胸の狭間でたんとお泣き」と慰めている。
「ああ、姉さん、姉さん、ばぶばぶ姉さーん」
なんか様子がおかしい。手ぬぐいみたいに垂れ下がったシワシワお胸に顔を埋めて、そのままベッドに押し倒した。おおおいっ! 何してるんだ、と声をかける間もなく。アリアスの腰がカクカクと震える。
「お前もか! ド変態野郎‼‼」ローゼが蹴りしばく。
姉に欲情するとは何たるやつ。まだ秘めた想いならいい恋愛話になるが、赤ちゃんプレイで押し倒すとはゲスここに極まりだ。
「姉さん、あのおねーちゃんがいじめるよー」
垂れ下がったシワシワお胸をとってホッペを挟むアリアスの気持ち悪い甘えん坊ぶりに、ローゼたちの背中に悪寒が走る。だが、お姉さんはまんざらでもない様子。「あらあら、わたしゃ、若返った気がするよ」だって。
顔を赤らめるお姉さんからアリアスを蹴り剥がして、ローゼがホロヴィッツに言った。
「で、どう説明してくれるのかしら? ヒルに血を吸わせる以外に直接危害を加えないんじゃなかったの?
クリスティーナさんをこんなおばあちゃんにしちゃって、どう落とし前をつけてくれるのかしら?」
すると、お姉さんがきょとんとして言った。
「クリスティーナ? わたしゃミーナじゃけれど……」
「…………」(ローゼ)
「…………」(エミリア)
「…………」(アリアス)
「…………」(ホロヴィッツ)
「…………」(お姉さん?)
キリっとした男前の表情ですくっと立ち上がったアリアスは、下劣な物でも見るかのように冷たい視線で老婆を見下ろし、見上げる老婆に向かって痰を吐いた。
最低だが、おばあちゃんもおばあちゃんだ。カメレオンのように口を横一文字に開いたかと思うと、びよ~んと舌を伸ばして痰を受け止め、ぱっくりゴックン。人間技じゃないよ、とローゼがつっこむ前に、気色悪さでゾワゾワする。
「帰りましょう、ローゼリッタさん」とアリアス。
「あの、めっちゃ男前風に指で髪を梳いて言っているけれど、あんた変態ゲス野郎だからね? 分かってます?」
「さあ、この吸血鬼とばばあを始末しましょう」とアリアス。
コイツ聞いてねーな。
持ってきた背負い袋から純銀の杭を取り出すアリアスを必死に止めて、ローゼがここで何が行われていたのかを、中途半端に甦ってヒルだかナメクジだか見分けのつかないホロヴィッツに問いただす。
「――じゃあ、この人、ホロヴィッツの患者さん?」ローゼが話を整理した。
ホロヴィッツはここで小さな診察所を営んでいるらしい。出来ることは問診と触診と血抜きだけらしいのだが。
二人に平謝りするローゼは、さっさと帰ろうとするアリアスを引きとめた。
「そう言えば、わたしたち、さっきホロヴィッツから“私に勝ったで賞”として、金貨三枚もらう予定だったのを忘れていたの。わたしの代わりに金貨を受け取ってくれないかしら?」
隣の部屋にアリアスを連れて行って、ローゼがお願いをする。
「あなたってペトラキオアス王国出身でしょ? わたしミッドエル王国なの。
わたしたちの国ってけっこう戦争し合っているから旅行に行ったりできないでしょ? お願いだから、この国の金貨三枚とアリアスの金貨五枚を交換してくれない? 記念にペトラキオアスの金貨が欲しいのよ。お姉さん救出作戦に協力したんだから良いでしょう?」
そう言って、まんまと生股間で温められた変な臭いのするカスのついたちぢれ毛のおまけつきの金貨三枚と、綺麗なペトラキオアス金貨五枚を交換せしめることに成功した。今回もお金は一枚もエミリアに渡らず、全部ローゼのポッケに入ったとさ。めでたしめでたし。
ちなみに後日アリアスは、全身に発疹が出て痒くて痒くてたまらない謎の病気になって、一週間隔離されたらしい。インキンタムシと判明するまで。しかも自治都市エルラダごと完全封鎖。
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